トピックス
~航空機旅客・国際郵便物・船員等からの不正薬物の摘発が増加~
令和6年上半期の不正薬物全体の摘発実績を密輸形態別に見ると、航空機旅客が157件(前年同期比18%増)、約299kg(同54%増)、国際郵便物が272件(同11%増)、約179kg(同27%増)、船員等が10件(同10倍)、約193kg(同ほぼ全増)となり、前年同期と比較して増加した。
【不正薬物全体の密輸形態別摘発実績】
(注)1.航空機旅客には、航空機乗組員を含み、船員等には、洋上取引、船舶旅客等を含む。航空貨物には、航空での別送品を含み、海上貨物には、海上での別送品を含む。以下、同じ。
2.数量の表記について、「0」とは500g未満の場合を示し、「-」とは全く無い場合を示す。以下、同じ。
~金地金の摘発が急増~
令和6年上半期の金地金の摘発件数は228件(前年同期比81%増)、押収量は約937kg(同約8.1倍)と大幅に増加した。密輸形態別に見ると、航空機旅客が209件(同74%増)、約272kg(同約2.8倍)、航空貨物が13件(同13倍)、約651kg(同約898倍)であった。また、密輸仕出地別の押収量では、香港からの押収量が約812kgと最も多く、全体の約9割を占めた。
【金地金の摘発実績】
【金地金の密輸仕出地別押収量】
【金地金の密輸形態別摘発実績】
令和6年上半期の摘発状況
(1)覚醒剤
[事例1]
メキシコから到着した海上貨物(コンテナ)に隠匿された覚醒剤約531kgを摘発した。
(令和6年4月・横浜税関)
[事例2]
カンボジアから成田国際空港に到着した旅客の身辺に巻き付けて隠匿された覚醒剤約6kgを摘発した。
(令和6年1月・東京税関)
(2)大麻
[事例3]
タイから関西国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース等)に隠匿された大麻草約5kgを摘発した。
(令和6年4月・大阪税関)
[事例4]
アメリカから到着した国際郵便物(書籍)に隠匿された大麻樹脂約1kgを摘発した。
(令和6年1月・沖縄地区税関等)
(3)麻薬・指定薬物
[事例5]
千葉県沖において洋上取引されたコカイン約178kgを千葉県館山市の漁港において摘発した。
(令和6年5月・横浜税関等)
[事例6]
タイから福岡空港に到着した旅客の携帯品(ポーチ等)に隠匿された指定薬物(亜硝酸イソブチル)約2.9gを摘発した。
(令和6年4月・門司税関)
(4)知的財産侵害物品・金地金
[事例7]
韓国から福岡空港に到着した旅客の身辺(下着)に隠匿された金地金約2kgを摘発した。
(令和6年1月・門司税関)
[事例8]
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害するネックレス等887点を密輸入しようとしたベトナム人2名を関税法違反で告発した。
(令和6年2月・神戸税関)