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令和2年度第4・四半期国庫の状況報告書(財務省調査)

第1財政資金対民間収支

令和2年度第4・四半期の財政資金対民間収支は、前年同期(17兆897億円の受取超過)に比べ、11兆6,975億円受取超過額が増加して28兆7,873億円の受取超過となった。収入は、前年同期(158兆9,102億円)に比べ、119兆1,910億円増加して278兆1,012億円となった。一方、支出は、前年同期(141兆8,205億円)に比べ、107兆4,934億円増加して249兆3,139億円となった。

以下、主な項目についてみると次のとおりである。

一般会計(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

一般会計の収支
区分 令和2年度第4・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
租税 171,099 41,056 130,043 165,544 37,652 127,892
税外収入 7,141 - 7,141 7,567 - 7,567
社会保障費 - 76,598 △76,598 - 46,079 △46,079
地方交付税交付金 5,010 16,562 △11,552 7,265 21,944 △14,679
防衛関係費 - 15,362 △15,362 - 14,049 △14,049
公共事業費 - 44,224 △44,224 - 40,528 △40,528
義務教育費 - 2,859 △2,859 - 2,884 △2,884
その他支払 - 114,263 △114,263 - 40,013 △40,013
183,251 310,925 △127,674 180,376 203,148 △22,771

期中における一般会計の収支は、上表のとおり、12兆7,674億円の支払超過であって、前年同期(2兆2,771億円の支払超過)に比べ、10兆4,903億円支払超過額が増加した。

その内訳をみると、収入は、租税が前年同期(16兆5,544億円)に比べ、5,555億円増加して17兆1,099億円となったこと等により、前年同期(18兆376億円)に比べ、2,874億円増加して18兆3,251億円となった。一方、支出は、その他支払が前年同期(4兆13億円)に比べ、7兆4,251億円増加して11兆4,263億円となったこと等により、前年同期(20兆3,148億円)に比べ、10兆7,777億円増加して31兆925億円となった。

特別会計等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

特別会計等の収支
区分 令和2年度第4・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
財政投融資 47,372 71,620 △24,247 47,994 67,098 △19,104
外国為替資金 27,425 25,487 1,939 23,214 25,021 △1,807
保険 148,327 149,000 △672 144,630 139,776 4,854
その他 15,212 45,474 △30,262 8,858 48,433 △39,575
238,337 291,580 △53,243 224,696 280,328 △55,632

期中における特別会計等の収支は、上表のとおり、5兆3,243億円の支払超過であって、前年同期(5兆5,632億円の支払超過)に比べ、2,389億円支払超過額が減少した。

収入は、前年同期(22兆4,696億円)に比べ、1兆3,641億円増加して23兆8,337億円となった。一方、支出は、前年同期(28兆328億円)に比べ、1兆1,252億円増加して29兆1,580億円となった。

主な項目についてみると次のとおりである。

(1)財政投融資特別会計(別表2参照)

財政投融資の収支は、2兆4,247億円の支払超過であって、前年同期(1兆9,104億円の支払超過)に比べ、5,143億円支払超過額が増加した。収入は、前年同期(4兆7,994億円)に比べ、621億円減少して4兆7,372億円となった。一方、支出は、前年同期(6兆7,098億円)に比べ、4,522億円増加して7兆1,620億円となった。

(2)外国為替資金特別会計(別表3参照)

外国為替資金の収支は、前年同期の1,807億円の支払超過から、1,939億円の受取超過となった。収入は、前年同期(2兆3,214億円)に比べ、4,211億円増加して2兆7,425億円となった。一方、支出は、前年同期(2兆5,021億円)に比べ、466億円増加して2兆5,487億円となった。

(3)その他の特別会計等

その他の特別会計等の収支のうち、主な項目についてみると次のとおりである。

保険の収支は、収入14兆8,327億円、支出14兆9,000億円、差引き672億円の支払超過であって、前年同期の4,854億円の受取超過から支払超過となった。

国債等・国庫短期証券等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況
区分 令和2年度第4・四半期 前年同期

発行

(借入)

償還 差引き

発行

(借入)

償還 差引き
国債等 388,374 128,654 259,720 324,956 154,130 170,826
国債(1年超) 369,915 112,690 257,225 308,994 139,167 169,827
借入金 18,459 15,964 2,495 15,962 14,962 1,000
国庫短期証券等 1,313,439 1,120,030 193,408 836,843 764,630 72,213
国庫短期証券 1,199,986 1,009,078 190,908 720,192 649,028 71,164
一時借入金 113,452 110,952 2,501 116,651 115,601 1,049

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況は、上表のとおりである。

国債等の収支は、25兆9,720億円の受取超過であって、前年同期(17兆826億円の受取超過)に比べ、8兆8,894億円受取超過額が増加した。国債(1年超)の収支は、発行36兆9,915億円、償還11兆2,690億円、差引き25兆7,225億円の受取超過であった。借入金の収支は、借入1兆8,459億円、償還1兆5,964億円、差引き2,495億円の受取超過であった。

国庫短期証券等の収支は、19兆3,408億円の受取超過であって、前年同期(7兆2,213億円の受取超過)に比べ、12兆1,195億円受取超過額が増加した。国庫短期証券の収支は、発行119兆9,986億円、償還100兆9,078億円、差引き19兆908億円の受取超過であった。一時借入金の収支は、借入11兆3,452億円、償還11兆952億円、差引き2,501億円の受取超過であった。

(参考)実質収支

上で述べた財政資金対民間収支は、各会計等と民間との間における収入支出(窓口収支)のみをとらえたものであるが、各会計等の収支の実態をみるため、これに各会計等相互間の収支(国庫内振替収支)を加えた実質収支を示すと、次のとおりである。

△印は支払超過(単位億円)

実質収支
区分

窓口収支

(A)

国庫内振替収支

(B)

(実質収支)

(A)+(B)

一般会計 △127,674 △86,486 △214,160
特別会計等 △53,243 98,844 45,601
財政投融資 △24,247 26,549 2,302
外国為替資金 1,939 △2,744 △806
保険 △672 6,467 5,795
その他 △30,262 68,572 38,310
小計 △180,917 12,358 △168,559
国債等 259,720 △12,647 247,072
国債(1年超) 257,225 △9,948 247,277
借入金 2,495 △2,699 △204
国庫短期証券等 193,408 290 193,698
国庫短期証券 190,908 - 190,908
一時借入金 2,501 290 2,790
合計 272,211 - 272,211
調整項目 15,662 - 15,662
総計 287,873 - 287,873

(注)1. 「一般会計」には、交付税及び譲与税配付金特別会計が含まれている。

 2. 「調整項目」とは、国庫金が日本銀行代理店の窓口で受払される時点と、日本銀行本店の政府預金が増減する時点との時間的なズレの調整等のための項目である。

 3. (B)欄以下の内訳の数字は暫定的なものであって、後に若干変更することがある。

第2国庫対日銀収支(別表4及び別表6参照)

△印は支払超過(単位億円)

国庫対日銀収支
区分

令和2年度

第4・四半期

前年同期
国庫短期証券の発行・償還(△) △225,411 △37,667
特別会計の債券売・買(△) - -
財政投融資 - -
国債整理基金 - -
その他 △169,571 △156,091
△394,982 △193,758

期中における国庫対日銀収支は、上表のとおり、39兆4,982億円の支払超過であって、前年同期(19兆3,758億円の支払超過)に比べ、20兆1,225億円支払超過額が増加した。

その内容についてみると次のとおりである。

国庫短期証券の発行・償還

国庫短期証券の発行・償還による日本銀行との間の資金調達・資金返済状況をみると、資金調達はなく、資金返済22兆5,411億円、差引き22兆5,411億円の支払超過であって、前年同期(3兆7,667億円の支払超過)に比べ、18兆7,744億円支払超過額が増加した。

特別会計の債券売・買

特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。なお、前年同期も、特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。

その他

国庫と日本銀行との間の経常収支は、16兆9,571億円の支払超過であって、前年同期(15兆6,091億円の支払超過)に比べ、1兆3,481億円支払超過額が増加した。

第3 政府預金(別表5及び別表6参照)

財政資金対民間収支(28兆7,873億円の受取超過)から政府預金の増減に関係のない調整項目(1兆5,662億円の受取超過)を除いた収支は、27兆2,211億円の受取超過であった。また、国庫対日銀収支は、39兆4,982億円の支払超過であった。その結果、政府預金の期末残高は、前期末(49兆1,977億円)に比べ、12兆2,771億円減少して36兆9,206億円となった。

別表(Excel:128KB)