もっと知りたい税のこと(令和5年7月発行)

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1 「税」の意義と役割を知ろう

(1)「税」は社会の会費

年金、医療などの社会保障や、水道、道路などの社会資本、教育や警察、消防、防衛といった公的サービスは、私たちの暮らしには欠かせないものですが、その提供には費用がかかります。


こうした「公的サービス」は、警察や防衛のように、特定の人だけに提供することが困難なものや、社会保障や教育など、費用負担が可能 な人だけに提供することは社会的に不適当なものであり、市場の民間サービスだけでは、必要な量・水準のサービスが提供されません。


このため、こうしたサービスの費用は、みんなが納める税を財源とすることで、公的に実施することが求められます。


みんなが互いに支え合い、共によりよい社会を作っていくため、公的サービスの費用を広く公平に分かち合うことが必要です。まさに、税は「社会の会費」であると言えます。

図:「支え合い」により成り立っている社会 税金⇔公的サービス

(2)「税」の役割

財源調達

税は、「公的サービス」の財源を調達する最も基本的な手段であり、 税制の最も直接的かつ重要な役割です。

所得再分配

所得税や相続税には、経済力のある人により大きな負担を求める 累進性があり、社会保障給付等の歳出とあいまって、所得や資産の再分配を図る役割を果たしています。

経済安定化

税は、好況期には税収増を通じて総需要を抑制する方向に作用し、不況期には税収減を通じて総需要を刺激する方向に作用することで、自動的に景気変動を小さくし経済を安定化させます。

(3)「税」の三原則

図:公平の原則,中立の原則,簡素の原則

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