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片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣臨時閣議後記者会見の概要(令和8年7月30日(木曜日))

【冒頭発言】

まずは冒頭、28日に発生いたしました令和8年熊本地震により亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。その上で財務省・金融庁として民間金融機関や政策公庫等に対しまして被災地域の住民や事業者の資金繰り等に支障が生じないように柔軟に対応するよう要請するなどの措置を講じております。既に非常災害対策本部会議が行われ、そのたびにこれら一連の政策を担当大臣として説明しておりまして、今日もこれからそのフォローアップを説明する予定でございますが、高市内閣としてはできることは全てやる、人命第一という方針のもと、国民の生活、金融経済に及ぼす影響を最小化するように関係者と緊密に連携し、迅速・的確に対応するということでございます。実はご当地の木村知事は私が地方創生大臣だったときの直属の部下でございまして、既に細かい連絡をしております。またいつ予備費の支出があるのかをご心配の皆さんもいらっしゃるんですけれども、今プッシュ型支援をどんどんしておりますが、現地に既に物はございます。これは過去の災害に学びまして令和8年度予算上において手当てをされております。それを超えるようなものが仮に出てくればすぐに対応いたしますが、今朝も官房長官と話した限り、まだこの瞬間ではそれはないということです。
 次に、令和9年度予算の概算要求に当たってですが、先ほどの閣議で令和9年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針が閣議了解をいただきました。今回危機管理投資、成長投資をはじめ、国内投資を通じた潜在成長率の引上げにつながる施策を予見可能性を持って実施できるよう通常歳出とは別に「強く豊かな日本」投資枠、これを創設するということで、この投資枠については要求上限を設けず、事項要求も含めて所要額を適切に要求できるという画期的な仕組みになっております。また補正予算依存の財政運営から脱却するために当初予算での措置を要する恒常的な施策などの重要政策については、この投資枠のほか、必要に応じて事項のみの要求も含めて適切に要求・要望を行って予算編成過程で検討すると、こういうことになっております。このように今回の概算要求基準はまさに時代の変わり目を象徴する非常に画期的なものでございます。ちょうど総理や私が生まれた頃に概算要求基準なるものが旧大蔵省の中ででき始めましたが、その頃は日本国は高度成長でございますので、対前年プラス50%とか、そういう要求基準枠ですから、基準枠があることを誰も気にしてはいないんですよね。というようなものが続いてきたんですが、私が大蔵省に入った年は初めてゼロシーリングでした。一連の外部的ショック等もあって財政が厳しくなったことがありますが、さらに、私は主税局で働いていたので予算部局ですが、翌年の83年度予算は初めてマイナスシーリングになりました。82年は人勧のプラスの提示がされていたのに人勧引き上げておりません。そこまでのことがあった時代を考えますと今回のことは本当に画期的であって、まさに私も、それから高市総理も概算要求閣議の説明文で申し上げたんですが、必要な予算要求は十分行える仕組みになっているので、もはやシーリングと呼ぶべきものはありません。この文章を起案したのはこの役所の事務方であります。若手です。私や私周辺でも官邸や官邸周辺でもございません。総理や私もここまで言ってしまうと気にする人がいるのじゃないかというので、どうしようかと思って、どなたが考えたかを聞いたらそういうことでございましたので、みんな安心してしゃべっております。今後の予算編成過程におきましては補助金や基金の見直しをはじめ、歳出全般にわたり施策の優先順位を洗い直して、予算の中身を大胆に重点化してまいります。多分この辺りについては総理からも今日夕方ご説明というか、心意気についてご発言があるんじゃないかと思いますが、こういった全く新しい仕組みのもとで各省においては8月末の期限に向けて施策の優先順位をつけて要求・要望を行っていただきたいと考えております。財政投融資や税制改正要望についても同様に申し上げました。

【質疑応答】

問)閣議了承された概算要求基準では経済成長の実現に向けた新たな投資枠に要求上限を設けないこととなりました。金利が上昇局面にある中、効果的な支出と財政規律とのバランスが例年以上に問われてくるかと思います。改めて年末の予算編成に向けてどう取り組まれるか、大臣のお考えをお聞かせください。

答)強い経済と財政の持続可能性を両立するのがこの内閣の一番重要な骨格でございます。今日も経済財政諮問会議で各委員・各閣僚からそのような発言が出ておりまして、市場とのコミュニケーションも今まで以上に大事でございますので、まさに概算要求基準で出てくるものの説明をどうするかということも含めて、特に今申し上げたように予見可能性を高める等のよい効果をもたらしてくれるために恒常的なタイプの施策については当初予算に寄せるんですよね。そうすると年間を通しての支出は大して変わらない、インフレ分ぐらいしか変わらないのに、そこが大きく見えたときに、その大きく見えたところがマーケットに理解されないで過剰反応されるとよくないので、通年で比べることが必要ではないかとか、そのような説が経済財政諮問会議の先生方からも出ておりますので、これは我々もそう思いますから、比べる対象は正確に比べ、説明する対象は正確に説明すると。また、「強く豊かな日本」投資枠の中には経済安全保障枠もあるわけで、これはGX国債の枠と同じように財源が将来あるものをつくりますから全体の赤字額というか、全体のものからは別勘定になりますよね。それも分かるように説明しなければいけないとか、幾つかきちっと正確にご理解をいただきたい点が既に浮上しておりますので、そのようにしてまいりたいと思います。あとはやっぱりメリハリと重点化で、責任ある積極財政です。あらゆる壁はぶち破ってと、総理も私もシーリングはもうないと言っているわけですから、ということは優先順位はいかに成長させることができるか、いかに民間投資を誘発できるかなんですね。それが順位づけというか、優先順位というか、それがないようなものについてはいくらご要求されたって、それはやっぱり駄目ですし、過去のものについても、今基金について洗い直しが精力的に行われておりますが、いろいろと検査院や野党さんにまで厳しいご指摘を、また意見募集でも厳しいご指摘もいただいているわけですが、そういうものについては結論を出していきたいと、かように思っております。

問)報道では近く高市総理が消費税減税の方針を打ち出すと流されています。高市政権になって以降、ガソリンの暫定税率廃止をはじめ、税収の壁の引下げ、そして環境性能割の廃止など、減税策というのが結構相次いでいるのかなと思いますが、足元の物価高対応、そして現役世代の手取り増などいろいろ狙いはあるかと思いますが、こうした動きについて大臣の考えを改めて教えてください。

答)高市政権は成長のボタンを押して押して押しまくる政権でございますし、当然民間の経済の活性化、消費の活性化、そして税率構造がそのままでも結果として税収が上がるような経済を目指しておりますので、今までそういった線に沿ってやってきたということと、やはり国民の皆様にとってはっきり見える負担減ということで、まさに壁の問題もそうですし、それから年末に合わせて間に合わせました暫定税率の廃止、これは長年暫定だからいつかはやめるとお約束してきたことをやっとやめたわけですから、しかもガソリンスタンドの店頭で目に見えてはっきりと下がっておりますからね、こういうことが国民と我々政府の間の信頼感という意味で非常に重要なので、それは今後1つの考え方としてあると思っております。

問)概算要求基準の件なんですけれども、新たな投資枠で要求上限を設けないということで今度は財務省側に果たして一体何が日本の成長に資するのかとか、そういうところを見極める力みたいなのがより一層求められてくると思うんですが、この辺りはどう考えて予算編成に臨むおつもりでしょうか。

答)全くいろいろな議論をしております。ここでこうしてお話しするだけではなくて、いろいろな政官財団体のトップ、有力な識者ともお話をして、我々はここで最先端のフロンティアAIとどう対応するかの議論をして皆様にお答えしているわけですよ。それも状況が2~3週間でどんどん進歩すると。この時代に予算編成するんですから、今までと変わったやり方になるのはむしろ当然で、これでも遅かったのかもしれません、もしかしたら。そうなってくると再三私が今の宇波局長に申し上げてきていて、彼も自覚しているのは、主計局の担当者ですね、上から下まで全員MBA取得以上のレベル、つまりEBITDAがどのぐらい出るのか、この投資にとか、そのぐらいの議論ができるようにしなきゃいけないんですが、実際宇波君はたまたまMBA留学者なんですけど、この財務省は結構そういうところに人を出しているんですが、全員ではないですが、今その議論をしようと思ったら精密な生成AIを使えば、つまり要求側も査定側もできちゃうんですよ。時代が変わって、皆さんも名目が上がってくる投資案件が当然たくさんありますよね。これが有効なのかというときに、ご自分の主観だけではなくて当然それ全部検索されるでしょう。だからレベルはそこから上ということが私のお答えだと思います。

問)そうすると、確認なんですけれども、今回の予算編成はAIを活用するとか、そういうこともお考えなんですか。

答)全体としてそれで何かキャップをつくるとかということを考えていませんから、シーリングはもうないわけですから。個別の案件が私が最初に申し上げましたように、この間からも再三申し上げているように、どのぐらい成長に寄与するのかということが書いてあるわけですよね、概算要求基準や骨太の方針に。またさらに民間投資をどのぐらい誘発できるのかが書いてあるので、それについては当然数字の議論になってきたら、要求する方も査定する方も当然そこの議論になっていなきゃおかしいです。という意味では活用されると思います。

(以上)