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片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和8年7月10日(金曜日))

【質疑応答】

問)長期金利の上昇について伺います。9日には一時2.9%まで上昇しましたが、まず足元の上昇についての受け止めをお願いいたします。また上昇の背景には中東情勢など様々な要因がある中で、政府は骨太の方針で金融政策に関わる部分の修正を検討しているとも報じられております。大臣は日頃から市場の信認に言及されていますが、足元の状況を踏まえて市場とどのようなコミュニケーションを今図る必要があるとお考えでしょうか。

答)まず金利の具体水準について私が申し上げること自体が影響が出ますので、まさに市場の信認を混乱させてはいけないので、いつも水準は申し上げておりませんが、骨太の方針につきましては皆さんが「骨太ショック」として報じられるところがあるのは事実でございましたから、今与党の段階で調整をしていると承知しております。ただし従来から申し上げておりますように金融政策の具体的な手法は日銀法第3条等に基づき日銀に委ねられるべきでございまして、こうした政府の立場がしっかりと信用されているということがとてもマーケットの信認からは大事だと思っております。

問)2点お伺いしたいんですが、まず1点目、先ほどの骨太の方針の中での日銀に関する言及についてなんですけれども、原案については市場では政権が緩和的な金融環境を希望していて日銀にもそう期待しているのではないかというふうな見方もありました。そのような市場の反応は政府としては少し想定外だったんでしょうか。もし想定外だとお感じになられるようでしたら高市政権の市場との対話力ですとか想像力が欠如している部分もあるのかなと思うんですが、いかがお感じになりますでしょうか。

答)高市政権は責任ある積極財政を根幹に据えてスタートしておりまして、そのカギとしてはやっぱり日々の市場動向や経済指標を常にしっかりと見ながら、政府の債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくという方針を頑として打ち出しており、それを守っているということが信認されることが非常に重要だと思います。これからも財政の持続可能性をしっかり確保しているという信頼を得て、実際にその持続可能性を実現して市場の信認を確保していきたいと我々は思っています。他方、まさに日銀法の改正というのがあったときに私はもう旧大蔵省、財務省にいまして、安倍元総理と非常にお親しかった塩崎、今の塩崎ジュニアのお父様ですね、政務次官でおられて、そのときから議論がいろいろあったんですが、現行日銀法の考え方は3条と4条があってできておりますのでということに尽きるかと思います。それがきちっと伝われば今までと全く変わらずに日頃の私がさっき申し上げたような金融調節は何か事が起きたら日銀が果断に、政府がどうこう言うとは関係なくできると。このことがまさに市場において大事なんですね。それは3月に諮問会議にお呼びしたブランシャール博士らが非常におっしゃっていました。私が申し上げるのは以上で、とにかく財政の持続可能性には非常に配意している政権であって、それは債務残高の対GDP比を確実に安定的に引き下げていくというお約束で実現していくと、こういうことを常に我々も見ながら、そして常に市場にもお伝えすると、こういうことではないかと思っております。

問)もう1点お伺いしたいのが破産手続に入ったクレジット決済代行の全東信の被害についてです。地銀ですとかクラウドファンディングなど総額1,151億円の負債の債権者が出ている状態ですけれども、これについて大臣の受け止めと対応について教えてください。

答)全東信の破産手続の開始ということで債権の取り立てに支障が生じる可能性があるというふうに一部の地域の金融機関はタイムリー・ディスクロージャーを既にされております。他方、今国会で金融機能強化法がほぼ全員一致で通りましたように、我が国の地域も含めた金融機関の金融システムのいわゆるセーフティネット対応は万全盤石にしていますので、また現時点でそのシステムに何らかの影響を及ぼすようなことにはなっていないし、ならないというふうに認識しております。今般の事案を受けて既に相談窓口の設置を行っていただいていると、金融機関さんに。借り手の方が中小のいわゆる飲食業者だったりするんでしょうから、クレジットカードですからね、ということです。金融庁といたしましてはいわゆる中東ショックのときもしっかりと銀行だったら1か月、それから協同組織金融機関だったら3か月以内にモニタリングをして、それを報告してということをお願いしているので、資金繰りで突然死することがないようにということをやっているわけで、これは去年のアメリカ関税問題のときからずっとやっていますから、それをさらに今回も強化してきちんとやっていくということは指示をしております。またほかに恐らく政策金融機関等の対応も今動いていると承知をしております。

問)私からも2問ございまして、まず長期金利で、今年度予算の想定金利3%に近づいてきていると思います。もし3%を超えてくる場合に利払費で予算が圧迫されるリスクをどうご覧になっていらっしゃいますかというのが1問目で、2問目が骨太の原案で今修正を重ねられていると思いますけれども、市場の反応を受けて修正を重ねること自体について大臣はどう評価されていますでしょうか。

答)まず後段の方からまいりますと、先ほど申し上げましたように今与党で調整中なので、私ども政府側ですから、細かい修文について申し上げる立場にはありません。また金利の上昇につきましては中長期見通し等でも出ておりますけれども、確かにこういう積極的な財政をきちっとした持続可能性のもとでやっていくということで、順行的に金利が上がっていくことは予想しておりますから、そういった範囲で財政見通しとかも出ているということに尽きるかと思います。

問)先ほど来出ている骨太の方針、取りまとめが進められていると思うんですけれども、この中で成長投資については財政負担を伴うからこそ、その成果を金融面で国民が享受することが重要だと考えます。財務金融担当大臣としての見解をお願いできればと思います。

答)財務大臣兼金融担当大臣としてお答えをいたします。まさに高市政権の下で日本経済が新たな成長型経済に移行する過程で「金利のある世界」になっておりまして、従来から株式市場も堅調でしたが、このところも非常に堅調に動いております。こういった流れを受けて国民が日本経済の成長の果実を直接に享受できるように、まず家計ですね、そしてGPIFをはじめとする年金基金により日本の金融資産にさらなる投資をしていただくという方向で後押しをする方策を追求したいというふうに考えております。この点に関しては従来から党内でも、それから他党でも、あるいは諮問会議の先生方からも要望が出ておりますが、日本の個人向け国債の商品性見直し、新商品の設計を早急に具体化して進めたいと思っております。日本国債の魅力向上方針ということです。それからGPIFにつきましては私だけでできることではありませんが、政府内でもきちっと意思統一をして話をしていきたいと思っております。財務省・金融庁として今おっしゃったような成長の果実を国民が享受するということは非常に重要でございますので、成長と国民の資産形成の好循環をつくるという新しいパッケージで促進をしてまいりたいというふうに考えています。

(以上)