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豊かな自然と歴史を楽しむことのできる街 鳥取県東部 鳥取市
鳥取税務署 総務課長
小沼 寛明

はじめに
 鳥取税務署は、1896年(明治29年)に設置され、鳥取市と岩美郡が管轄でしたが、統合が行われ、現在は鳥取市、岩美郡(岩美町)、八頭郡(八頭町、智頭町、若桜町)の1市4町を管轄しています。
 鳥取税務署は、鳥取県の東部に位置し、南は氷ノ山をはじめとする1,200m以上の中国山地に、北は日本海に接しています。海岸線一帯には、鳥取砂丘や山陰の松島と呼ばれる浦富海岸があり、京都府京丹後市までが「山陰海岸ジオパーク」としてユネスコ世界ジオパークに登録されています。
鳥取砂丘
 鳥取砂丘は、日本海に面した東西16km、南北2.4kmに広がる海岸砂丘で、国の天然記念物に指定されています。
 10万年の歴史が読み取れる火山灰露出地や約47mの砂丘の丘「馬の背」などがあり、長い年月をかけて作られた自然の芸術です。
「馬の背」を登ると目の前には日本海が広がり、はるか遠くの海岸線まで見渡すことができます。
 また、乾いた砂に風速5mから10mの風が吹くと、砂一面に波の模様が現れる「風紋」など、砂と風が織りなす風景を見ることができます。
 訪れる季節や時間帯によってもさまざまな表情を見ることができるのも鳥取砂丘の魅力です。
写真 奥に見える丘が「馬の背」
写真 風紋
砂の美術館
 鳥取砂丘からほど近い場所に位置し、砂を素材にした彫刻作品(砂像)を専門に展示する世界初の美術館で、「砂で世界旅行」をコンセプトに2006年以降定期的にテーマを変えて展示を行っています。
 2025年4月25日から2026年1月4日までは「日本」をテーマに彫刻の展示が行われました。
 砂像の材料は、砂と水のみで、凝固剤などは一切使用していません。
 展示期間が終われば作品を全て崩してもとの砂に戻し、再びその砂を使用して新たな作品を制作します。
 そのため、過去の砂像の現物はみることができませんが、写真が展示されており、写真ですべての期間の砂像を楽しむことができます。(今期展示期間:2026年1月15日から2月27日)
 現在は、次の展示に向けて準備を進めており、4月24日から「スペイン」が舞台となり「サグラダ・ファミリア教会」をはじめ、「情熱の国」スペインの歴史・文化をテーマとした砂像20点が展示される予定となっています。
写真 1月4日まで展示されていた砂像の一部(写真提供:鳥取砂丘 砂の美術館)
仁風閣
 仁風閣は、鳥取城跡に建てられた、フランス風ルネサンス様式を基調とした白亜の木造の2階建ての洋風建築で、その外観の優雅さから国の重要文化財に指定されています。
 国内でも珍しい「支柱のないらせん階段」が有名です。
 1907年、当時の皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の山陰行啓時の宿泊施設として建てられ、仁風閣という名前はこの行啓に随行した東郷平八郎によって命名されました。
 2012年に公開された映画「るろうに剣心」の撮影で使用されました。
 現在は文化財保存修理工事のため長期休館中で、2029年度中に再開館される予定です。
白兎神社
 白兎神社は、日本神話「因幡の白うさぎ」の白兎神を主神とする由緒正しい神社です。
 「因幡の白うさぎ」は、日本最古の書物「古事記」の一節であり、日本最古の恋物語としても知られています。
 白うさぎは、神話に登場する大国主と八上姫の縁結びの神様といわれているため、日本で初めての恋物語の発祥地「白兎」として、2010年に「恋人の聖地」に認定されました。
 また、神話にちなみ、皮膚病ややけどなどに効く神社として信仰されています。
 境内へ続く道沿いには、神話・因幡の白うさぎで、うさぎが傷口を洗い、治療したといわれる「御身洗(みたらし)池」があり、季節を問わず水位が一定のため、不増不減の池といわれています。
しゃんしゃん祭
 鳥取市の夏の風物詩であり、毎年8月13日から15日の3日間で開催される鳥取市が最も賑わう大きなお祭りです。
 鳥取県東部地方に伝わる「因幡の傘踊り」を簡単にアレンジし、誰もが参加できる祭りとして変化したのがしゃんしゃん祭です。
 温泉地である鳥取で「湯がしゃんしゃん沸く」といわれる“しゃんしゃん”と、「鈴の音がしゃんしゃん鳴る」という意味からしゃんしゃん祭と名付けられました。
 約3,000人の踊り子たちが会場を埋め尽くし、色とりどりの傘と鈴の音を響かせながら一斉に舞う光景は圧巻です。
 2014年には一斉踊りとして当時の世界記録に挑戦し、最大の傘踊りとして記録を達成しました。
浦富(うらどめ)海岸(岩美町)
 鳥取県岩美町が誇る絶景のひとつが浦富海岸です。
 東は兵庫県との県境、西は鳥取市に接する約15kmにおよぶリアス海岸で、日本海の荒波によって長い年月をかけ作られた奇岩、断崖、洞門、大小の島々が点在しています。
 浦富海岸は国の名勝天然記念物に指定され、「日本百景」や「日本の渚百選」にも選ばれています。
 この絶景は日本海形成の記録としても非常に貴重であり、浦富海岸を含む町全体が「山陰海岸ジオ
パーク」の一部としてユネスコ世界ジオパークに加盟しています。
 浦富海岸の中でも田後(たじり)地区は、「日本海の絶景×昔ながらの漁村文化」を感じられる集落です。
 田後地区の日和山に設けられた展望台は、日本海と浦富海岸を見渡せる絶景ポイントです。
 特に断崖絶壁や波しぶきの迫力ある景色、夕日の美しさが人気です。
写真 日和山の展望台からの風景
若桜鉄道(八頭町)
 若桜鉄道は、鳥取県東部の八頭町のJR郡家駅と若桜町の若桜駅を結ぶわずか19.2km、所要時間は約30分の小さな第三セクターの鉄道会社が運行しています。
 これまで数多くの課題に直面してきましたが、地域の方や全国の鉄道ファンに支えられ、今年で若桜線開通95周年を迎えました。
 この間、かつて若桜線を走行していたSL(C12-167)の誘致や、給水施設等の復元など、住民の活動によってかつての景観を取り戻し、2008年7月には、沿線の23施設が一括して国の登録有形文化財となりました。
 駅舎や鉄橋等の鉄道施設の多くが1930年の開業当時の姿をとどめており、鉄道による近代化の歴史を示す数少ない歴史的遺産であると評価され、地域の宝としての価値がさらに向上しました。
 また、2015年にはかつて若桜線を走行していたSLと客車を試験的に走らせるなど、数多くの話題を提供しています。
 現在の車両は、沿線の景観等をデザインに盛り込んだ「昭和号」「八頭号」「若桜号」「隼号」の4両で運行されています。
 「隼号」は、沿線の「隼駅」がスズキ(株)の大型バイク「隼」と名前が同じであることから全国のライダーのツーリングの聖地となり、これをきっかけに大型バイク「隼」をラッピングした車両です。
 特に毎年8月に開催される「隼駅まつり」では、全国から多くのライダーが参加し、北海道や沖縄はもちろん、中には海外からバイクに乗って参加されるライダーもおり、今では八頭町を象徴する夏の風物詩となっています。
石谷家住宅(智頭町)
 石谷家は、江戸時代から300年以上続く商家です。
 明治期から林業で栄えた石谷家が、国内の銘木、最高の施工技術で建築した「石谷家住宅」は近代和風建築の傑作とも称されています。
 重厚な大門、3,000坪という広大な敷地、部屋数が40以上ある邸宅、7棟の蔵、そして美しい日本庭園を有し、江戸から昭和という長い歴史の重なりを表現した貴重な建築として国の重要文化財に指定されています。
 住宅の中には喫茶室があり、庭園を見ながら食事を楽しむこともできます。
写真 江戸座敷から見た庭園
不動院岩屋堂(若桜町)
 建物全体が天然の洞窟にすっぽり収まった建築物で、約600年前に妙見山神光寺の一部として建立されました。
 羽柴秀吉が鳥取城攻めの際にこの付近を焼き払いましたが、岩屋堂だけが焼け残ったと言われています。
 日本三大投入堂の一つで、1953年に国の重要文化財に指定され、パワースポットとしても有名で、日本三大不動明王の一つでもあります。
 3月と7月の最終日曜日には護摩法要が行われ、本尊の不動明王が御開帳されます。
 自然と共有した姿から神秘的なパワーを感じてください。
おわりに
 鳥取県東部地域には、今回紹介できなかった魅力的なスポットがまだまだたくさんあります。
 夏には「岩ガキ」、9月からは「モサエビ」、冬には「松葉ガニ」など季節により異なる日本海の幸を楽しむこともできます。
 さらに、「二十世紀梨」などの梨、「花御所柿」などの柿をはじめとした果物や「砂丘らっきょう」など、心惹かれる食べ物も多くあります。
 鳥取県東部地域にぜひ足を運んでください。


坂の街」「文学の街」「映画の街」瀬戸内にたたずむ商都 尾道 尾道市
尾道税務署 総務課長
小川 浩司

はじめに
 尾道税務署は、広島県南東部、瀬戸内海のほぼ中央に位置しています。
 署の沿革は古く、明治26年10月に尾道収税所として御調郡尾道町に設置されました。当初は当時の御調郡を管轄としていましたが、幾度かの管轄区域の統合・分割を経て、平成18年7月より現行の尾道市、世羅町の1市1町を管轄しています。
 管内の中心地である尾道市は、天然の良港を持ち、瀬戸内海の中央に位置する水運に恵まれた立地から、海運による物流の集散地として、古くから繁栄しました。
 古寺や坂道、レトロな街並みが特徴で、「坂の街」「文学の街」「映画の街」とも呼ばれ、しまなみ海道の玄関口としても知られる人気の観光地です。
 ここでは、歴史ある「商都」尾道の特色や見どころを紹介します。
写真 千光寺から尾道水道を望む
管内の特色
[歴史と文化]
 自然の良港を持つ尾道は、平安時代の嘉応元年(1169年)、備後大田荘(後の高野山領)公認の船津倉敷地、荘園米の積み出し港となって以来、対明貿易船や北前船、内海航行船の寄港地として、中世・近世を通じて繁栄をとげました。港町・商都としての発展は各時代に豪商を生み、多くの神社仏閣の寄進造営が行われました。
 海を望む階段や坂道、路地越しに見える尾道水道、点在する寺院など歴史を凝縮した景観に魅かれ、この地で「暗夜行路」の草稿を書いた志賀直哉、尾道の女学校に通った「放浪記」の作者の林芙美子など、多くの文人が足跡を刻みました。
 また、近年では数々の映像の舞台となり映画の街としても知られています。特に大林宣彦監督の尾道三部作は有名で、映画のロケ地となった坂道等は、今でも多くの作品のファンが訪れる人気のスポットとなっています。
写真 林芙美子像
[経済・産業]
 尾道市は、古来より北前船が寄港する商都として栄え、高い経済力を持っていたことから、広島県内初の銀行である第六十六国立銀行(現在の広島銀行の前身の一つ)や多くの大企業の支店が、明治時代から存在していました。水運に恵まれた立地から、古くから尾道、向島、因島に造船業が発展し、商都のみならず工業都市の一面も持っています。
 また「しまなみ海道」の名で知られる島嶼部では、瀬戸内の温暖な気候と長い日照時間を活かして柑橘類の栽培が盛んです。中でも、生口島(尾道市瀬戸田町)は日本一の国産レモンの生産地として知られています。
管内の見どころ
[千光寺]
 尾道市の中心部の高台にある千光寺(せんこうじ)は、平安時代の始め大同元年(806年)に弘法大師が開基し、瀬戸内海の絶景が一望できる「火伏せの観音」として知られる古刹です。
 朱塗りの舞台造りの本堂「赤堂」や「残したい日本音100選」に選ばれた鐘楼、伝説の巨岩「玉の岩」が有名で、境内の遊歩道「文学のこみち」では文人たちの詩歌も楽しめます。
 ロープウェイで手軽にアクセスでき、尾道のシンボルとして多くの人に親しまれています。
写真 千光寺 本堂
[浄土寺]
 尾道水道を望む小高い山にある浄土寺(じょうどじ)は、616年、聖徳太子開基と伝わる真言宗泉涌寺派の大本山で、鎌倉時代末期に再興された本堂や多宝塔(日本三名塔の一つ)などが国宝に指定される中国地方屈指の古刹です。足利尊氏が戦勝祈願に参拝したことも知られ、その縁から足利家の家紋「二つ引両」が、寺の定紋となっています。
 江戸時代後期作庭の庭園も自然の山畔を利用して築山を設け、麓には白砂敷きと細い池、多数の石組を配した風雅な造りで、国指定の名勝となっています。
 さらに境内には尾道を代表する風景が広がり、歴史的建造物と自然美が調和する、尾道観光の重要な文化財・名所です。
写真 浄土寺 多宝塔
[市内中心部 商業地区]
 尾道市は「坂の街」と呼ばれ、山肌に沿って家々や寺院が密集し、細い坂道が迷路のように入り組んでいるのが特徴です。
 ノスタルジックな雰囲気と、瀬戸内海の美しい景色を散策しながら楽しむことができます。市街地には昔ながらの雰囲気を残した商店街やカフェが点在し、こちらも観光客の人気スポットとなっています。
写真 荒神堂小路から見る千光寺道
[しまなみ海道]
 しまなみ海道は、尾道市と愛媛県今治市を結ぶ全長約70kmの海峡横断ルートで、西瀬戸自動車道(高速道路)とそれに並行する日本初の海峡横断サイクリングロードが特徴です。
 7つの橋で瀬戸内海の島々(向島・因島・生口島・大三島・伯方島・大島)を繋ぎ、「橋の美術館」とも呼ばれる美しい景色の中を自転車で巡れ、サイクリストの聖地として世界的に有名です。
 瀬戸内の島々の美しい景色(多島美)、耕三寺や大山祇神社を始めとする歴史的建造物、多くの美術館、村上海賊のゆかりの地や柑橘類の生産地など、各島に魅力的なスポットが存在します。
 美しい島々と橋が織りなす景観は、ドライブにもサイクリングにも最適で、瀬戸内海の魅力を満喫できる人気の観光ルートです。
写真 しまなみ海道とサイクリスト
[耕三寺]
 尾道市瀬戸田町にある耕三寺(こうさんじ)は、実業家・耕三寺耕三が母への感謝を込めて建立した浄土真宗の寺院で、「母の寺」「西の日光」とも呼ばれます。日光東照宮陽明門を模した「孝養門」や平等院鳳凰堂を模した本堂など、日本各地の国宝・名建築を模した豪華絢爛な堂塔が立ち並び、その多くが国の登録有形文化財となっています。
 また、境内の広大な大理石庭園「未来心の丘」や数多くの仏教美術・茶道美術・近代美術品を収納する「耕三寺博物館」も有名で、しまなみ海道の観光スポットとして多くの観光客が訪れています。
写真 耕三寺
[尾道ベッチャー祭り]
 毎年11月1~3日に行われる、尾道市民俗文化財にも指定された奇祭で、江戸時代の疫病退散を願う行事が起源とされています。
 「ベタ」「ソバ」「ショーキー」という三鬼神が、神輿とともに市内を練り歩き、子供を追いかけ、「ささら」や「祝棒」で叩くことで、無病息災や学力向上のご利益があるとされる、子供達の成長を祈るユニークなお祭りです。
写真 尾道ベッチャー祭り
[尾道住吉花火まつり]
 尾道住吉花火まつりは、尾道水道で夏に行われる伝統的な花火大会で、商売繁盛と海上交通の安全を祈願する住吉神社の神事です。江戸時代中期から続く歴史を持ち、尾道水道に浮かべた台船から約13,000発の花火が打ち上げられます。水中花火やスターマイン、音楽とシンクロさせて打ち上げる音楽花火が見どころで、多くの観客でにぎわいます。
[尾道ラーメン]
 尾道の地元グルメといえば尾道ラーメン!
 尾道ラーメンの特徴は、鶏ガラと小魚(いりこ)だしを合わせた醤油ベースのあっさりスープに、背脂のミンチを浮かべ、中細ストレート麺を合わせる点です。
 背脂がスープにコクと満足感を与えつつ、魚介系の風味が独特の深みを生み出し、シンプルながら奥深い味わいが魅力です。
 尾道市内には多くの人気店があり、店頭には長い行列ができるなど、地元ファンや観光客でいつも賑っています。
写真 尾道ラーメン
おわりに
 尾道市は歴史的・文学的な魅力と独自の美しい景観を併せ持つ街ですが、今後、更なる観光拠点の整備やオーバーツーリズム対策を進め、観光都市としての魅力を一層高めていく計画を発表しています。
 当署管内には、数多くの地元グルメや絶景のビューポイントなど、今回紹介しきれなかった魅力的なスポットがまだまだあります。
近くにお越しの際には、尾道に是非一度、足をお運びください。
(写真提供:尾道観光協会)


「西の京」と称された歴史・文化のまち 山口市 
山口税務署 総務課長
芳井 靖典

はじめに
 山口税務署は、明治29年(1896年)に設置され、現在、山口県中央部に位置する山口市1市(平成17年に山口市、小郡町、秋穂町、阿知須町、徳地町が合併、平成22年に阿東町と合併)(管内面積約1,000km2、人口約19万人)を管轄しています。
 山口市は、かつて「西の京」と称され、室町時代から明治維新にかけて政治・文化の要衝として発展してきました。現在も市内各地に歴史的名所が数多く残されており、落ち着いた街並みの中に、豊かな歴史と文化が息づいています。
瑠璃光寺五重塔
 「瑠璃光寺五重塔」は、応永の乱で倒れた大内義弘の菩提を弔うために嘉吉2年(1442年)に建立された国宝建造物です。全国的にも珍しい檜皮葺き屋根の伸びやかな反り返しは美しく、日本三名塔の一つに数えられ、山口市を象徴する存在です。
 令和8年を迎える際のNHKの名物番組「ゆく年くる年」にもその姿が映し出されました。
写真 瑠璃光寺五重塔
常栄寺雪舟庭
 「常栄寺雪舟庭」は第29代大内政弘の別邸として室町時代に創建された臨済宗の禅寺である常栄寺の境内に、水墨画で知られる画僧・雪舟が作庭した庭です。
 室町時代の最高傑作と言われ、東・西・北の三方を林に囲まれ、北側に滝、中央に池を設け、周囲には庭石が配置され、水と石に主体が置かれた雪舟の山水画そのままの名園として知られています。また、昭和を代表する作庭家・重森三玲が手掛けた「南溟庭」も楽しめます。
写真 常栄寺雪舟庭
山口市菜香亭
 「山口市菜香亭」は明治10年(1877年)から120年余かけて広く親しまれた料亭菜香亭を移築復元したもので、近代日本の歴史を物語る貴重な歴史遺産です。百畳の大広間など館内には歴代総理大臣9人を含む29枚の扁額が掲げられています。いずれも菜香亭を利用した際に揮毫されたもので、料亭にこれだけの書が一堂に会しているのは全国でもここだけです。
写真 山口市菜香亭
湯田温泉
 「湯田温泉」は、800年前の大内氏の時代からの歴史があり、白狐が傷を治したという言い伝えから「白狐の湯」とも呼ばれる天然温泉です。7カ所の源泉から1日2千トンもの湯量が湧き続け、山陽随一の豊富な湯量を誇ります。
 また、「非火山性(近くに火山がない)温泉」にも関わらず、山口県内で唯一加温する必要のない高温泉としても有名です。
 泉質は無色透明のアルカリ性単純泉で、刺激が少なく柔らかい肌触りの湯は、入浴すると肌がすべすべと柔らかくなり、美肌の湯と言われています。
 周辺には、源泉掛け流しの温泉旅館や日帰り入浴施設が充実しているほか、全部で6カ所の無料の足湯施設もあり、心身の疲れを癒す場として人々に親しまれています。
写真 湯田温泉
SLやまぐち号
 「SLやまぐち号」は、山口線(新山口駅~津和野駅間)を走行する、西日本で唯一の蒸気機関車(SL)牽引の観光列車です。新山口駅を出発し、「湯田温泉」や四季折々の情緒を楽しめる「長門峡」等を経由して、山陰の小京都「津和野」までの62.9kmを約2時間かけて走ります。
 車窓からは山口線沿線の渓谷や田園風景、四季折々の自然が楽しめます。特に、春の桜や秋の紅葉シーズンは絶景が広がります。
写真 SLやまぐち号
おわりに
 山口市は、ニューヨークタイムズ誌が発表した「2024年に行くべき52カ所」で、日本で唯一選出されたほか、政令指定都市以外で初めて、旅行ガイドブック「地球の歩き方」が発行される等、国内外から注目を浴びております。
 また、令和7年に現山口市の誕生20周年を迎え、同年6月に新たに観光交流拠点「湯田温泉こんこんパーク」がオープンする等ますます盛り上がりを見せております。
 今回紹介した名所以外にも、初夏にはゲンジボタルが舞う幻想的な風景が見られる「一の坂川」や、山口名物として知られる和菓子「外郎」、ソウルフードである「ばりそば」、「チキンチキンごぼう」等紹介しきれなかった観光名所やグルメもたくさんあります。
 是非、一度、おいでませ西の京山口へ!!
【写真提供】
山口市交流創造部観光交流課
一般財団法人山口観光コンベンション協会