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特定国有財産整備計画の選定に係る審査基準について

平成27年3月30日
財理第1562号
改正 平成29年10月6日財理第3314号

財務省理財局長から各財務(支)局長、沖縄総合事務局長宛
財務省理財局長から各省各庁国有財産総括部局長宛

特定国有財産整備計画の新規事案の選定に当たっては、個別事案ごとの採算性等を次のとおり十分審査することとしたので通知する。

  • 1 収支率

    特定国有財産整備計画において新規事案の対象とするものは、個別事案ごとに収支率(処分の見込価額/((項)整備費見込価額))が100パーセント以上となるものとする。なお、処分の見込価額、(項)整備費見込価額の算出については、以下に定めるところによるものとする。

  • 2 処分すべき国有財産の処分確実性

    • (1) 処分すべき国有財産については、処分の確実性の観点から以下の項目について十分留意の上、審査を行うこととする。

      • 1 財産の沿革

      • 2 隣接地との境界の状況

      • 3 土壌汚染の状況

      • 4 PCBを含んだ変圧器や蛍光灯の安定器、アスベスト、焼却炉のダイオキシン、放射線物質等その他の環境を汚染する可能性のある物質の有無及びその状況

      • 5 周知の埋蔵文化財包蔵地域内に所在する場合は試掘を行いその状況を、また、周知の埋蔵文化財包蔵地域内ではないが処分すべき国有財産の周辺地域において埋蔵文化財が発掘された事例がある場合には、当該市町村の教育委員会等と調整し、必要に応じて試掘を行いその状況

      • 6 その他財産の売却が困難となりうる事由の発生の可能性

        • (例:文化財に指定されている若しくは指定される可能性がある土地、建造物、保護樹木に指定されている若しくは指定される可能性がある樹木又は周辺住民等から保存要請が起きている若しくは起きる可能性のある建造物、動植物等の状況)

    • (2) 処分の確実性の観点から、次に掲げるものは処分すべき国有財産としない。

      • 1 土地取引がほとんどない地域に所在するもの

      • 2 広大地で周囲の土地の利用状況から、相応の期間内に一般的な売却が困難とみられるもの

      • 3 市街化調整区域内、「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和41年法律第1号)」による特別保存地区内、土地区画整理事業区域内に所在するもの等、都市計画を変更する必要があるもの若しくは新たな都市計画を定めなければ売却が困難とみられるもの又は実質的にこれらに類似するもの

      • 4 その財産の経緯から、一般的な売却が制約されるもの又は無償による譲与等が想定されるもの(例:寄附財産)

      • 5 隣接地との境界確定が未了となっている財産で、境界確定に相当の期間を要すると思われるもの

      • 6 上記(1)3及び4の調査の結果、PCB、アスベスト、ダイオキシン、放射線物質等環境汚染物質の存在が判明し、その除去が困難である又は短期間で除去することが困難である等により、売却が困難あるいは売却に長期間を要するとみられるもの

      • 7 周知の埋蔵文化財包蔵地内に所在し、上記(1)5の調査の結果、売却が困難あるいは売却に長期間を要するとみられるもの

      • 8 上記(1)6の調査の結果、一般的な売却が困難とみられる事由があるもの

    • (3) 要求省庁は、次に掲げる事項に該当する事態が生じた場合、相当(注)の追加財産の提供により手当てすることを確約するものとする。

      ただし、国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法(昭和32年法律第115号)第5条第3号の規定に基づく事案についてはこの限りではない。

      (注)「相当」とは、イ)所管換等の時期又は処分の時期が遅延した場合における「特定国有財産整備計画上の処分の見込価額」との差額、ロ)「特定国有財産整備計画上の処分の見込価額」の算定に当たって控除していない費用が生じることとなった場合の費用相当額をいう。

      • 1 調査票に記載した財務局等と調整後の「所管換等の時期」が遅延した場合

      • 2 調査票に記載していない土壌汚染、環境汚染、遺跡、その他財産の売却に当たり障害となる事由等が発見された場合

  • 3 処分の見込価額

    • (1) 概算評価額(評価の確実性)

      概算評価額については、財務局等において平成13年3月30日付財理第1317号「国有財産評価基準について」通達に基づき、また、理財局から別途指示があったときには、その指示するところに従って評価を行うこととする。

      ただし、別紙「国有財産評価基準」第2章の第3の4の(2)の規定を除く。

    • (2) 価格下落リスク

      処分の見込価額の算出に当たっては、市場の実態を勘案し、概算評価時点から処分すべき国有財産の処分までの期間の価格下落リスクを考慮する。当該リスクは、処分すべき国有財産の所在する周辺の開発状況等を考慮して算出することとするが、それによりがたい場合には、処分すべき国有財産の近傍類似の土地(近傍に類似の土地が存しない場合には、立地条件、収益性その他の土地価格形成上の諸要素が類似する土地)の公示価格等の変動率(直近3年分の変動率の平均値と直近1年の変動率の値を比較し、その下げ幅の大きい方の値を採用。ただし、比較する値の一方又は双方の値が0パーセントより大きい場合には、処分の見込価額を算出するに当たり、価格下落リスクを考慮しないこととする。)を、概算評価時点から処分予定時までの年数を累乗して算出することとする。ただし、概算評価時点から処分予定時までの年数が、3年未満となることが見込まれる場合においては、当該処分予定時までの年数を3乗して算出することとする。

    • (3) 処分の見込価額

      処分の見込価額については、上記(1)の概算評価額に同(2)の価格下落リスクを乗じた価額とする。ただし、平成14年3月29日付財理第1169号「優遇措置の取扱いについて」通達記の4に該当する財産の場合には、この価額にそれぞれ当該通達に定める有償割合を乗じた価額を処分の見込価額とする。

  • 4 (項)整備費見込価額

    直轄工事事案及びPFI事案(整備計画策定当初において直轄工事事案として整備費の仮の積算を行い、後年度においてPFI事案として積算し直すものを含む。)の特定国有財産整備費見込価額(以下「(項)整備費見込価額」という。)の算出は、

    • 1 直轄工事事案については、特定施設整備費(以下「(目)整備費」という。)、施設施工旅費及び施設施工庁費の合計額、

    • 2 PFI事案については、(目)整備費(建設費相当額、割賦金利、SPC設立費用等のその他経費等)、施設施工旅費及び施設施工庁費の合計額

    によるものとする。

  • 5 用地購入

    用地購入を伴う整備事案は、原則として対象としない。

  • 6 仮庁舎設置

    整備計画において、仮庁舎に係る予算上の措置を伴う整備事案は、原則として対象としない。

  • 7 国公有財産の最適利用事案の選定

    「経済財政運営と改革の基本方針2014~デフレから好循環拡大へ~(平成26年6月24日閣議決定)」において「地域における公的施設について、国と地方公共団体が連携し国公有財産の最適利用を図る」こととされたことを踏まえ、国公有財産の最適利用に資する事案で、他事案に比して同等の緊要性である場合は、原則として、他事案より優先することとする。

  • 8 計画変更の取扱い

    要求省庁は、整備計画策定後、建設面積・設備の増加、土壌汚染処理、埋蔵文化財調査等の事由が新たに生じ、整備費の増額を必要とする場合において、収支率が100パーセント未満となると見込まれるときは、収支率が100パーセント以上となるよう処分すべき国有財産を追加する又は不足額について別途予算要求を行うことを確約するものとする。

  • 9 その他

    この基準によることが適当でないと認められる特別の事情があるときは、理財局長と協議して、特別の定めをすることができる。