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観てよし! 湯(弓)もよし!?食べてよし!!


東京税関成田税関支署 総務課長 加藤 三男
東京税関成田税関支署 税関広報広聴官 岩崎 泰治

はじめに

成田市は、千葉県北部に位置し、今や日本の主要な空の玄関口「成田国際空港」を有しており、1000年以上の歴史のある真言宗智山派の大本山である「成田山新勝寺」がある。「成田山新勝寺」は、正月には三が日で約300万人が参拝に訪れると言われ、初詣客数では常に上位に入っており、門前町としても栄えてきた参道には、土産物屋や飲食店・旅館などが軒を連ね参拝客で賑わっている。
前述のとおり、成田市は新勝寺の門前町として栄えてきたことから、「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の街並み」として日本遺産に認定され、成田国際空港から近いこともあり江戸の風情が味わえる「世界から一番近い江戸」と言われている。

成田地区所在税関の沿革

現在、成田地区には成田税関支署、成田航空貨物出張所、麻薬探知犬訓練センター室の三つの税関官署(室)が設置されている。そのうち、麻薬探知犬訓練センター室は、空港外であるが隣接地の三里塚に、残りの2官署は空港内に所在している。成田地区に税関が設置されたのは、新東京国際空港(現:成田国際空港)が開港した昭和53年5月のことであり、開港と同時に成田税関支署が開設された。これは、羽田空港の国際線が、成田の地にそのまま移転したものと考えていただければ良いが、同時に空港周辺の成田市、大栄町、芝山町、多古町の1市3町(当時)が横浜税関の管轄から東京税関に管轄換えされることにもなった。当時は現在の第1旅客ターミナルビルしかなく、その中に総務部門と旅客関係業務を行う監視部門が置かれ、貨物地区の空港合同庁舎内に、航空貨物の輸出入通関業務を行う業務部門がそれぞれ置かれた。職員数はターミナル地区に約320名、貨物地区に約80名、総勢約400名の陣容であった。その後、平成4年12月に第2旅客ターミナルビルが供用開始され、国際線航空機の往来の増加と共に航空貨物も伸びはじめ、平成8年3月に「成田・原木仕分基準」(※)が解消されたことを契機として成田国際空港での輸出入通関処理件数が著増し、併せて業務部門の職員数も大幅に増加したことから、平成10年7月、成田税関支署から分離・独立し、成田航空貨物出張所が設置されることとなった。その後、成田南部航空貨物出張所の設置(平成16年7月)、同出張所の成田航空貨物出張所への再編入(平成25年7月)を繰り返し、現在に至っている。※輸出入貨物の内、緊急及び生鮮貨物等限定的な貨物が成田国際空港、それら貨物以外は原木地区(東京エア・カーゴ・シティーターミナル(TACT))で通関とするもの。
麻薬探知犬は、昭和54年6月にアメリカ税関から2頭導入したのが始まりで、滑走路を挟んでターミナルとは反対側の空港用地内に、仮施設を設置して訓練や一部国内犬の育成・配備等を開始していたところ、昭和62年10月、全国の税関に配備する麻薬探知犬の本格的な育成・訓練等を行う唯一の施設として成田国際空港に程近い成田市三里塚に麻薬探知犬訓練センター室を開設し、これまでに600頭以上が育成、認定され、不正薬物の摘発総量は約6.6t(令和5年末まで)に達している。
現在は全国で約130頭が活躍中であり、優秀な麻薬探知犬を確保すべく平成25年にオーストラリア税関と覚書を結び、翌年から延べ60頭以上を導入しているところである。
このような変遷を辿り、現在の成田地区の税関3官署(室)の職員は約930名となっており、全国税関の約1割を占めるに至っている。

成田国際空港

成田国際空港は昨年開港45周年を迎え、日本の空の玄関として、多くの出入国旅客が利用し、多くの輸出入貨物を取扱ってきたところである。その歴史は前身となる羽田空港の国際線が昭和45年頃には限界に達するとして、その対応策が検討され、成田市三里塚に昭和53年5月、A滑走路1本(4000m)と1つの旅客ターミナルビル(現在の第1旅客ターミナルビルの一部)で供用開始となった。その後、平成4年には第2旅客ターミナルビルが供用開始され、平成14年4月には、同年5月から開催される日韓サッカーワールドカップに間に合わせる形で暫定平行滑走路(2,180m)の供用開始、平成21年にはこの平行滑走路が2,500m化されるなど、開港当初の1つのターミナルビル、一本の滑走路から大きく拡大されてきた。さらには、今では旅行の足として欠かせない格安航空会社(Low Cost Carrier:LCC)専用の第3旅客ターミナルビルが平成27年にオープンするなど利用者の増加とともに拡張し、国内外のネットワークを支える空港となっている。

成田の名所

(1)成田山新勝寺

成田山新勝寺は、平安時代940(天慶3)年、朝廷の命を受けた寛朝大僧正が平将門の乱を鎮めるため関東へ向けて出発、成田において21日間にわたって御護摩祈禱を行い、その最後の日に乱が平定された。その後、寛朝大僧正が都へ帰ろうとしたところ、不動明王から「この地に留まり人びとを救う」という霊告を受け、朱雀天皇より「新勝寺(新たに勝つ)」の寺号を賜り開山された。また、成田山新勝寺は、歌舞伎役者の市川團十郎とも深い関わりがあることは知られているところ、市川家と成田は初代團十郎の父親が現在の成田市幡谷出身であることもあり、子供がなかなかできなかった初代團十郎は、成田山に祈願し、願いかなって男の子が生まれた。このことをきっかけにして、初代は不動明王を演じることが多くなったことから、「成田屋」の屋号で呼ばれるようになったのである。


(2)宗吾霊堂

新勝寺に次ぐ成田の名所である宗吾霊堂は、宗吾様の名で親しまれる古刹で、紫陽花の名所として知られており、開基は古く征夷大将軍・坂上田村麻呂が、房総を平定した時に戦没者供養のために建立したといわれている。正しくは鳴鐘山東勝寺宗吾霊堂といい、江戸時代の義民木内惣五郎(佐倉宗吾)が祀られているお寺として全国の信者が訪れる。江戸時代初期、佐倉藩の年貢率は高かったそうで、苦しむ農民のために、木内惣五郎ら6人の名主たちが幕府に訴え、惣五郎は将軍への直訴を決行。これにより重税が見直され村々の願いはかなえられたが惣五郎とその家族が死罪となった。それから100年後、佐倉藩はその失政を悔い、木内惣五郎の名誉を回復し、以来「宗吾様」と呼ばれるようになった。ちなみに、成田といえば新勝寺が先に思い浮かぶが、新勝寺は東勝寺より新しい寺という意味で、この名がつけられているとかいないとか。

観てよし!

航空科学博物館

航空事業は昭和27年に民間航空が再開された後、飛躍的な発展を遂げ、かねてから航空関係者等から、欧米のように我が国でも航空博物館を創設し、民間航空の実状の紹介、航空界の歴史的経緯の展示等が強く要望されていたため、航空に関する知識の啓発を図り、航空科学技術の振興に寄与し、我が国の航空の発展に資することを目的に、博物館の建設・運営の事業主体となる㈶航空科学振興財団が、当時設立され、新東京国際空港公団(当時)の協力を得て、日本初の航空科学博物館が建設、開館された経緯がある。
当博物館は、ボーイング747型機の大型模型、エンジン、胴体断面の展示のほか、体験搭乗シミュレーターでフライト体験ができ、展望デッキからの空港の眺めも良い、大人から子供まで楽しむことができる施設である。
また、令和4年12月には税関150周年イベントとして、航空科学博物館における初の税関イベントとしてパネル展を開催した。それが契機となり、昨年5月のGWには「税関のおはなし」というイベントを開催し、税関業務を紹介する講演や麻薬探知犬のデモンストレーション等を実施。同年9月には空の日イベントが開催され、キャラクターグリーティングに「カスタム君」が初参加、来場者と記念撮影を行うほか、「ミニ税関展」を開催し、偽ブランド品やワシントン条約該当品の展示、子ども制服撮影会を行うなど多くの方で賑わった。
写真: 航空科学博物館とカスタム君

湯(弓)もよし!?

(1)成田空港温泉 空の湯

建設に至るまでに様々な歴史を抱える成田国際空港と共に歩んできた地元企業が、地域に対してできることを考えたとき、飛行機を肴に温泉に浸かり、そして飛行機を受け入れて貰いたいとの思いを抱き、構想から3年、空港周辺市町に住んでいる人達、空港で昼夜を問わず働く人達、そして空港を利用して遠くへ行く人達、来る人達に飛行機を見ながらくつろいでもらえるようにと成田空港温泉空の湯を開業。
当施設ではいわゆる内湯のほか、成田国際空港の2本の滑走路への離着陸機を左右に眺めながら浸かれる展望露天風呂、サウナや岩盤浴、また、漫画コーナーやカラオケルーム、レンタル自転車からフィットネスジムまで揃っており、1日中滞在しても飽きない、さらにはそのままカプセルホテルに宿泊も。
写真: 露天風呂から観る飛行機


(2)半弓道場(HANKYU DOJO)

令和元年12月にOPENした「半弓道場」。誰でも気軽に楽しめる弓道体験施設で、弓の長さが通常の弓道より短く、的までの距離も近くなっており立たずに座って射るので老若男女楽しめる(簡単と思いきや、なかなかの腕力が必要だが、的に当たると気持ちいい)ものとして、外国人観光客にも高い人気を誇っている。また、9月10日は語呂で弓道の日。思い出したら参道を散策がてらぜひ体験をDOJO(どうぞ)。
写真: 上手に的を射れるかな?

食べてよし!!

(1)後藤だんご屋

成田山詣りで新勝寺へ向かって参道を歩いていると「だんご」の幟が目に留まる。創業1845(弘化2)年、江戸時代から続く歴史ある老舗、後藤だんご屋さん。名物メニューの焼きだんごは創業当時からの作り方と味を守り、毎朝丁寧に手作業でついていて、注文を受けてから焼いてくれるので焦げ目の香ばしさがたまらない。食べ歩きはもちろん、店内飲食も可能。お詣りの際に是非立ち寄ってみてはいかがか。
写真: 人気の焼きだんごは売り切れ必至!

(2)甘味処 三芳家

成田山を後にし、駅方面に向かう参道の上り坂の途中、そっと佇む看板を発見。その先へと続く路地を進んでいくと、賑やかな参道からは想像がつかないすてきな日本庭園が広がっており、甘味処三芳家さんへといざなわれる。ここでは人気のクリームあんみつのほか、白玉あずきやピーナッツあべかわもち、4月にはさくらあんみつがおすすめ。どれも食べたくなるような甘味が揃っている。お詣りを済ませた後にほっと一息。
写真: ピーナッツあべかわもち(写真左下)

(3)成田のうなぎ

江戸時代、参道の旅館や料理屋では、参詣客向けに、江戸で人気のうなぎ料理を提供するようになり、現在も多くの旅館や料理屋がうなぎ料理を食べさせてくれる。成田では、例年7月から8月にかけて「うなぎ祭り」を開催しており、成田うなぎ祭りならではのうなぎ料理が味わえるかも。皆さんも、推しのうなぎ料理を見つけてみてはいかがか。

おわりに

成田国際空港は、令和2年に発生した新型コロナウイルスによる世界規模での航空旅客需要減に苦しんだが、いよいよ回復の兆しとなり、海外旅行需要が大きく伸びることが予想されるところ、コロナ禍以前の時点でも航空需要が空港の処理能力を上回る状況となっていた。そのため、空港の機能強化を目指すべく「新しい成田空港」構想として、現在の3つのターミナルを集約・統合した新しい旅客施設「ワンターミナル」構想について検討に動き出している。観光立国を目指す我が国では、増加する訪日外国人旅客への対応強化は必要不可欠である。空港で働く我々税関職員もまた、日本の空の玄関口の顔として、おもてなしの心を持って迎え入れるとともに、不正薬物等の国内流入を水際で防ぐべく研鑽に努め、社会の安全と安心を守るという使命を果たしていく所存である。

(協力)
成田国際空港株式会社、大本山成田山新勝寺、宗吾霊堂
公益財団法人航空科学博物館、成田空港温泉 空の湯
半弓道場、後藤だんご屋、三芳家
(参考文献)
FEEL成田(成田市観光協会 公式サイト)



国境の島 対馬


門司税関厳原税関支署統括監視官(総括及び第1部門担当) 戸田 彰紀

はじめに

門司税関厳原(いづはら)税関支署は、福岡県福岡市から138km、韓国から49.5kmの距離にある離島、対馬(長崎県対馬市)に所在する税関官署です。
当支署は1883(明治16)年に厳原長崎税関出張所として対馬南部の地、厳原に設置され、一時は厳原港を含む3港が開港指定されたほか、管轄内に最大9か所の税関監視署が設置されていましたが、貿易情勢の変化に伴い、開港は厳原港の1港に、税関監視署は全て廃止されました。
しかしながら、1989(平成元)年、対馬と韓国を結ぶ旅客船が就航して以降、出入国者数が年々増加し、2018(平成30)年には全国の空海港で11番目となる年間約41万人が入国する状況まで拡大したことから、2021(令和3)年に比田勝(ひたかつ)出張所を設置、現在は1支署1出張所で長崎県対馬市及び壱岐市を管轄し、国境に近い税関として、監視艇による洋上取締り、出入国旅客に対する税関検査を実施するとともに、海上保安部、警察署などの関係機関と連携しながら、日夜業務に取り組んでいます。
写真: 対馬の位置関係

対馬のプロフィール

対馬は南北82km、東西18kmの南北に細長い島で、面積は709km2と日本では佐渡島、奄美大島に次ぎ3番目に大きく、島全体が山を海に浮かべたような地形となっており、この位置と地形が現在も島の生活や経済に影響を与えています。
なお、対馬は一つの大きな島として捉えられがちですが、1672(寛文12)年に大船越瀬戸が、1900年(明治33)年には万関瀬戸が開削されたため、実は“3つ”に分かれていることはご存じない方も多いのではないでしょうか。
各々の瀬戸には橋(大船越橋、万関橋)が掛けられており、走る道路は対馬の南北を繋ぐ重要路線(国道382号線)となっています。
ちなみに万関瀬戸に係る「万関橋」は、橋上から西の浅茅湾、東の三浦湾を望む景色が人気となり、対馬の有名観光スポットの一つとして、多くの観光客が訪れています。
写真: 万関橋

対馬の歴史

現在の対馬は、韓国人観光客が多く訪れる国際交流の盛んな地でありますが、古来よりその地理的状況から朝鮮半島との関わりは深く、小野妹子が遣隋使として数度派遣(607年~)された際に対馬を経由している点、江戸時代の12回に亘る朝鮮通信使の来島など、人々が九州と朝鮮半島を往来する際の海上交易の要衝であったことがうかがえます。
また、古くは白村江の戦い(663年)や文禄の役(1592年~)などの朝鮮半島進出時の前線地となり、金田城(667年)や清水山城(1591年)が築かれたほか、元寇(1274年~)では真っ先に襲来を受け、甚大な被害を受けるという悲劇も発生しています。
更に、明治時代には日清戦争から太平洋戦争時にかけ、港湾・海峡防備を目的とした砲台が旧日本軍により島内31か所に設置されました。
それら砲台群は莫大な予算を掛けて築造されたものの、使用されないまま「戦争の負の遺産」となり、設置されたことすら表舞台に出ることなく長らく放置されていましたが、近年は観光地として再注目され、姫神山砲台(美津島町)や豊砲台(上対馬町)など一部の遺構は道路等が整備され、静寂な森林に佇む砲座や弾薬庫を間近で観ることができ、いかに対馬が国防の重要地であったかを思いしのぶことができます。
なお、島内には陸海空の自衛隊が配置されており、今なお国防の最前線であることがうかがい知れます。
写真: 昨夏、4年振りに催された朝鮮通信使行列再現(職員参加)
写真: 清水山城跡
写真: 豊砲台の砲座跡

対馬名産(お土産)

対馬はその環境から海の幸・山の幸が豊富で、それら素材を生かした郷土料理や名産品が数多くあり、どれもおすすめしたい逸品なのですが、全てをご紹介するのは難しいため、今回は土産品にスポットをあててご紹介します。


ア 蜂蜜

対馬は、ニホンミツバチのみが生息する地であり、およそ1500年前から養蜂が行われていたとの記録が残されています。
特定の花を蜜源とするセイヨウミツバチと異なり、ニホンミツバチは様々な花から蜜を集めてくるため「百花蜜」として有名ですが、その中でも対馬産は大変貴重な“純ニホンミツバチ産”として知られています。
山間部の道路を走ると、至るところに丸型のお堂のような独特な形状をしたものが設置されているのを見かけるのですが、それこそがニホンミツバチ用の巣箱「蜂洞(はちどう)」で、対馬では昔からこの「蜂洞」を用いて採蜜されています。
近年は採蜜量が減り、希少価値が更に高まったため少々値は張りますが、「百花蜜」の芳醇な香りと甘さは是非とも味わっていただきたい名品です。


イ かすまき

かすまきとは、参勤交代から帰ってきた藩主を迎えるために考えられた、優しい味のこしあんをカステラ風の生地で巻いたもので、400年の長きに亘り愛されている対馬定番のお菓子です。
本来のかすまきは、長さ10cm程の円筒状の生地にあんがたっぷり詰められた食べ応え十分な大きさですが、現在は一口大のハーフサイズや「あん」に工夫を凝らしたかすまきも発売されており、「対馬のお土産と言えば?」「かすまき!」と声があがる程、代表的なお土産の一つとなっています。
写真: 蜂洞(左下:拡大)
写真: 蜂蜜とカスタム君
写真: かすまきとカスタム君

渡り鳥の十字路、対馬

対馬は「山を海に浮かべたような地形」であると述べましたとおり、島の89%を山地が占め、かつ、手付かずの豊かな自然を有していることから、生物も独自の生態系を形成しています。
対馬のみに生息する「ツシマヤマネコ」や約3,000本が自生する「ヒトツバタゴ」は国の天然記念物として保護されていることは有名ですが、実は野鳥(渡り鳥)にとっても恵まれた環境となっています。
対馬では、これまでに380種以上の野鳥が記録され、そのうち約8割が渡り鳥であることから、「渡り鳥の飛来・通過の十字路」と言われており、1年を通して野鳥観察を楽しむことができますので、バードウォッチングを目的とした対馬旅も一興です。
ここでは、対馬で観察することができる野鳥の一部をご紹介します。
写真: 対馬を訪れる野鳥の一部

おわりに

対馬は、魏志倭人伝に“對馬国”の記述が残されているなど、先史時代から続く長い歴史と豊かな自然に恵まれた「国境の島」として、現在まで息づいています。
この他にも、古代から現在までの対馬の歴史に触れることができる対馬博物館(厳原町)、典型的なリアス式海岸である浅茅湾を360°一望できる烏帽子岳展望所(豊玉町)、天気が良い日は韓国・釜山市街を望める韓国展望所(上対馬町)などの観光スポットや、島内に点在する多数の神社に加え、温泉に海水浴場、釣りやシーカヤック体験など、対馬が大変魅力の多い島であることを、紙面を通してお分かりいただけましたら幸甚です。
コロナ禍等のため休止状態であった韓国との定期旅客船が、昨年2月の比田勝港に続き本年4月には厳原港でも運航が再開され、出入国者の更なる増加が見込まれています。
厳原税関支署は、この「国境の島 対馬」に設置された税関としての矜持を持ち、引き続き地域経済の発展に寄与してまいります。
写真: 対馬から望む韓国・釜山の夜景

〈参考文献〉
つしま百科(長崎県対馬振興局)
対馬歴史観光ガイドブック(対馬観光物産協会)
対馬砲台あるき放題(同上)
対馬のバードウォッチング(同上)
対馬観光物産協会ホームページ