このページの本文へ移動
 
  
 

自己資本利益率

キーワードの説明

自己資本利益率とは、当期純利益の純資産(新株予約権を除く)に対する割合を言い、株主から調達した資金と過去の収益のうち内部留保していた資金により、どの程度の利益をあげているかを見る尺度です。自己資本利益率が高い場合は、株主からの資金が有効に利用されており、株主の期待に応えていると言えます。

なお、自己資本利益率は、一般にROE(return on equity)と呼ばれます。

[2006年度調査以前]

自己資本利益率(%)

当期純利益 × 100
純資産[期首・期末平均]
[2007年度調査以降]

自己資本利益率(%)

当期純利益 × 100
(純資産−新株予約権*)[期首・期末平均]
* 新株予約権は、2007年度調査から調査を行っている。

グラフで見る最近の動き

2015年度の製造業を見ると、当期純利益は前年度比で減少し、純資産は前年度比で増加したことから自己資本利益率は前年度比で低下しています。非製造業を見ると、当期純利益の対前年度増加率が純資産の増加率を下回ったため、自己資本利益率は前年度比で低下しています。

自己資本利益率のグラフ
(注) 1  [2006年度調査以前]自己資本利益率(%)=(当期純利益/純資産[期首・期末平均])×100
[2007年度調査以降]自己資本利益率(%)=(当期純利益/(純資産−新株予約権)[期首・期末平均])×100

2 

全産業及び非製造業は金融業、保険業を除く。
(出所) 法人企業統計年報

トピックス

自己資本利益率は2009年度以降上昇傾向にあり、その背景には売上高利益率の上昇があります。

上のグラフは自己資本利益率の推移、下のグラフはその変動要因を売上高利益率、総資本回転率、自己資本比率の逆数(財務レバレッジ*)に分解して見たものです。

自己資本利益率は、1975年以降全体的に低下傾向にありましたが、近年は再び上昇傾向にあります。また、ほぼすべての期間において、売上高利益率が自己資本利益率の変動の大きな要因となっていることがわかります。

* 財務レバレッジとは純資産(自己資本)の何倍の大きさの総資本を事業に投下しているかを示す数値であり、自己資本比率の逆数です。

自己資本利益率(全産業・全規模)のグラフ
自己資本利益率の対前年度差の要因分解(全産業・全規模)のグラフ
(注) 1  自己資本利益率の対前年度差を売上高利益率要因、総資本回転率要因、財務レバレッジ要因に要因分解した。
自己資本利益率(%) =(当期純利益/売上高)×(売上高/総資本)×(総資本/自己資本)×100
=売上高利益率×総資本回転率×財務レバレッジ
自己資本利益率の対前年度差の要因分解は、以下の式に基づいて近似値を算出している。
(t年度の自己資本利益率)−((t−1)年度の自己資本利益率)≈
{(t年度の売上高利益率)−((t−1)年度の売上高利益率)}×((t−1)年度の総資本回転率)×((t−1)年度の財務レバレッジ)+((t−1)年度の売上高利益率)×{(t年度の総資本回転率)−((t−1)年度の総資本回転率)}×((t−1)年度の財務レバレッジ)+((t−1)年度の売上高利益率)×((t−1)年度の総資本回転率)×{(t年度の財務レバレッジ)−((t−1)年度の財務レバレッジ)}

2 

全産業は金融業、保険業を除く。

 

ページ先頭へ