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片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和8年9月29日(火曜日))

【冒頭発言】

まず大綱にかかる予備費の使用でございますが、9月15日に飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱を閣議決定して、飲食料品にかかる消費税率の引下げと就業者負担軽減支援金の導入を令和9年4月に実施することとしております。これらの円滑な実施に向けて直ちに準備に着手するため、本日総額1,119億円の予備費使用を閣議決定いたしました。具体的には飲食料品にかかる消費税率の引下げに向けて中小企業等のスマートレジの導入やPOSレジ改修などに対する支援などに必要な経費が781億円、就業者負担軽減支援金の導入に向けて地方公共団体の税務システム等の改修に対する補助や公金受取口座登録システムの改修などに必要な経費として338億円を措置しております。今回の予備費を活用することで飲食料品にかかる消費税率引下げ等の円滑な実施に向けて関係省庁で連携をしつつ、対応に万全を期してまいります。
 次に、金融庁が昨年11月に立ち上げました決済高度化プロジェクト、通称PIPについて本日第4号となる支援案件を決定いたしましたので、ご報告いたします。今回はブロックチェーンを活用した貿易決済に関する実証実験の支援で、貿易取引において輸出入企業ですとか金融機関等の間で多くの手続が紙の書類のやりとりでまだ行われております。今回の実証実験ではこうした貿易関係書類のオンチェーン化に加えて、メガバンク3行等が共同発行に向けて実施を進めているステーブルコインと連携することで書類のやりとりと代金の支払いを連動させることを検証するものでございます。金融庁としては本件についてオンチェーン化を通じた貿易実務のさらなる効率化や高度化に向けた前向きな取組であると受け止めており、法令解釈等の面から実証実験の遂行をサポートしてまいりたいと考えておりますが、極めて技術的な問題でございますので、これ以上細かいことについては事務方のほうにご質問いただければありがたいです。

【質疑応答】

問)9月25日に米国のベッセント財務長官と電話会談をされたということですが、そこでどのようなやりとりがあったかや、この会談を受けて今後の為替政策どのように進めていくかというお考えについて教えてください。

答)今回の電話会談は、いつもそうですが、タイミング的にも内容も非常に重要でございまして、その直後発表もいたしましたけれども、金融市場の動向等に関しての意見交換で日米間の協力をさらに強化することをこのタイミングで再確認した意義は大きいと思っております。当然、直後すぐに総理にも報告いたしまして、また別途総理はトランプ大統領とお電話をされたんですが、そこでは為替の話は出ておりません。ということは、ここまでで1回セットになったということでございます。為替につきましては日米首脳会談で、先般ニューヨークで議論がありましたので、高市総理からも発言されたように一般論として円の過小評価は問題と考えております。ベッセント財務長官との電話会談においてもこの点を再確認いたしましたとともに、高市総理はリフレ論者ではないと、最近私はいろいろなところで何回もご説明していますが、ご自身でおっしゃっているということをご紹介いたしました。今後の為替政策については具体的に言及することは、特に水準問題はいつものように一切差し控えますが、引き続き、日米の財務省当局、つまり米国のトレジャリーとの間で緊密なコミュニケーションを維持し、これは8月3日に両者が各々声明を出しましたが、秩序ある為替市場の維持を取り組んでまいりたいと思っております。

問)冒頭ご発言のあった予備費の使用について伺いたいんですけれども、消費税の減税に伴うレジシステムの改修の支援などが含まれているということでしたが、この狙いというのを改めてお聞かせください。また地方の小さな業者も含めてレジシステムの改修が間に合うのかどうか、大臣のお考えもお聞かせください。

答)申し上げましたように、円滑な実施に向けては直ちに準備に着手することが必要というようなことが先般閣議決定された大綱でも、あるいは様々な議論の場でもことごとく非常に重要視されておりますので、そういう流れがございましたので、今回準備の着手のために予備費を今日決定させていただいたわけでございまして、特に中小企業のスマートレジですとかPOSレジ、それから支援金の導入は自治体の方の税務システムの改修が要ることは分かっておりますし、それから公金受取口座登録、これが非常に重要でございます。そういった指摘されていた問題について、一日も早くきちっと対応ができるためにやらせていただいたということでございます。

問)長期金利についてお尋ねします。足元の金利は依然として3%台を推移しています。アメリカの長期金利の上昇による圧力やインフレ懸念などが背景にありますが、この長期金利の動向について大臣のご所感をお尋ねいたします。

答)いつも申し上げていますが、金利が決まる要因というのは様々なことでございまして、マーケットでございますので、数字的な動向について具体的に私の立場で申し上げることは控えております。私どもは国債管理政策の担当でもあるので、高い緊張感を持って市場参加者との丁寧な対話を、今も行っておりますが、今後も行いながら適切な国債管理政策に努めるということがまずやらなければならないことでございます。あと、国際的な議論というのは先週、JPモルガンの会長も来られて、それから相場の神様と言われているドラッケンミラーさんも来られて、米国においてもかなり上がっているわけですが、それを重要とは見ているんでしょうけど、異常視しておられるようなことはなくて、今のような状況では、つまりインフレ気味になるのはこういう国際的な石油も含めた市況を考えるとその傾向があるし、それで各国とも国内対策をとる上でもあって、当然歳出というのは増え気味になるから、むしろ日本以外でもそれとハイパースケーラーが社債市場で大規模調達をしておりますので、当然今までは国債が民間をクラウディングアウトしておりますが、最近においてはその逆があるということを両方ともおっしゃっていて、それでほとんど全ての国債金利が同じようなペースで上がっていって、むしろ日本の在り方はその中では大きい方ではないのでということも先方さんからおっしゃっていただいて、それで結果的に日米欧と、金利も上がったということではあるということを冷静に見ておられましたので、私もその冷静な見方には与するところがあります。

問)予備費について2点伺います。まず1点は、まだ国会での審議が経ていない使用目的に対して今予備費を使うことの説明をどう政府としてされるかというところを1点、もう1つがこうやって予備費を既に使われるということは、参議院での審議の結果問わず、政権としては法案を成立させるという決意の表れなのかというところを教えてください。

答)私どもは閣議決定された大綱を踏まえて、その一連の議論の中でも円滑な実施においてはある程度スピーディな移行や改修への支援が必要ということがあるので、それを受けてということでございまして、ここはそういう対策、国会対策をやっておりませんので、そういった議論はここでは一切しておりません。

問)金融庁の所管の話で、しばらく前ですけれども、検査企画室をつくられて検査を強化されるというお話になっております。新聞記事では信用組合で不祥事が多発しているのでというような解説というか、意義づけが出ておりましたし、実際そうであろうとも思いますけれども、取材をしていますとかつて大蔵省検査、あるいは金融庁検査でしていた当時ラインシートと言っていましたけれども、個別の債権を抽出して検査をするというような資産査定を今の金融検査はしていないということで、日銀の考査はしているんですけれども、これはどうして変わってしまったのかなということと、その結果、不動産融資の急増を今の足元で招いていて、不動産の投機につながったのではないかと私などは思っていないわけではないんですけれども、金融庁にもそういう問題意識があるように思いますが、大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

答)まず検査企画室というのはまだできておりませんで、令和9年度の機構定員要求としてご要求を申し上げているというわけですから。だから私から私に要求しているということですよね、金融庁から。だから設置できておりません。その上で金融庁の方の要求の意図としては、やはり地域金融機関において不正事案ですとか経営上の問題が幾つか出たということも踏まえて、検査・監督機能は強化しなきゃいけないと。現在財務局も含めた金融当局における体系的・中期的な検査モニタリング人材の育成の確保ですとか、検査事案の事後的な検証を通じた検査手法の改善等を考えておりますが、ラインシートをどうするかについては私聞いておりません。昔、住専管理室長でしたから住専の20万件のラインシートというのは見て、それは本当に、拝見すると吹き出すようなものでございましたけれども、要するに何も担保していないというやつですよね。当時のようなマニュアルの紙のものが要るのか要らないのか、私は分からないんですけれども、いずれにしても今の目で見て検査の質の向上と人材育成をやる必要があるということはしっかりと認識をしておりますので、体制を整備したいと。室長も設置してちゃんとやりたいということをしておりますので、またぜひいろいろご指導いただきたいと思います。

問)今お話しになられたRCCの担当、まさに初代で大臣はされていたと思うんですけれども、RCCはちょうど今年が30年ではないかと思うんですけれども、かなり不良債権がこのところ大きく発生はしていないので回収額も、それから金融機関の引受額も少なくなってきていると思いますけれども、今後RCCをどのようにしていかれるのか、もしお考えがあったら教えていただけますか。

答)まさにおっしゃったように不良債権の発生率が低いので、そういうことが現下の大変な問題になって議論されているという事実がないので、私のところにも上がってきたことがないということは何か大きな変更があるとかということを事務方は考えていないんだと思いますが、一般論としてこの30年で、30年弱ですかね、私が着任したのって96年でしたから、ちょうど30年ですけれども、北拓の破綻が97年で長銀・日債銀が98年ですから、私は失われた28年と言っているんですが、ありとあらゆることが経験されているんですよ、良くも悪くも。これはある意味では日本市場における大変な究極のアセットなんですね。それを一部まさにリーマンのときにアメリカのトレジャリーなんかは学んだ。そういうこともあったぐらいですから、公的資金投入システムも含めて、この間、金融機能強化法も通していただいたと。それも全党賛成に近いような形で通していただいたというのは、あの当時を考えると本当に今昔の感がありまして、日本の社会においては金融システムが完全に公的インフラであって、これは守らなければならないということが認識されているということがあると思います。その上では、金融システムや信用市場を守る意味でRCC的な機能が常にあると、それもいざとなったら発動できるためにあるということは、私は非常に重要だと思っております。

(以上)