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特別会計の見直しについて― 基本的考え方と具体的方策 ―

特別会計の見直しについて
― 基本的考え方と具体的方策 ―


平成15年11月26日

財政制度等審議会


特別会計の見直しについて
― 基本的考え方と具体的方策 ―

平成15年11月26日

財務大臣 谷垣 禎一 殿
財政制度等審議会 会長
   
貝塚 啓明


 財政制度等審議会 財政制度分科会 歳出合理化部会は、特別会計の見直しについて、ここに報告を取りまとめた。
 政府においては、本報告の趣旨に沿い、特別会計の見直しに向けた積極的な取組みを進めるよう強く希望する。
   


目  次

はじめに 

1.

特別会計見直しの基本的考え方
(1) 特別会計の現状
(2) これまでの見直しの経緯 
(3) 特別会計の意義と問題点
(4) 特別会計の見直しの基本的考え方

2.

事務事業等の見直し
(1) 事務事業の見直し
(2) コストの縮減、事業の重点化・効率化等
(3) 事務費等のあり方の見直し

3.

歳入・歳出を通じた構造の見直し
(1) 歳入・歳出構造の硬直性の排除
(2) 特別会計の財務の健全性の確保

4.

説明責任(アカウンタビリティー)の強化
(1) 特別会計の分かり易い説明
(2) 新たな特別会計財務書類について

5.

特別会計として区分経理を行う必要性の点検
(1) 特別会計の設置
(2) 既存の特別会計の取扱い

結び
   

 

 




じめに

 国の会計は、一般会計と、国が行う特定の事業や特定の資金を運用する等の目的で設けられている特別会計とから成っている。
 特別会計については、従来より、個別の特別会計の改廃を含む様々な見直しが進められてきたところであるが、近年、我が国の厳しい財政事情の下、国全体としての一層の歳出の合理化・効率化が求められる中にあって、固有の財源等をもって不要不急の事業が行われているのではないかとの指摘や、執行面の実態が分かりにくいといった批判がなされている。
 このような状況を踏まえ、本年3月、財政制度等審議会財政制度分科会歳出合理化部会に特別会計小委員会が設置された。
 特別会計小委員会は、特別会計の総ざらい的な見直しを行うことを目的として、本年4月の初会合以来、11回にわたる審議を行った。
 この間、特別会計小委員会では、まず、特別会計の現状を把握するとともに、特別会計の各担当府省からのヒアリングを実施し、また、特別会計の事務事業を対象とした財務省の予算執行調査の結果について聴取等を行った。
 これらを踏まえ、特別会計の現状を分析し、意義と問題点を整理した上で、

 

事務事業等の見直し

 

歳入、歳出を通じた構造の見直し

 

説明責任(アカウンタビリティー)の強化

 

特別会計として区分経理する必要性の点検

 

 の各項目にわたり、基本的な考え方を整理するとともに、更に、この基本的考え方に沿って、それぞれの項目毎に、具体的な見直し方策について、審議を行った。
 本報告は、特別会計小委員会におけるこのような審議の結果をとりまとめたものである。