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グローバル・ミニマム課税に係る国際合意を踏まえた措置

令和8年1月23日
閣議決


グローバル・ミニマム課税(「第2の柱」)は、各国の法人税引下げ競争に歯止めをかけ、企業間の公平な競争環境を整備するため、多国籍企業に対して各国ごとに最低税率15%以上の課税を確保する仕組みであり、BEPS(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)プロジェクトの一環として、令和3年に約140カ国・地域が参加するOECD/G20「BEPS包摂的枠組み」において合意され、我が国としても法制化した。

その上で、国際課税システムの安定化等の観点から、グローバル・ミニマム課税と、独自のミニマム課税制度を有する米国を含む一定の要件を満たす国の制度との共存等について、令和7年6月以降「BEPS包摂的枠組み」において交渉が行われ、令和8年1月5日に合意が成立したことから、当該合意に則り、令和8年度税制改正において、次のとおり我が国制度の見直しを行うこととする。


1 国税

(1)各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税について、次の見直しを行う。

1特定多国籍企業グループ等の最終親会社等が次に掲げる要件その他の要件を満たしていると国際的に認められる国又は地域として財務大臣が指定する国又は地域を所在地国とする場合には、その特定多国籍企業グループ等に属する構成会社等に係るグループ国際最低課税額及びその特定多国籍企業グループ等に係る共同支配会社等に係るグループ国際最低課税額を零とする適用免除基準を設ける。

その国又は地域の租税に関する法令(令和11年1月1日前に制定されたものに限る。ロ及びハにおいて同じ。)において、20%以上の税率により会社等の所得に対する租税を課することとされていること。

その国又は地域の租税に関する法令において、自国内最低課税額に係る税を課することとされていること、又はその会社等の各対象会計年度に係る当期純損益金額を基礎として計算した金額に対して15%以上の税率により租税を課することとされていること。

その国又は地域の租税に関する法令において、他の会社等に持分を直接又は間接に有される会社等(ハにおいて「子会社等」という。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその事業の管理、支配及び運営を自ら行っていない場合その他の場合において、その子会社等の所得の金額を当該他の会社等の収益の額とみなして益金の額に算入する規定であって、原則としてその子会社等の全ての所得の金額を基礎としてその益金の額に算入する金額を算出するものが設けられていること。

(注)上記の改正は、令和8年1月1日以後に開始する対象会計年度から適用する。

2一定の国別報告事項における記載事項等を用いた経過的な適用免除基準の適用期限(現行:令和8年12月31日)を令和9年12月31日まで1年延長する。また、各対象会計年度の国内最低課税額に対する法人税に係る一定の国別報告事項における記載事項等を用いた経過的な適用免除基準についても同様の見直しを行う。

3税額控除制度等(投資を促進するための税額控除制度又は所得控除制度として次に掲げる要件を満たすものに限る。)の適用を受けることが認められる金額のうち一定の金額(原則として、一定の従業員の給与等の額の合計額に5.5%を乗じて計算した金額と一定の有形資産に係る減価償却費の合計額に5.5%を乗じて計算した金額とのいずれか多い金額を按分した金額を上限)を調整後対象租税額に加算することができる特例を設ける。

その適用を受けることができる金額が支出の額を基礎として計算される税額控除制度又は所得控除制度であること。

その適用を受けることができる金額が所在地国における有形資産の生産量等を基礎として計算される税額控除制度であること。

(注)上記の改正は、令和8年1月1日以後に開始する対象会計年度から適用する。

4その他所要の措置を講ずる。

(2)各対象会計年度の国際最低課税残余額に対する法人税について、次の見直しを行う。

1特定多国籍企業グループ等の最終親会社等が、その国又は地域の租税に関する法令(令和8年1月1日において施行されていたものに限る。)において20%以上の税率により会社等の所得に対する租税を課することとされていることその他の要件を満たしていると国際的に認められる国又は地域として財務大臣が指定する国又は地域を所在地国とする場合には、その特定多国籍企業グループ等のグループ国際最低課税残余額には、その最終親会社等の所在地国に係る部分の金額を含まないものとする適用免除基準を設ける。

2その他所要の措置を講ずる。

2 地方税

法人住民税について、各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税等の見直しに関する国税の取扱いに準じて所要の措置を講ずる。