このページの本文へ移動

ウルグアイとの租税条約のポイント

1 事業利得に対する課税 

  事業利得については、企業が進出先国に支店等の恒久的施設(注)を設けて事業活動を行っている場合に、その恒久的施設に帰属する利得に対してのみ、進出先国において課税することができます。また、恒久的施設に帰属する利得は、本支店間の内部取引を網羅的に認識し、独立企業原則を厳格に適用して計算されます。
 (注)企業が使用人等を通じて一定期間を超えて行う役務の提供(いわゆるサービスPE)を含みます。

2 投資所得に対する課税

 投資所得(配当、利子及び使用料)については、以下のとおり、源泉地国(所得が生ずる国)における課税の上限(限度税率)が設けられ、又は課税が免除されます。

投資所得(配当、利子及び使用料)
配当  5%(持分(注)保有割合10%以上・保有期間183日以上)
10%(その他)
利子 免税(政府受取、金融機関間等)
10%(その他)
使用料 10%

 (注)日本法人支払の場合は議決権、ウルグアイ法人支払の場合は資本を指します。

3 条約の特典の濫用防止

  条約の特典の濫用を防止するため、条約の特典を受けることが取引等の主要な目的の一つであったと認められる場合及び第三国に存在する恒久的施設に帰属する一定の所得については、条約の特典は認められません。

4 相互協議手続き及び仲裁制度

  条約の規定に従っていない課税は、両国の税務当局間の協議による合意に基づき解決されます。また、両国の税務当局間の協議により2年以内に事案が解決されない場合には、第三者から構成される仲裁委員会の決定に従って解決されます。

5 情報交換及び徴収共助

  国際的な脱税及び租税回避に効果的に対処するため、両国間における租税に関する情報交換及び租税債権の徴収に関する相互支援が導入されます。