剰余金の配当
キーワードの説明
剰余金の配当とは、一般に、決算によって確定した繰越利益剰余金等を分配することを指しますが、法人企業統計では一年間の企業活動の結果得られた当期純利益の処分状況を指します。具体的には、当期純利益は、配当(中間配当を含む)と内部留保に分けられます。
[2006年度調査以前] | |
利益処分 |
= 役員賞与 + 中間配当額 + 配当金 + 内部留保 |
= 当期純利益 | |
[2007年度調査以降] | |
剰余金の配当 |
= 中間配当額 + 配当金 + 内部留保 |
= 当期純利益 |
役員賞与は、2006年度調査以前では利益処分項目として調査を行っていたが、2007年度調査以降は費用項目として調査を行っている。
トピックス
企業規模が小さいほど当期純利益の大小に役員賞与額が左右されやすい傾向にあります。
全産業・規模別の当期純利益と役員賞与の関係を見たのが下図です。規模が小さいほど近似曲線が左上、すなわち当期純利益に占める役員賞与の割合が大きいことがわかります。近似曲線の傾きにより、規模が小さいほど当期純利益の大小に役員賞与額が左右されやすいこともわかります。
(注) | 全産業は金融業、保険業を除く。 |
(参考文献) | 「労働と資本の分配、利益処分」(原田泰、日野直道)〜財務総合政策研究所編「フィナンシャルレビュー62号(法人企業統計から見た日本の企業行動特集)」 |