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不正薬物全体の摘発件数は531件(前年同期比6%増)、押収量は約2,073kg(同33%増)と、共に増加した。不正薬物全体の押収量が上半期で2トンを超えるのは初めてとなる。
【不正薬物の摘発件数と押収量の推移】
(注)1.令和6、7年は速報値である。
2.その他とは、あへん、麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMA等)、向精神薬及び指定薬物をいう。
令和7年上半期の不正薬物全体の摘発実績を密輸形態別に見ると、航空機旅客が177件(前年同期比13%増)、約742kg(同約233%増)となり、前年同期と比較して増加した。
【不正薬物全体の密輸形態別摘発実績】
令和7年上半期の大麻の摘発件数は164件(前年同期比4%増)、押収量は約1,332kg(同約8.1倍)と、押収量が大幅に増加した。密輸形態別に見ると、航空機旅客が50件(同6%増)、約200kg(同約8.2倍)、航空貨物が33件(同94%増)、約29kg(同65%増)であった。また、海上貨物については1件(同50%減)、約1,047kg(同約890倍)であった。これは令和7年6月に東京税関にて大麻草が摘発された事案によるものである(事案詳細は「◆令和7年上半期の摘発状況」を参照)。
(注)1.数量の表記について、「0」とは500g未満の場合を示し、「-」とは全く無い場合を示す。
2.航空機旅客には、航空機乗組員を含み、船員等には、洋上取引、船舶旅客等を含む。航空貨物には、航空での別送品を含み、海上貨物には、海上での別送品を含む。
令和7年上半期の摘発状況
(1)覚醒剤
[事例1]
カナダから福岡空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された覚醒剤約30kgを摘発した。
(令和7年6月・門司税関)


[事例2]
スペインから到着した国際郵便物に隠匿された覚醒剤約100gを摘発した。
(令和7年3月・名古屋税関等)



(2)大麻
[事例3]
ベトナムから到着した海上貨物(コンテナ)に隠匿された大麻草約1トンを摘発した。
(令和7年6月・東京税関)


[事例4]
タイから福岡空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿されたTHC類製品約4.8kgを摘発した。
(令和7年6月・門司税関)


(3)麻薬・指定薬物
[事例5]
ペルーから到着した航空貨物に隠匿されたコカイン約25kgを摘発した。
(令和7年4月・名古屋税関等)


[事例6]
タイから関西空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された指定薬物(亜硝酸イソブチル)約27gを摘発した。
(令和7年3月・大阪税関)


(4)金地金・知的財産侵害物品
[事例7]
中国から羽田空港に到着した航空機乗組員の身辺に隠匿された金地金約6kgを摘発した。
(令和7年5月・東京税関)


[事例8]
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害する衣類102点を密輸入しようとした日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和7年6月・沖縄地区税関)

