昭和44年4月28日 |
改正昭和59年8月10日蔵理第2808号
平成12年12月26日同第4612号
同13年9月11日財理第3394号
大蔵省理財局長
標記のことについて、別紙のとおり定めたから、これによることとされたい。
別紙
国有財産が滅失又はき損した場合における損害見積価額の算定方法
国有財産法施行令(昭和23年政令第246号)第19条の規定に基づき、各省各庁の長は、天災、第三者による不法行為その他の事故により国有財産を滅失又はき損したときは、直ちにその原因ならびに損害見積価額等を財務大臣に通知しなければならないことになつているが、この通知事項中「損害見積価額」の算定にあたつては、損害が生じた時点における当該物件そのものの有する財産価値すなわち物理的価値によるものとし、これを的確には握するため、下記の方法により算出するものとする。
記
国有財産が滅失(物がその機能を全部失なう程度に破壊され、復旧することが不可能な場合をいう。)又はき損(物がその機能を回復しうる程度において、その一部を破壊された状態をいう。)した場合における損害見積価額は、滅失又はき損が生じた時点を算出基準時として、財産区分ごとにそれぞれ次の方法により算出するものとし、その具体的な算定方法は、平成13年3月30日付財理第1317号「国有財産評価基準について」通達に定めるところによるものとする。
ただし、次の算定方法によることが実情にそわないと認められる場合には、精通者の意見を徴しこれによることができる。
なお、算定方法及び算式の各符号は、次によるものとする。
A……………… |
損害見積価額 |
B……………… |
き損前の状態にするために必要な経費の額 |
D……………… |
き損前の状態における残存率 |
V……………… |
滅失又はき損前の状態における評価額 |
V'……………… |
滅失又はき損後の状態における評価額 |
1国有財産が滅失した場合
(1)土地A=V
(2)立木竹A=V
(3)建物、工作物(浮標、浮さん橋及び浮ドツクを含む。)、機械器具、船舶及び航空機 A=V
(注)建物等において、その残がいのうち処分可能なものがある場合は、上式よりV'を控除する。
2国有財産がき損した場合
(1)土地A=V-V'
(2)立木竹A=V-V'
(3)建物、工作物(浮標、浮さん橋及び浮ドツクを含む。)、機械器具、船舶及び航空機A=B×D
ただし、航空機のDについては、平成13年1月30日付財理第243号「国有財産台帳の価格決定に関する評価要領(2)及び土地の時価倍率について」通達の定めるところによる。
3その他
国有財産が第三者等の不法行為により著しく汚損されたことに伴い、汚損前の状態における当該財産の評価額に相当額の減価を生ずることとなる場合については、2の算式に準じてその損害見積価額を算出するものとする。