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編集後記/令和7年3月号(通巻第712号)

「ファイナンス」3月号をお読みいただきありがとうございます。
 本編集後記を書いている本日、私はテレワークをしているのですが、もうすぐ小学校から帰ってくる娘二人は、夕飯までに毎日公文とピアノの練習をすることになっています。公文もピアノも、私や妻が子供の頃にしていたことが背景にあります。
 役所の職場では過去の例を探すことが良くあります。大抵のものは、遡る範囲は電子媒体でさっと探せる4、5年程度、しっかり探す必要があるものでも、紙で残っているものベースか、各課室で長老のように長く勤めていらっしゃる方の記憶ベースで長くて30年程度でしょうか。古い紙は変色して読めなくなっていきますし、役所に勤めている人も常に入れ替わっていきますので、Institutional memoryとして残っていくのは、(例外は多々あるでしょうが)概ね一世代程度なのではないかと思います。
 今月号では、「世の中は便利になっているはずなのに」と題した巻頭言を、経済評論家の加谷珪一様からいただいています。時代が大きく動いていく中、新たなステージ、前例のない等の言葉がよく使われますが、実は100年遡ると歴史は繰り返しているのかもしれません。身近な資料だけでなく、大局観を大切に、歴史に学ぶ姿勢を持つ必要があると思います。
 特集では、引き続き令和7年度予算特集を取り上げておりますので、ぜひご覧頂ければと思います。
                                                  (財務省広報室長 岩﨑 浩太郎)