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令和9年度概算要求基準の概要

主計局総務課主計官 横山 好古

企画係長 北村  仁

企画係 渡邉 琉斗

1.はじめに

政府としては、「責任ある積極財政」の考え方の下、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」を一体的に実現していくこととしており、令和9年度予算においては、政府の予算の作り方を根本から改めることとしている。

まず、通常歳出とは別に、『「強く豊かな日本」投資枠』を創設し、危機管理投資・成長投資をはじめ、真に効果的な施策を重点的に措置する。この投資枠については、要求上限を設けず、所要額を適切に要求できる仕組みとしている。また、予算編成過程において、「経済・物価動向等の的確な反映」を実現する。さらに、補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算に計上するため、『「強く豊かな日本」投資枠』や、必要に応じた事項のみの要求も活用しながら、適切に要求・要望することを可能としている。このように、令和9年度予算の概算要求基準*1は、必要な予算要求を十分に行える仕組みとなっている。

その上で、今後の予算編成課程においては、補助金・基金の見直しをはじめ、歳出全般にわたり、施策の優先順位を洗い直し、予算の中身を大胆に重点化させていく。

今回の概算要求基準は、こうした方針を明確化しているものであり、この新しい仕組みの下で、予算編成を実施していくこととしている。

2.令和9年度概算要求基準の概要

令和9年度予算の概算要求基準では、危機管理投資・成長投資をはじめ、国内投資を通じた潜在成長率の引上げにつながる施策を予見可能性を持って実現できるよう、通常歳出とは別に、『「強く豊かな日本」投資枠』を創設し、真に効果的な施策を重点的に措置できるようにしている。

また、要求・要望は賃金や調達価格の上昇を踏まえて行い、予算編成過程において、令和8年度予算から実現した「経済・物価動向等の的確な反映」を実現することとしている。

加えて、補正予算依存から脱却し、恒常的な施策を当初予算に計上するため、適切に要求・要望することとしている。

さらに、歳出全般にわたり、施策の優先順位を洗い直し、予算の中身を大胆に重点化するとともに、補助金・基金の自己点検結果を要求・要望に反映し、予算編成過程において精査することとしている。

その上で、『「強く豊かな日本」投資枠』については、国内投資を通じた潜在成長率の引上げに向けて、日本成長戦略や地域未来戦略などを踏まえた効果の高い政策を推進することとし、また、補正予算依存の財政運営から脱却する方針も踏まえ、要求上限を設けず、事項要求も含め、所要額を適切に要求できる仕組みとしている。

このうち、経済安全保障上特に重要な分野などについては、複数年度で財源を確保した上で、特別会計において別枠で管理することとし、予算編成過程において検討することとしている。

また、「年金・医療等」に係る経費について、要求段階において前年度予算額にいわゆる自然増「3,900億円」を加えた額の範囲内で要求した上で、予算編成過程において、高齢化による増加分に相当する伸びに、経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算することとしている。

次に、「防衛力整備計画対象経費」については、「防衛力整備計画」を踏まえ、所要の額を要求することとしている。

さらに、「裁量的経費」については、前年度の「裁量的経費」の20%まで要望できるようにしている。

また、「義務的経費」のうち人件費については、人事院勧告を受けて予算編成過程で対応するとともに、その他の義務的経費については、経済・物価動向等を踏まえ、各経費ごとの義務的性格に基づき所要額を要求する取り扱いとしている。

加えて、「地方交付税交付金等」については、「骨太の方針2026」との整合性に留意しつつ要求することとしている。

補正予算依存の財政運営から脱却するため、当初予算で措置を要する恒常的な施策などの重要政策については、『「強く豊かな日本」投資枠』を活用するほか、必要に応じて、事項のみの要求も含め、適切に要求・要望を行い、予算編成過程において検討することとしている。

また、真に必要な財政需要に対応するため、制度改革により恒久的な歳入増を確保する場合、歳出改革の取組に当たって、その取扱いについては、予算編成過程において検討することとしている。

(参考)令和9年度予算の概算要求基準の概要

*1)令和8年7月30日閣議了解