令和3年度第1・四半期国庫の状況報告書（財務省調査）

期中における一般会計の収支は、上表のとおり、6兆2,806億円の支払超過であって、前年同期（22兆1,622億円の支払超過）に比べ、15兆8,816億円支払超過額が減少した。

その内訳をみると、収入は、租税が前年同期(21兆8,292億円)に比べ、3兆8,308億円増加して25兆6,600億円となったこと等により、前年同期(23兆9,125億円)に比べ、3兆7,928億円増加して27兆7,053億円となった。一方、支出は、その他支払が前年同期(22兆907億円)に比べ、13兆7,828億円減少して8兆3,079億円となったこと等により、前年同期(46兆747億円)に比べ、12兆889億円減少して33兆9,859億円となった。

期中における特別会計等の収支は、上表のとおり、10兆8,697億円の支払超過であって、前年同期（20兆4,205億円の支払超過）に比べ、9兆5,508億円支払超過額が減少した。

収入は、前年同期(18兆2,687億円)に比べ、4,647億円減少して17兆8,040億円となった。一方、支出は、前年同期(38兆6,892億円)に比べ、10兆155億円減少して28兆6,737億円となった。

主な項目についてみると次のとおりである。

(1)財政投融資特別会計(別表２参照)

財政投融資の収支は、10兆8,274億円の支払超過から3,269億円の受取超過となった。収入は、前年同期(2兆829億円)に比べ、9,256億円増加して3兆85億円となった。一方、支出は、前年同期(12兆9,102億円)に比べ、10兆2,287億円減少して2兆6,816億円となった。

(2)外国為替資金特別会計(別表３参照)

外国為替資金の収支は、前年同期の4,199億円の支払超過から、476億円の受取超過となった。収入は、前年同期(2兆9,937億円)に比べ、9,068億円減少して2兆869億円となった。一方、支出は、前年同期(3兆4,136億円)に比べ、1兆3,743億円減少して2兆392億円となった。

(3)その他の特別会計等

その他の特別会計等の収支のうち、主な項目についてみると次のとおりである。

保険の収支は、収入11兆5,580億円、支出20兆1,045億円、差引き8兆5,466億円の支払超過であって、前年同期(7兆8,639億円の支払超過)に比べ、6,827億円支払超過額が増加した。

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況は、上表のとおりである。

国債等の収支は、27兆6,854億円の受取超過であって、前年同期(17兆4,627億円の受取超過)に比べ、10兆2,228億円受取超過額が増加した。国債(１年超)の収支は、発行36兆5,155億円、償還8兆8,270億円、差引き27兆6,884億円の受取超過であった。借入金の収支は、借入2兆4,638億円、償還2兆4,668億円、差引き30億円の支払超過であった。

国庫短期証券等の収支は、12兆415億円の受取超過であって、前年同期(51兆4,737億円の受取超過)に比べ、39兆4,322億円受取超過額が減少した。国庫短期証券の収支は、発行106兆9,984億円、償還94兆9,569億円、差引き12兆415億円の受取超過であった。一時借入金の収支は、借入12兆1,003億円、償還12兆1,003億円であった。

上で述べた財政資金対民間収支は、各会計等と民間との間における収入支出(窓口収支)のみをとらえたものであるが、各会計等の収支の実態をみるため、これに各会計等相互間の収支(国庫内振替収支)を加えた実質収支を示すと、次のとおりである。

国庫短期証券の発行・償還による日本銀行との間の資金調達・資金返済状況をみると、資金調達1兆588億円、資金返済19兆376億円、差引き17兆9,788億円の支払超過であって、前年同期(8,281億円の支払超過)に比べ、17兆1,507億円支払超過額が増加した。

特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。なお、前年同期も、特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。

国庫と日本銀行との間の経常収支は、14兆7,301億円の支払超過であって、前年同期(13兆7,495億円の支払超過)に比べ、9,805億円支払超過額が増加した。