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令和7年上半期の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況

令和7年9月24日

財務省

令和7年上半期の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況

大麻の押収量、統計開始以来の最高水準。上半期で1トン超え

令和7年上半期の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況

財務省は、令和7年上半期(令和7年1月から同年6月まで)に全国の税関が空港や港湾等において、不正薬物の密輸入その他の関税法違反事件を取り締まった実績をまとめましたのでお知らせします。

1.不正薬物*1

不正薬物全体の摘発件数は531件(前年同期比6%増)と増加、押収量*2,3のうち、重量は約2,073kg(同33%増)と増加するも、錠数は約28千錠(同49%減)と減少した。不正薬物全体の押収量が上半期で2トンを超えるのは初めてとなる。

  • *1覚醒剤、大麻、あへん、麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMA等)、向精神薬及び指定薬物をいう。

  • *2錠剤型の摘発がある薬種については、錠剤型のものとその他のものを、それぞれ錠数ベースと重量ベースで別々に計上。ただし、覚醒剤については錠剤型の事案が僅少であるため、重量換算し合計して重量ベースとして計上。

  • *3重量等未確定の場合には含まれないものがある(以下、個々の押収量についても同様)。

〔覚醒剤〕

    • 摘発件数は55件(同35%減)、押収量は約285kg(同73%減)と減少

    • 押収した覚醒剤は、薬物乱用者の通常使用量で約950万回分、末端価格にして約165億円に相当*4

 *4通常使用量1回分は0.03g、末端価格は1g 当たり58,000 円(令和7年度時点)で換算

〔大麻〕

  • 摘発件数は164件(同4%増)、押収量は約1,332kg(同約8.1倍)と増加

〔麻薬〕

  • コカインの摘発件数は51件(同70%増)、押収量は約134kg(同43%減)と、摘発件数は増加し、押収量は減少

  • MDMA等の摘発件数は40件(同18%減)、押収量は約120kg(同50%増)と、摘発件数は減少し、押収量は増加

〔指定薬物〕

  • 指定薬物の摘発件数は113件(同45%増)、押収量は約11kg(同40%増)と増加

2.金地金*5

金地金の摘発件数は129件(同43%減)、押収量は約205kg(同78%減)と減少

  • *5金地金には、金塊に加えて一部加工された金製品も含む。

3.銃砲

銃砲の摘発件数は10件(同9%減)、押収丁数は11丁(同増減なし)

4.その他

商標権を侵害する衣類等の密輸入事件等の知的財産侵害物品の密輸入事件を4件告発

ワシントン条約に該当するラン科等植物の密輸入事件や、盗難車やロシア向け中古自動車の不正輸出事件等を告発


【参考資料】