
令和7年5月4日、イタリア・ミラノにおいて、ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されました。本会議には、日本の加藤勝信財務大臣兼金融担当大臣が出席いたしました。
同会議においては、チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)、ASEAN+3マクロ経済リサーチ・オフィス(AMRO)、アジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)、災害リスクファイナンス(DRF)等について議論が行われました。その成果を「共同ステートメント」 に取りまとめました。
共同ステートメントの概要は、以下のとおりです。
- 〇 地域経済動向と見通し
- 地域経済が不確実な環境を乗り越える上でのASEAN+3財務プロセスの重要な役割を認識、地域の結束と連携の更なる強化と協力の深化を呼び掛ける
- 不確実性の高まりと長期的な構造変化を背景に、ルールに基づく、無差別的で、自由で、公正で、開かれた、包摂的で公平かつ透明性のある多角的貿易体制に対するコミットメントを再確認
- 〇 地域金融協力の強化
- (チェンマイ・イニシアティブ(CMIM))
- 緊急融資ファシリティ※の創設に伴うCMIM契約書の改訂を歓迎 ※パンデミックや自然災害といった突発的な外生ショックに対応するための緊急対外収支ニーズが生じた際に、メンバー国が緊急融資に迅速にアクセスすることを可能とする仕組み
- グローバル金融セーフティネットの更なる補完を視野に、現行のCMIMから払込資本構造への移行を目指す検討を継続
- (ASEAN+3マクロ経済オフィス(AMRO))
- 現事務局長のリーダーシップへの敬意を表明、次期事務局長である渡部康人氏を歓迎し、地域のマクロ経済及び金融の安定確保に向けたAMROの役割の強化への期待を表明
- (その他)
- アジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)の「中期ロードマップ」の進捗を歓迎
- 災害リスクファイナンス(DRF)の今後3か年の基本コンセプトに合意
また、ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議に先立ち、日中韓財務大臣・中央銀行総裁会議も開催しました。その成果は「共同メッセージ」 として取りまとめました。
問い合わせ先
財務省国際局地域協力課
03-3581-4111(内線2865/5892)
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