【冒頭発言】
まず日本と太平洋島嶼国の財務大臣会議ですが、これはソロモン諸島のラモファフィア財務大臣がリモートで私と共同議長してくださって、13か国が来ていただいて開催をいたしました。この成果は共同議長総括として既に公表をしております。地域経済については多くの国が中東情勢の影響を強く訴えました。私からは日本の取組としてパワー・アジアがあるということを説明した上で、こうした支援を着実に実施することでこの太平洋島嶼国地域の経済の安定に貢献していくということを申し上げました。多くの方から感謝の言葉をその場の発言の中でいただきました。それから既に報道もしていただいているのですが、コルレス銀行がなくなるのではないかという不安をこの地域で訴えていらっしゃって、それを維持するということ、それから最近この地域で災害のリスクが非常に高まっているので、災害リスクファイナンスを強化しなきゃいけないということ、それからやはり各国とも苦しい事情はあろうとも、国内のご自分のタックスとか関税とかの資金をボービアイズできるようにしなきゃいけない、この3点を議論いたしました。日本は既に報道のとおりコルレス銀行関係問題に主体的に参加していまして、世界銀行のバンガ総裁としっかりとプロジェクトを共同して牽引しているぐらいのつもりで、今度集中決済機関というのを構築することを日本、それからアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで共に取り組んでおります。このことは先ほど発表された総理のオーストラリアにおける共同文書の中にもしっかりと明記をされております。この内容も共同議長総括の付属文書として公表をしておりまして、今日私が受けた印象だと、もちろん非常に小さな自治体ぐらいの規模の人口のところですから、決済機構として各国が満たさなければいけないアンチマネーロンダリングとかアンチゼロファイナンスであることが大きな国ほどにはできないわけですが、そういうところも含めてどのぐらい、ある意味で状況を配慮してくれるかみたいなことのご意見はありましたが、この機構自体については皆さんがサポートをしてくれたに近いような発言がはっきりあったと思っております。次の災害リスクファイナンスについて、これもご報道いただいたのですけれども、災害保険の提供とか技術支援を通じて各国の財務基盤が強化していると。そのことについてある程度コンセンサスがあったというふうに私は感じました。また、国内資金ローンについても今年3月に東京で税と開発のカンファレンスというのを財務省が開催いたしましたが、各国も非常に努力して持続的な経済成長に必要な財源をご自分で確保していこうということを認識していらっしゃって、それに対して日本は能力のいわゆるキャパビルを行っているということをご紹介いたしました。
ADB総会については、今日は開会式、それからビジネスセッションに出席いたしました。ビジネスセッションではパワー・アジアについて、日本が中東情勢の影響を受けている各国を支援するに当たって、このたびADBと日本が連携して、ADBにおける受け皿を日本が支援してつくるために長期的強靱性のためのエネルギー行動枠組み、これはちょうど名前がよくてACCELと言うんですけどね、ACCELを立ち上げさせていただきました。また、ADBに加盟する途上国が重要鉱物のサプライチェーンにおいて重要な役割を担うことで質の高い雇用をつくったり、持続的な経済発展ができるようになるということで、サプライチェーンを多様化できるように日本はADBの新ファシリティ、CMM-FPF、これに資金貢献を行います。これは2,000万ドルのものでございまして、昨日の重要鉱物に関するセミナーで神田総裁と共に拠出合意書にサインを行っております。
加えまして、来年5月の第60回愛知・名古屋総会への参加を各国に強く呼びかけました。この関係でこのたび愛知・名古屋総会の公式ロゴがお披露目になりまして、私もまだできていないんですけれども、形をつくってまいりました。これが第1号の試作品でございますけれども、名古屋城のしゃちほこに端を発したデザインだそうですけれども、これを今日は朝からつけさせていただいております。
また二国間の面会については、昨日は昼にウズベキスタンのホジャーエフ副首相を、総務ですね、今日の、それから夜はミルジヨーエフ大統領とかなり長く面会をしていただきました。これは昨年の暮れに中央アジアのリーダー、首脳の方と高市総理の東京での首脳会合が開かれて、ウズベキスタンとの間では70を超える共同プロジェクトが既に進んでおりますので、その進捗の確認と、もちろんウズベキスタンは重要鉱物、そのほか石油等を、非常に資源に恵まれた国ですので、それについて今、調達の多様化、あるいは相互協力について呼びかけておりますということを申し上げて、即断でいいよというお返事をいただいております。また、韓国のク副総理兼財政経済部長官、それからアゼルバイジャンのババエフ財務大臣との会合も行いまして、アゼルバイジャンは産油国でございまして、BTCパイプラインを通じて今閉鎖されているホルムズを通らずに日本に石油を送ることができる産油国でございまして、日本のINPEX、そのほか商社、関係の方々とは既にビジネスができておりますので、それをさらに拡大できるかどうかということについて、これも非常に心地よく、何の障害もありませんと言っていただきました。韓国のク長官とはいつも、韓国が精製をかなりやっていただいて、日本も一部それを軽油・ナフサ等について使っておりましたので、その状況をお聞きしたところ、ナフサの調達については韓国自身が非常に足りなくて困っており、既に工場の稼働率が5~6割に落ちているという、つまりご余裕が全然ないというお話を伺いました。我々は非常に緊密な協力関係にありますので、それは本当にご理解申し上げますということで、お互いに努力しましょうということになりまして、そのほか隣の席がカザフスタンの副大臣でしたので、カザフスタンも産油国でございまして、日本も石油関係の大事な一部の権益を持っております。それからもっと広げていけるかということについてお話をし、またシンガポールの第二財務大臣とも、あそこはアジア地域最大の精製設備を持っておりますので、今後のエネルギー供給についても前向きなお話ができました。たくさん会いました。以上であります。
【質疑応答】
問)一連の会議では大臣からもお話がありましたけれども、アジアの支援としてパワー・アジアであったりとかACCELというのを示して、日本がアジア地域に支援をするというのを打ち出されました。これに対して各国の受け止めというのをお聞かせください。またこういった中東情勢下で日本がアジア地域のレジリエンスの強化と関わることの意義とか狙いというのを改めてお聞かせください。
答)全て総会を、あるいはミーティングを通じて、今こそ地域協力、多国間主義が大事であるということをほぼ全総務がおっしゃったと思います。こういうとき、困ったときこそ助け合いでございます。非常に日本的ですけど。アジア的と言うべきですかね。日本の場合はアジアに広くサプライチェーンのネットワークが広がっておりまして、今回のホルムズ危機において、それが危機に瀕しているという意味では、そのアジアを助けるということは我が身を助けるのと同じでございまして、これは高市総理もパワー・アジアを発表された後に、これは日本に余裕もないのに他国を助けるんですかと言われて、そうではなくて、お互いが助け合うこと自体が大事で、それが結局、日本にとっても極めて重要ということを強調されているので、私も私のXの説明では必ずそれをつけております。非常に大きな意義があると思います。
問)午前中の日・太平洋島嶼国の財務大臣会合、コルレス銀行とかのお話があったということですけれども、この背景にはこの地域での中国人民元の流通拡大に対する問題意識というのもあるかと思います。経済安全保障の観点からこの取組の意義を教えていただきたいと思います。
答)それは当然経済安全保障上の意義があって、今回日豪の首脳の重要な文書にも盛り込まれているのも、これは経済安全保障という意義がはっきりしているわけですから、我々はその実務を担う財務相として、世界銀行、それから米・豪・ニュージーランドとの緊密な協力においてこの決済機構が恐らく大分形になってくるんじゃないか、もしかしたら名古屋総会のときにはできているかもしれませんが、そのぐらいのつもりで進捗の方向というか、機運ができているということではないかと思います。
問)たびたび為替についてお伺いしたいんですけれども、まだゴールデンウィークが続いておりまして、スマホから目を離すのは早い状態にあるか、市場にメッセージがあれば一言お願いいたします。
答)何度も繰り返しておりますように日米で昨年合意された、明記された覚書に沿って、投機的な動きについては断固とした措置をとりますということを申し上げております。あとは具体的に私の方から申し上げることはありません。
問)今日はビジネスセッションでバトンを実際に受け取られたんですけれども、そのときのご心境と、どういった会合にしていきたいかという前向きなメッセージをお願いします。
答)私も政治家を丸20年やっておりますが、衆議院時代も含めて東海地方に非常にインボルブされておりまして、特に名古屋・愛知は自民党の愛知県連に16年入っておりまして、ずっと役員もしているものですから、第2の地元の一つと思っておりまして、地域が名古屋市も愛知県もいかに期待しているかということをよく知っております。また今日の紹介ビデオもとてもよくできて、日本では何回かやっているわけで、10年前には横浜でもやったわけですけれども、今日本が投資を一番眼目とする高市政権のもとで産業力強化しようというときに名古屋・愛知で開催できることの意義がいかに大きいかということをできるだけ私も表現したいと思っておりますし、一部はちょっと言いましたけれども、そこが今は日本がジャパン・イズ・バックというには、やはり製造業が最先端で輝いているということが重要であって、その製造業の日本の有数な拠点でございますから、これをぜひお見せしたいと思います。それからたくさんのいわゆるボランティアだと思うんですけれども、若い方がこの大会をお手伝いなさっているんですね。昼間、コーヒーを運んできていた男性が私に日本語で話しかけて、タシケントの大学の語学の大学生、日本語が上手なんですよ。名古屋・愛知の特徴というのは大学が多いんですよ。うちの自民党も学生部が強いですから。大学が多いというのはその地域の成り立ちとも相まって特色でございますから、今回非常に私は勉強になったと思って、若い方が将来に向けて支える総会にしてもらえればなと思っております。
問)アジア大会もアジアパラ大会とありまして。
答)そうですね、アジアパラもすごいたくさんのボランティアがいらっしゃると聞いているので。
問)国際都市を目指す名古屋に勢いづくきっかけになると思われますか。
答)絶対に両方とも成功させて、名前というか、実績を定着させるべきだと思っております。それはその地域のためにもなるし、日本の反転攻勢に直結すると思っております。
問)せっかくですから、最後バトンを持っていただけますか。
答)そうですね、これをアップで、ちゃんとADBと書いてあるのでね。大事なバトンをしっかり持ってまいりますので、よろしくお願いします。
(以上)

