このページの本文へ移動

片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和8年7月24日(金曜日))

【冒頭発言】

中国産及び韓国産の溶融亜鉛めっき鋼板類、これに対して不当廉売関税を課すことについて申し上げます。この件については国内生産者から申請を受けまして去年8月以降、経済産業省と共同で調査を実施してまいりましたが、本日調査の中間報告として、これらの貨物が不当に安価で輸入され、国内生産者に損害が生じていることを認定いたしました。具体的な数字を申し上げます。輸出価格における不当廉売の割合は、中国産品で最大約69%、韓国産品で最大約43%となっております。この割合に応じた割増関税を暫定的に課すことについて来週の7月30日木曜日に関税・外国為替等審議会に諮問する予定です。答申をいただきましたら来月にも課税を開始するとともに12月上旬までの最終決定に向け、引き続き調査を進めてまいります。詳細は関税局にお問い合わせください。

【質疑応答】

問)政府が21日に策定した成長投資を促進するための金融戦略には家計の金融資産に占める株式と投資信託、債券の割合を2040年までに40%引き上げるとの目標が掲げられました。割合は25年3月時点からおよそ倍増となりますが、どのように実現できるとお考えでしょうか。また家計が市場変動リスクを受ける可能性が高まるほか、投資に資金を回す余裕のない低所得者層が置き去りにされるといった批判もありますが、こうした批判をどのように受け止めておられますか。

答)7月21日に策定しました成長投資を促進するための金融戦略では国民の皆様が成長投資、これから370兆円やっていく成長投資ですね、この成長の成果、果実を受け取っていただける、享受していただけるように家計の安定的な資産の形成を促進するということを当然我々は考えるわけでございます。この観点から2040年までに家計の金融資産に占める株式、投資信託、債券、証券ですね、この割合を欧州並みの4割とする目標を掲げたわけでございます。委員の先生方に本当に精力的にご審議をいただいた結果でございますが、このために実務的な改善を施しておりますNISA、さらにNISAの利便性の向上とか、さらなる普及や定着に向けた広報、企業型のDCやiDeCoのさらなる制度改善といった施策に取り組むということになっております。ご指摘のようなご批判も当然あり得るということは重々謙虚に受け止めさせていただきまして、金融庁としては若年層から高齢層まで全世代の国民が誰も取り残されることがないように投資のリスクを正しく理解して無理のない範囲で投資に取り組んでいただけるよう、既に設立されておりますJ-FLECなどと連携してライフプランに応じた金融経済教育を推進してまいりたいと考えております。またNISAの口座数自体が既に2,800万口座になっております。これは従来の日本の方は株を持っているのは特別な人だよねという感覚ではあり得なかった数字であることは多分ご理解いただけると思います。そういう状況もございまして、4分の1以上が保有をされているということもありますので、株が、あるいは投資口座が一部の富裕層のものだということではもはやないのかなと。ただ、その上でもちろん実質賃金をプラスに、このところ足元はなっておりますが、これを定着させないとそういった余裕は生まれないということは十分分かっておりますから、まずそのことを集中的にやって、そういう投資が好循環を生み出す、そういった経済状況が安定化する状況にできるだけ早く持っていくということが重要だと思っております。また、コーポレートガバナンス改革も発表いたしまして、これは日本語だけではなくて英語でも流しましたところ、非常にアクセスが多いというか、日本に対する投資を考えている方々には大変評価をしていただいているかなと思っているんですが、こういった持続的に日本の企業は成長するんだよというふうになるようなコーポレートガバナンスとか資産運用サービスのいろいろな意味での高度化、それから受益者にとって最善の利益を実現するようなアセットオーナーシップの改革、顧客本位ですね、こういったことが大事だと思っていますので、引き続き取り組ませていただきたいと思います。

問)アメリカの財務省の為替報告書が出まして、この中で円の過度な変動は望ましくないという認識が示されました。大臣ご自身は今の足元の円安について行き過ぎと考えているのか、それから足元の円安水準は是正されるべきであると考えているか、この辺り聞かせてください。

答)7月24日、アメリカが公表した為替報告書、これはアメリカが日本の為替政策をオブザーブしているので定期的に書いておられるものですけれども、この報告書で昨年9月に日米財務大臣の共同声明で締結されたことについて、ある程度言及しているわけでございますので、当然その中に過度な変動は望ましくないということが、もともとそういう形で前提となっておりますし、私たちはこの共同声明に沿って常に24時間365日、緊密に協議をしておりますので、その認識は共通というか、同じ認識だと思います。具体的な水準についてはいつものように申し上げることは控えさせていただきます。

問)昨日、伊予銀行と愛媛銀行の経営統合について報道が出ていますけれども、各地で地銀再編の動きが活発になっていると思います。金融担当大臣としてその受け止めを教えてください。

答)報道はもちろん承知しております。個々の金融機関のこういった経営判断については従来よりコメントは具体的にはしておりませんが、その上で一般論として申し上げますと、地域の金融機関ですね、地域の人口減少等の経営環境の変化を踏まえて将来を見据えた経営改革ですとか経営基盤強化、それから金融機能の強化、これは地域金融力で我々も望んでいるところですが、こういったこと、それから金融機関としての企業価値の向上を図るということで様々お考えになるということは非常に重要であるとは思っております。

問)為替の質問に戻ってしまい恐縮なんですけれども、先ほど具体的な水準についてはいつものように申し上げることは控えるということだったんですが、現在円相場は163円の後半になっていまして、現在の為替相場についてコメントを伺ってもよろしいでしょうか。

答)アメリカの報告書にも過度な変動というのは望ましくないという我々のいつもの認識がきちっとこのタイミングで書かれたわけですよね。足元の水準については具体的なコメントはいつものように差し控えますが、この方針は我々にとって何も変わらないことでございますので、必要に応じていつでも適切に対応するんですけれども、それは断固たる措置を果断にやるということですから。

問)2点伺います。まず1点なんですけれども、各調査で政権の支持率が落ちているという調査があります。一部では経済対策への国民の受け止めが政権の思うように伝わっていないんじゃないかという指摘もあるようですけれども、大臣そこについての、まず経済対策と支持率についてご見解を伺えますでしょうか。

答)これは官邸の方で官房長官がコメントされていますので、私どもがあえて重ねて申し上げることではないんですが、その上で一般論で申し上げますと、政策は常に謙虚に丁寧に説明を尽くさなければいけませんし、それから市場との対話ということについては私どもの方でもそのうちのかなり大きな局面を担っておりますので、さらに丁寧なコミュニケーション、対話を心がけたいと思っております。

問)関連してなんですけれども、前回の国民会議の実務者会議で各党の意見を整理するような形で表明がありましたけれども、年内に野党側が給付というところが大きく1つ鮮明になったところと思うんですけれども、大臣、年内もしくは年度内、今議論されているのは1%でも消費税減税は来年度からとなっておりますけれども、年内もしくは年度内での経済対策の必要性についてはどう考えますでしょうか。

答)先般、補正予算をお出しして、リスクを最小限にするための備えということで通させていただいております。そのときに電力・ガス料金の引下げも決めて、もう既に7月から下がっております。まだ既存の基金を使っている段階ですがガソリンの対策も今まだ行っております。という状況の中で今現在それよりも超えたものをどうこうということを議論する状況にはないんじゃないかと思いますが、それは政府全体としての総合的判断となると思います。

(以上)