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令和5年度第3・四半期国庫の状況報告書(財務省調査)

第1財政資金対民間収支

令和5年度第3・四半期の財政資金対民間収支は、前年同期(18兆9,887億円の受取超過)に比べ、2兆6,427億円受取超過額が増加して21兆6,314億円の受取超過となった。収入は、前年同期(252兆332億円)に比べ、4兆3,822億円減少して247兆6,510億円となった。一方、支出は、前年同期(233兆445億円)に比べ、7兆249億円減少して226兆195億円となった。

以下、主な項目についてみると次のとおりである。

一般会計(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

一般会計の収支
区分 令和5年度第3・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
租税 235,603 41,262 194,342 240,775 42,798 197,977
税外収入 6,107 - 6,107 5,629 - 5,629
社会保障費 - 43,766 △43,766 - 64,723 △64,723
地方交付税交付金 4,712 60,374 △55,662 5,363 58,864 △53,501
防衛関係費 - 12,710 △12,710 - 11,594 △11,594
公共事業費 - 9,241 △9,241 - 8,942 △8,942
義務教育費 - 4,747 △4,747 - 4,685 △4,685
その他支払 - 48,370 △48,370 - 53,864 △53,864
246,422 220,469 25,953 251,767 245,470 6,297

期中における一般会計の収支は、上表のとおり、2兆5,953億円の受取超過であって、前年同期(6,297億円の受取超過)に比べ、1兆9,656億円受取超過額が増加した。

その内訳をみると、収入は、租税が前年同期(24兆775億円)に比べ、5,172億円減少して23兆5,603億円となったこと等により、前年同期(25兆1,767億円)に比べ、5,345億円減少して24兆6,422億円となった。一方、支出は、社会保障費が前年同期(6兆4,723億円)に比べ、2兆957億円減少して4兆3,766億円となったこと等により、前年同期(24兆5,470億円)に比べ、2兆5,001億円減少して22兆469億円となった。

特別会計等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

特別会計等の収支
区分 令和5年度第3・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
財政投融資 36,869 34,509 2,360 17,088 38,761 △21,673
外国為替資金 21,502 21,691 △189 87,192 25,555 61,637
保険 131,824 204,555 △72,731 126,366 200,902 △74,536
その他 7,430 23,008 △15,578 6,162 24,264 △18,102
197,625 283,762 △86,137 236,807 289,481 △52,674

期中における特別会計等の収支は、上表のとおり、8兆6,137億円の支払超過であって、前年同期(5兆2,674億円の支払超過)に比べ、3兆3,463億円支払超過額が増加した。

収入は、前年同期(23兆6,807億円)に比べ、3兆9,183億円減少して19兆7,625億円となった。一方、支出は、前年同期(28兆9,481億円)に比べ、5,719億円減少して28兆3,762億円となった。

主な項目についてみると次のとおりである。

(1)財政投融資特別会計(別表2参照)

財政投融資の収支は、前年同期の2兆1,673億円の支払超過から2,360億円の受取超過となった。収入は、前年同期(1兆7,088億円)に比べ、1兆9,781億円増加して3兆6,869億円となった。一方、支出は、前年同期(3兆8,761億円)に比べ、4,252億円減少して3兆4,509億円となった。

(2)外国為替資金特別会計(別表3参照)

外国為替資金の収支は、前年同期の6兆1,637億円の受取超過から189億円の支払超過となった。収入は、前年同期(8兆7,192億円)に比べ、6兆5,690億円減少して2兆1,502億円となった。一方、支出は、前年同期(2兆5,555億円)に比べ、3,864億円減少して2兆1,691億円となった。

(3)その他の特別会計等

その他の特別会計等の収支のうち、主な項目についてみると次のとおりである。

保険の収支は、収入13兆1,824億円、支出20兆4,555億円、差引き7兆2,731億円の支払超過であって、前年同期の7兆4,536億円の支払超過から、1,805億円支払超過額が減少した。

国債等・国庫短期証券等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況
区分 令和5年度第3・四半期 前年同期

発行

(借入)

償還 差引き

発行

(借入)

償還 差引き
国債等 391,704 104,011 287,693 378,631 141,054 237,577
国債(1年超) 371,568 83,486 288,082 358,039 120,845 237,193
借入金 20,136 20,525 △389 20,593 20,209 384
国庫短期証券等 1,082,994 1,094,902 △11,908 1,070,995 1,069,886 1,109
国庫短期証券 952,992 964,899 △11,907 940,993 939,883 1,110
一時借入金 130,002 130,003 △1 130,002 130,003 △1

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況は、上表のとおりである。

国債等の収支は、28兆7,693億円の受取超過であって、前年同期(23兆7,577億円の受取超過)に比べ、5兆116億円受取超過額が増加した。国債(1年超)の収支は、発行37兆1,568億円、償還8兆3,486億円、差引き28兆8,082億円の受取超過であった。借入金の収支は、借入2兆136億円、償還2兆525億円、差引き389億円の支払超過であった。

国庫短期証券等の収支は、前年同期の1,109億円の受取超過から1兆1,908億円の支払超過となった。国庫短期証券の収支は、発行95兆2,992億円、償還96兆4,899億円、差引き1兆1,907億円の支払超過であった。一時借入金の収支は、借入13兆2億円、償還13兆3億円、差引き1億円の支払超過であった。

(参考)実質収支

上で述べた財政資金対民間収支は、各会計等と民間との間における収入支出(窓口収支)のみをとらえたものであるが、各会計等の収支の実態をみるため、これに各会計等相互間の収支(国庫内振替収支)を加えた実質収支を示すと、次のとおりである。

△印は支払超過(単位億円)

実質収支
区分

窓口収支

(A)

国庫内振替収支

(B)

(実質収支)

(A)+(B)

一般会計 25,953 △108,114 △82,161
特別会計等 △86,137 81,024 △5,113
財政投融資 2,360 △43,585 △41,225
外国為替資金 △189 △10,064 △10,253
保険 △72,731 65,433 △7,298
その他 △15,578 69,240 53,662
小計 △60,184 △27,090 △87,275
国債等 287,693 △3,617 284,076
国債(1年超) 288,082 △3,605 284,477
借入金 △389 △11 △401
国庫短期証券等 △11,908 30,707 18,799
国庫短期証券 △11,907 - △11,907
一時借入金 △1 30,707 30,706
合計 215,601 - 215,601
調整項目 714 - 714
総計 216,314 - 216,314

(注)1. 「一般会計」には、交付税及び譲与税配付金特別会計が含まれている。

2. 「調整項目」とは、国庫金が日本銀行代理店の窓口で受払される時点と、日本銀行本店の政府預金が増減する時点との時間的なズレの調整等のための項目である。

3. (B)欄以下の内訳の数字は暫定的なものであって、後に若干変更することがある。

第2国庫対日銀収支(別表4及び別表6参照)

△印は支払超過(単位億円)

国庫対日銀収支
区分

令和5年度

第3・四半期

前年同期
国庫短期証券の発行・償還(△) 6,907 △25,106
特別会計の債券売・買(△) - -
財政投融資 - -
国債整理基金 - -
その他 △206,958 △177,425
△200,051 △202,531

期中における国庫対日銀収支は、上表のとおり、20兆51億円の支払超過であって、前年同期(20兆2,531億円の支払超過)に比べ、2,481億円支払超過額が減少した。

その内容についてみると次のとおりである。

国庫短期証券の発行・償還

国庫短期証券の発行・償還による日本銀行との間の資金調達・資金返済状況をみると、資金調達1兆9,999億円、資金返済1兆3,092億円、差引き6,907億円の受取超過であって、前年同期の2兆5,106億円の支払超過から受取超過となった。

特別会計の債券売・買

特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。なお、前年同期も、特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。

その他

国庫と日本銀行との間の経常収支は、20兆6,958億円の支払超過であって、前年同期(17兆7,425億円の支払超過)に比べ、2兆9,533億円支払超過額が増加した。

第3 政府預金(別表5及び別表6参照)

財政資金対民間収支(21兆6,314億円の受取超過)から政府預金の増減に関係のない調整項目(714億円の受取超過)を除いた収支は、21兆5,601億円の受取超過であった。また、国庫対日銀収支は、20兆51億円の支払超過であった。その結果、政府預金の期末残高は、前期末(15兆3,566億円)に比べ、1兆5,550億円増加して16兆9,116億円となった。

別表(Excel:44KB)