七納税環境整備
1国税犯則調査手続等の見直し
(国税)
-
(1)国税犯則調査手続について、次の見直しを行う。
-
電磁的記録に係る証拠収集手続の整備-
イ当該職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、裁判官があらかじめ発する許可状により、電磁的記録を保管する者又は電磁的記録を利用する権限を有する者に対して、次に掲げる方法(電磁的記録を利用する権限を有する者に対しては、電磁的記録を記録媒体に記録させるものに限る。)により必要な電磁的記録を提供することを命ずる命令(以下「電磁的記録提供命令」という。)をすることができることとする。
-
(イ)電磁的記録を記録媒体に記録させ又は移転させてその記録媒体を提出させる方法
-
(ロ)電気通信回線を通じて電磁的記録をその命令をする者の管理に係る記録媒体に記録させ又は移転させる方法
-
-
ロ当該職員は、電磁的記録提供命令をする場合において、必要があるときは、裁判官の許可を受けて、その電磁的記録提供命令を受ける者に対し、1年を超えない期間を定めて、みだりに電磁的記録提供命令を受けたこと等を漏らしてはならない旨を命ずることができることとする。この場合において、その必要がなくなったときは、自ら又はその命令を受けた者の請求により、これを取り消さなければならないこととする。
-
ハ上記イ又はロの命令について、命令違反に対する罰則を設ける。法定刑は、1年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金とする。
-
ニ当該職員は、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録について、内容を確認するための措置をとることその他必要な処分をすることができることとする。
-
ホ当該職員は、電磁的記録提供命令の許可状の提示をするため必要があるときは、裁判官の許可を受けて、人の住居等に入ることができることとするとともに、次に掲げる処分その他必要な処分をすることができることとする。
-
(イ)錠を外すこと。
-
(ロ)何人に対しても、当該職員の許可を受けないでその提示をする場所に出入りすることを禁止すること。
-
(ハ)上記(ロ)の処分に従わない者について、これを退去させ、又はその提示が終わるまでこれに看守者を付すること。
-
-
ヘ当該職員は、電磁的記録提供命令をするときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならないこととする。
-
ト当該職員は、電磁的記録提供命令をするに際し必要があるときは、警察官の援助を求めることができることとする。
-
チ電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体の還付手続及びその記録媒体を還付することができない場合の手続を整備する。
-
リ電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は移転させた電磁的記録について、その記録媒体の交付又はその電磁的記録の複写の手続を整備する。
-
ヌ当該職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録についての鑑定を嘱託することができることとし、鑑定の嘱託を受けた者は、裁判官の許可を受けて、鑑定に係る物件を破壊することができることとする。
-
ル通告処分により納付すべき金額等の範囲に、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体の運搬及び保管に要した費用を加える。
-
ヲ国税局長等は、間接国税に関する犯則事件を調査し、犯則の心証を得ない場合において、電磁的記録提供命令があるときは、その解除を命じなければならないこととする。
-
ワその他国税犯則調査の電磁的記録提供命令をする場合における通信履歴の電磁的記録の保全要請、目録の提供、夜間の許可状の提示の制限、調書の作成手続等の具体的な手続について、所要の整備を行う。
-
カ記録命令付差押えを廃止する。
-
-
許可状等の電子化-
イ許可状について、書面によるほか、電磁的記録によることができることとするとともに、許可状が電磁的記録による場合には、裁判官により記名押印に代わる措置がとられたものでなければならないこととするほか、記載事項及び処分を受ける者に対する表示等について所要の整備を行う。
-
ロ通信履歴の電磁的記録の保全要請について、書面により又は電磁的記録により求めることができることとする。
-
ハ領置目録等について、書面又は電磁的記録をもって作成し、領置物件の所有者等に提供しなければならないこととする。ただし、電磁的記録をもって作成する目録の提供は、これを受ける者に異議があるときは、することができないこととする。
-
ニ捜索証明書について、書面によるほか、電磁的記録をもって作成するものを提供することができることとする。ただし、電磁的記録をもって作成する証明書の提供は、これを受ける者に異議があるときは、することができないこととする。
-
ホ質問等に係る調書について、書面によるほか、電磁的記録をもって作成することができることとするとともに、その調書が電磁的記録をもって作成されたものである場合には、当該職員等により署名押印に代わる措置がとられたものでなければならないこととするほか、質問を受けた者又は立会人に対する表示について所要の整備を行う。
-
-
検察官への引継手続の整備-
イ犯則事件の告発について、書面により又は一定の電磁的方法により行うこととする。
-
ロ電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録があるときは、その電磁的記録提供命令に係る調書を添えて、その記録媒体又は電磁的記録に係る目録とともに検察官に引き継がなければならないこととする。
-
ハ上記ロの記録媒体又は電磁的記録が検察官に引き継がれたときは、その記録媒体は検察官によって押収され、又はその電磁的記録は検察官の電磁的記録提供命令により提供されたものと、それぞれみなすこととする。
-
-
-
(2)国税犯則調査手続等の見直しに伴い、次の措置を講ずる。
-
保全差押えの要件の見直し保全差押えの要件について、電磁的記録提供命令を受けた場合(記録命令付差押えを受けた場合は廃止)を加える。
-
租税条約等の相手国等への情報提供のための調査手続に関する規定の整備租税条約等の相手国等から犯則事件の調査に必要な情報の提供要請があった場合における租税条約等の相手国等への情報提供のための調査手続についても、同趣旨の見直しを行う。
-
その他所要の措置を講ずる。
-
-
(3)上記のほか、刑事手続のデジタル化との一体性に配慮しつつ、国税犯則調査手続のデジタル化に対応するための措置を講ずる。
-
(注1)上記の改正は、令和9年10月1日から施行するとともに、所要の経過措置を講ずる。
-
(注2)電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させ、又は電磁的記録に係る記録媒体の領置若しくは差押えをするに当たっては、デジタル社会において個人情報の保護がより重要となっていることに鑑み、できる限り犯則事件等と関連性を有しない個人情報を取得することとならないよう、特に留意しなければならないこととする。
2その他
(国税)
-
(1)特定電子移転財産権の徴収手続の整備
-
特定電子移転財産権の差押えは、特定電子移転財産権を徴収職員の管理に移す方法により行うこととする。ただし、その方法によることが困難であるときは、特定電子移転財産権の権利者(名義人が異なる場合は、名義人を含む。)であってこれを他の者の管理に移すことができるものに命じて、特定電子移転財産権を徴収職員の管理に移させる方法により行うことができることとする。 -
上記
の差押えの効力は、特定電子移転財産権が徴収職員の管理に移され、又は上記
の命令の告知がされた時に生ずることとする。 -
上記
の命令について、命令違反に対する罰則を設ける。法定刑は、3年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金とする。 -
徴収職員は、特定電子移転財産権の差押えを解除したときは、滞納者の管理に移さなければならないこととする。 -
税務署長は、換価した特定電子移転財産権の買受人が買受代金を納付したときは、その特定電子移転財産権を買受人の管理に移さなければならないこととする。 -
その他所要の措置を講ずる。
-
(注1)上記の改正は、令和9年4月1日から施行する。
-
(注2)上記の「特定電子移転財産権」とは、第三債務者等がない無体財産権等に係る権利(権利の移転について登記等を要するものを除く。)であって電子情報処理組織を用いて移転するものをいう。
-
(注3)租税条約等の相手国等の要請に基づき徴収共助を実施する場合の共助対象外国租税の徴収手続について、上記と同趣旨の見直しを行う。
-
(注4)上記の改正に伴い、随意契約による売却の対象となる取引所の相場がある財産の範囲を明確化する運用上の対応を行う。
-
-
(2)差押えに係る不動産の売却価額等に相当する額の国税の納付による差押解除手続の整備
差押えに係る不動産が売却され、かつ、その不動産の差押えの解除について滞納者から申出があった場合において、次のいずれにも該当するときは、その差押えを解除することができることとする。
-
その不動産の売却価額(その売却価額がその申出があった時におけるその不動産の時価に相当するものとして一定の価額を下回る場合にあっては、その一定の価額)からその差押えに係る国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を控除した残額に相当する額の国税の納付があったとき。 -
国税の徴収上支障がないと認められるとき。
-
(注1)上記の改正は、令和9年4月1日から施行する。
-
(注2)上記の申出をしようとする滞納者は、差押えに係る不動産の名称、数量、性質及び所在並びに差押えに係る不動産の売却価額等を記載した申出書に次に掲げる書類を添付した上で国税局長、税務署長又は税関長に提出しなければならないこととする。
-
イ差押えに係る不動産の売却を証する書類
-
ロ差押えに係る不動産の鑑定評価書その他これに類する書類
-
ハ差押えに係る不動産の登記事項証明書
-
-
(注3)上記
の「一定の価額」とは、上記(注2)ロに掲げる書類を基に国税局長、税務署長又は税関長が算定した価額とする。 -
(注4)租税条約等の相手国等の要請に基づき徴収共助を実施する場合の共助対象外国租税の徴収手続について、上記と同趣旨の見直しを行う。
-
-
(3)給料等の差押禁止額の見直し
給料等の差押禁止額のうち最低生活費に相当する金額について、滞納者の給料等の支給の基礎となった期間1月ごとに10万7千円(現行:10万円)(滞納者と生計を一にする配偶者その他の親族があるときは、これらの者一人につき4万8千円(現行:4万5千円)を加算した金額)とする。
-
(4)船荷証券等の電子化に伴う整備
商法の改正を前提に、電子船荷証券記録、電子倉荷証券記録又は電子複合運送証券記録上の権利を目的とする質権について、船荷証券、倉荷証券又は複合運送証券を目的とする質権と同様に、法定納期限等以前に設定された事実を証明する手続を整備するほか、所要の措置を講ずる。
-
(5)学資支給金に係る国税の滞納処分による差押禁止措置の整備
学校教育法の改正に伴う改正後の独立行政法人日本学生支援機構法の学資支給金については、引き続き国税の滞納処分による差押えを禁止することとする。
-
(6)生活保護法の保護金品等に係る国税の滞納処分による差押禁止措置等の整備
平成25年から実施した生活扶助基準改定に関する最高裁判決(令和7年6月27日)への対応として支給されることとなる生活保護法の保護金品等については、国税の滞納処分による差押えをしないこととする。
(地方税)
-
(1)ダイレクト納付の利便性の向上
eLTAXにより行われる期限内申告等と併せてダイレクト納付の手続が法定納期限当日に行われた場合(その税額が1億円以下である場合に限る。)において、法定納期限の翌取引日にその納付又は納入がされたときは、法定納期限当日に納付又は納入があったものとみなして、延滞金に関する規定を適用する。
-
(注)上記の改正は、令和10年4月1日以後に行うダイレクト納付の手続について適用する。
-
-
(2)国税・地方税の情報連携の拡充
国税・地方税当局間での情報連携について、個人住民税・固定資産税・自動車税・軽自動車税・滞納情報に関するオンラインでの照会を可能とするとともに、行政機関間の通知の対象に、固定資産税の償却資産に係る配分通知等を追加する。
-
(注)上記の改正は、オンライン照会機能については令和9年5月1日から、団体間回送手続の対象追加については令和9年9月1日から施行する。
-
-
(3)個人住民税における配当課税に係る所要の措置
納税義務者が自己の同族会社である法人との合計で株式等の保有割合が3%以上となる内国法人から支払を受ける上場株式等の配当等について、引き続き総合課税の対象とした上で、道府県民税配当割の対象とする等の所要の措置を講ずる。
-
(4)個人住民税における公的年金等受給者の扶養親族等申告書に係る所要の措置
公的年金等受給者の扶養親族等申告書について、所得税における扶養親族等申告書の提出義務がない公的年金等受給者のうち、一定の者は申告することとする等の措置を講ずる。
-
(注)上記の改正は、令和9年1月1日以後に支払われる公的年金等について適用する。
-
-
(5)所得税の基礎控除の額の引上げに伴う個人住民税における所要の措置
住宅の取得等をして令和7年12月31日までに居住の用に供した場合の住宅借入金等に係る個人住民税における住宅借入金等特別税額控除の控除限度額及び都道府県又は市区町村に対する寄附金に係る寄附金税額控除の特例控除額について、所得税の基礎控除の額の引上げに伴い、所要の措置を講ずる。また、住宅借入金等特別税額控除の控除限度額に係る上記の措置による個人住民税の減収額は、全額国費で補塡する。
-
(6)個人住民税における退職所得の特別徴収票に係る所要の措置
個人住民税における退職所得の特別徴収票について、eLTAXによる簡便な提出方法が整備されるまでの間、市町村長への提出を省略可能とする措置を講ずる。
-
(注)上記の改正は、令和8年1月1日以後に支払うべき退職所得の特別徴収票について適用する。
-
-
(7)大規模災害時における森林環境税の免除手続に係る所要の措置
森林環境税の免除について、納税義務者が特定非常災害の指定を受けた災害により、災害に係る免除要件のいずれかに該当することが明らかであるときは、納税義務者からの免除に係る申請書の提出がなくても、市町村長が免除することを可能とする所要の措置を講ずる。
-
(8)地方税犯則調査手続等の見直し
-
地方税犯則調査手続について、次の見直しを行う。-
イ電磁的記録に係る証拠収集手続の整備
-
(イ)当該徴税吏員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、裁判官があらかじめ発する許可状により、電磁的記録を保管する者又は電磁的記録を利用する権限を有する者に対して、次に掲げる方法(電磁的記録を利用する権限を有する者に対しては、電磁的記録を記録媒体に記録させるものに限る。)により必要な電磁的記録を提供することを命ずる命令(以下「電磁的記録提供命令」という。)をすることができることとする。
-
a電磁的記録を記録媒体に記録させ又は移転させてその記録媒体を提出させる方法
-
b電気通信回線を通じて電磁的記録をその命令をする者の管理に係る記録媒体に記録させ又は移転させる方法
-
-
(ロ)当該徴税吏員は、電磁的記録提供命令をする場合において、必要があるときは、裁判官の許可を受けて、その電磁的記録提供命令を受ける者に対し、1年を超えない期間を定めて、みだりに電磁的記録提供命令を受けたこと等を漏らしてはならない旨を命ずることができることとする。この場合において、その必要がなくなったときは、自ら又はその命令を受けた者の請求により、これを取り消さなければならないこととする。
-
(ハ)上記(イ)又は(ロ)の命令について、命令違反に対する罰則を設ける。法定刑は、1年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金とする。
-
(ニ)当該徴税吏員は、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録について、内容を確認するための措置をとることその他必要な処分をすることができることとする。
-
(ホ)当該徴税吏員は、電磁的記録提供命令の許可状の提示をするため必要があるときは、裁判官の許可を受けて、人の住居等に入ることができることとするとともに、次に掲げる処分その他必要な処分をすることができることとする。
-
a錠を外すこと。
-
b何人に対しても、当該徴税吏員の許可を受けないでその提示をする場所に出入りすることを禁止すること。
-
c上記bの処分に従わない者について、これを退去させ、又はその提示が終わるまでこれに看守者を付すること。
-
-
(ヘ)当該徴税吏員は、電磁的記録提供命令をするときは、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならないこととする。
-
(ト)当該徴税吏員は、電磁的記録提供命令をするに際し必要があるときは、警察官の援助を求めることができることとする。
-
(チ)電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体の還付手続及びその記録媒体を還付することができない場合の手続を整備する。
-
(リ)電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は移転させた電磁的記録について、その記録媒体の交付又はその電磁的記録の複写の手続を整備する。
-
(ヌ)当該徴税吏員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録についての鑑定を嘱託することができることとし、鑑定の嘱託を受けた者は、裁判官の許可を受けて、鑑定に係る物件を破壊することができることとする。
-
(ル)通告処分により納付すべき金額等の範囲に、電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体の運搬及び保管に要した費用を加える。
-
(ヲ)地方団体の長は、間接地方税に関する犯則事件を調査し、犯則の心証を得ない場合において、電磁的記録提供命令があるときは、その解除を命じなければならないこととする。
-
(ワ)その他地方税犯則調査の電磁的記録提供命令をする場合における通信履歴の電磁的記録の保全要請、目録の提供、夜間の許可状の提示の制限、調書の作成手続等の具体的な手続について、所要の整備を行う。
-
(カ)記録命令付差押えを廃止する。
-
-
ロ許可状等の電子化
-
(イ)許可状について、書面によるほか、電磁的記録によることができることとするとともに、許可状が電磁的記録による場合には、裁判官により記名押印に代わる措置がとられたものでなければならないこととするほか、記載事項及び処分を受ける者に対する表示等について所要の整備を行う。
-
(ロ)通信履歴の電磁的記録の保全要請について、書面により又は電磁的記録により求めることができることとする。
-
(ハ)領置目録等について、書面又は電磁的記録をもって作成し、領置物件の所有者等に提供しなければならないこととする。ただし、電磁的記録をもって作成する目録の提供は、これを受ける者に異議があるときは、することができないこととする。
-
(ニ)捜索証明書について、書面によるほか、電磁的記録をもって作成するものを提供することができることとする。ただし、電磁的記録をもって作成する証明書の提供は、これを受ける者に異議があるときは、することができないこととする。
-
(ホ)質問等に係る調書について、書面によるほか、電磁的記録をもって作成することができることとするとともに、その調書が電磁的記録をもって作成されたものである場合には、当該徴税吏員等により署名押印に代わる措置がとられたものでなければならないこととするほか、質問を受けた者又は立会人に対する表示について所要の整備を行う。
-
-
ハ検察官への引継手続の整備
-
(イ)犯則事件の告発について、書面により又は一定の電磁的方法により行うこととする。
-
(ロ)電磁的記録提供命令により提出させた記録媒体又は提供させた電磁的記録があるときは、その電磁的記録提供命令に係る調書を添えて、その記録媒体又は電磁的記録に係る目録とともに検察官に引き継がなければならないこととする。
-
(ハ)上記(ロ)の記録媒体又は電磁的記録が検察官に引き継がれたときは、その記録媒体は検察官によって押収され、又はその電磁的記録は検察官の電磁的記録提供命令により提供されたものと、それぞれみなすこととする。
-
-
-
地方税犯則調査手続等の見直しに伴い、次の措置を講ずる。-
イ保全差押えの要件の見直し
保全差押えの要件について、電磁的記録提供命令を受けた場合(記録命令付差押えを受けた場合は廃止)を加える。
-
ロその他所要の措置を講ずる。
-
-
上記のほか、刑事手続のデジタル化との一体性に配慮しつつ、地方税犯則調査手続のデジタル化に対応するための措置を講ずる。
-
(注1)上記の改正は、令和9年10月1日から施行するとともに、所要の経過措置を講ずる。
-
(注2)電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させ、又は電磁的記録に係る記録媒体の領置若しくは差押えをするに当たっては、デジタル社会において個人情報の保護がより重要となっていることに鑑み、できる限り犯則事件等と関連性を有しない個人情報を取得することとならないよう、特に留意しなければならないこととする。
-
-
(9)特定電子移転財産権の徴収手続の整備
-
特定電子移転財産権の差押えは、特定電子移転財産権を徴税吏員の管理に移す方法により行うこととするとともに、その方法によることが困難であるときは、特定電子移転財産権の権利者(名義人が異なる場合は、名義人を含む。)であってこれを他の者の管理に移すことができるものに命じて、特定電子移転財産権を徴税吏員の管理に移させる方法により行うことができることとする等、特定電子移転財産権の徴収手続に関し国税の滞納処分の例によることとし、上記の命令について、命令違反に対する罰則を設ける。法定刑は、3年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金とする。 -
その他所要の措置を講ずる。
-
(注1)上記の改正は、令和9年4月1日から施行する。
-
(注2)上記の「特定電子移転財産権」とは、第三債務者等がない無体財産権等に係る権利(権利の移転について登記等を要するものを除く。)であって電子情報処理組織を用いて移転するものをいう。
-
-
(10)固定資産税の免税点の見直し
固定資産税について、家屋に係る免税点を30万円(現行:20万円)に、償却資産に係る免税点を180万円(現行:150万円)にそれぞれ引き上げる。
-
(注)上記の改正は、令和9年度以後の年度分の固定資産税について適用する。
-
-
(11)不動産取得税の免税点の見直し
不動産取得税について、土地に係る免税点を16万円(現行:10万円)に、家屋に係る免税点のうち建築に係るものについては1戸につき66万円(現行:23万円)に、その他のものについては1戸につき34万円(現行:12万円)にそれぞれ引き上げる。
-
(12)船荷証券等の電子化に伴う整備
商法の改正を前提に、電子船荷証券記録、電子倉荷証券記録又は電子複合運送証券記録上の権利を目的とする質権について、船荷証券、倉荷証券又は複合運送証券を目的とする質権と同様に、法定納期限等以前に設定された事実を証明する手続を整備するほか、所要の措置を講ずる。
-
(13)学資支給金に係る地方税の滞納処分による差押禁止措置の整備
学校教育法の改正に伴う改正後の独立行政法人日本学生支援機構法の学資支給金については、引き続き地方税の滞納処分による差押えを禁止することとする。
-
(14)生活保護法の保護金品等に係る地方税の滞納処分による差押禁止措置等の整備
平成25年から実施した生活扶助基準改定に関する最高裁判決(令和7年6月27日)への対応として支給されることとなる生活保護法の保護金品等については、地方税の滞納処分による差押えをしないこととする。

