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片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和8年1月12日(月曜日))

【冒頭発言】

今日は皆様、朝からありがとうございます。アメリカの財務省の会議室におきまして朝9時から12時半過ぎまで、ちょっとのコーヒーブレイクはありましたけれども、ぶっ続けで大臣、副総理級も含めて本人が、G7国とオーストラリア、インド、韓国、メキシコ、G7にはEUも含みますが、本人が全部出ていまして、レアアースを含む重要鉱物のサプライチェーン強靱化について議論をいたしました。議長はベッセント財務長官ですが、グリアUSTR代表もプレゼンテーションなさって、ずっと同席していました。グリアさんのプレゼンテーションの後に私から2010年以降、2010年に尖閣諸島沖で漁船の衝突事故が起きて以降、中国が日本に対してレアアースの禁輸措置をとったのを受けて日本の中国依存度を一時90%だったものを60%近くまで下げて、それは調達先の多様化もあり、それからリサイクルもあり、また代替素材の開発もありということで、一時COVIDで少し増えてしまったのを除けばかなり減ったということも含めて、何が必要か、何をしてきたかについて15分ぐらいプレゼンテーションさせていただきました。その後、民間の金融機関、それからアメリカの輸出入銀行の方も来られて、あり得べきファイナンスについてのプレゼン等があって、あと各国間で非常に長い議論が行われました。本当に熱心に皆さんが腕まくりをして議論をしたという感じで、私からは加えまして、1月6日に中国が日本を対象とした新しい禁輸措置を実施したことにつきまして、非常に幅広い品目を対象とし得る曖昧な記載になっていて、それからさらに再輸出規制が入っているので、今回のメンバーを含めた第三国にも全部影響が出得ることでありますから非常に問題であって、日本政府として中国側に強く抗議をするとともに、措置の撤回を求めているということを説明いたしました。日本の経緯も踏まえて、今後G7及び同志国で、需要面と供給面の両方から、短期・中期・長期に取り組むべき政策の考え方も示させていただきました。例えば労働条件とか人権が守られているかとかといった基準に基づく市場の創設とか、公的金融機関による支援、税・金融インセンティブや貿易措置、関税措置、最低価格の設定などといった多様な政策手段において検討する重要性を指摘いたしました。参加国からは私の発言に対して謝意がありましたとともに、レアアースの対中依存度をスピード感を持って引き下げていくということがほぼ合意になって、その旨が今回のアメリカの財務省の公表した報道発表にも盛り込まれているということになったものと思います。
 また、会合の主催者であるベッセント長官とは別途、二国間会談も行いました。これは同じく財務省のベッセント長官の会議室で行いました。私からは1月9日にも一方的に円安が進む場面が見られて非常に憂慮しているということをお伝えいたしまして、ベッセント長官もこうした認識を共有しました。
 これに加えましてIMFのゲオルギエバ専務理事、EUのドムブロウスキス欧州委員、オーストラリアのチャーマーズ財務大臣、英国のリーブス財務大臣、フランスのレスキュール経済財政大臣、韓国のク経済副総理兼財政経済部長官とも二国間会合を行いました。いずれの方との間も今般の中国の措置についての懸念が共有されまして、さらにG7やG20の主要課題等についても意見交換ができました。今回の訪米では中国の禁輸措置が表明された直後のこのタイミングで、G7その他同志国の各国大臣全員、ご本人と対面で信頼関係を築きながら、世界にとってこの問題が喫緊の課題であるという、重要鉱物、クリティカルミネラルのサプライチェーンの強靱化について率直に意見が交換できて一定の合意というか、一定のアンダースタンディングができたということは非常に有意義であったと考えております。

【質疑応答】

問)重要鉱物に関するテーマの会議というのはG7の中でこれまでもやってきたと思うんですけれども、今回は議長国ではないアメリカの呼びかけでやったということで、改めてこの意義と、今日、今回の会議の議論の成果というのは、今後改めて議長国フランス、そしてG7の中で議論をされていくのか、改めてこうしたアメリカの呼びかけの形での会議が続いていくということなのか、意義等を含めてその部分を伺えたらと思います。

答)アメリカ自身がそのうち公表していくと思いますが、今後の進め方については具体的な提案が出て、これをやっていくことになると思います。そしてそれは議長国であるフランス自身もある程度提言したことなので、当然G7財務大臣のフランスは5月ですから、ここに向けてのプロセスに全部つながっていきますし、この問題はほかのエネルギー大臣とか外務大臣とかも関わっていますので、そのコーディネーションが議長国であるフランスとしては必要なものですから、こういったことも含めて具体的なプロセスについて一定の理解が得られたということかなと思いました。

問)もう1点、先週中国の規制強化に対することについて、今回日本としての立場や考え方を説明したということで、今回このタイミングでこういう場があったということと、あとこの件についてほかの参加国からはどのような反応があったのかというところがありましたら教えてください。

答)やはり非常に危機感を表明していらっしゃいました。まさにリマークスにもあるようにこういうことが続けられる問題ではないということですよね。だからこういう状況、サプライチェーンが確保されない状況というのはやめなければならないというか、具体的な言葉については見ていただければいいと思いますけれども、対中依存度は下げるしかないというか、スピード感を持って引き下げていくしかないということが合意されるに至ったということが、まだそこまでの危機感はない国もありましたので、やはりいつかは日本のようになるかもしれないということですよね。そういう危機感をお持ちになったんじゃないのかなと思います。

問)具体的な今後とっていく措置についてなんですけれども、例えば最低価格という言葉も出ましたし、あとは備蓄の問題なんかもあると思うんですけれども、これは各国でそれぞれ制度づくりをしていくことになるのか、それとも条約なのか分からないですけれども、何かG7プラスアルファで共通のフレームワークみたいなものをつくっていくことになるのか、もう少し具体的に各国どういう行動をとっていくのか、見通しを教えていただければと思います。

答)かなり具体的なフレームワークについて提案があったのも事実なんですけれども、それをほとんどの人は初めて見ていますから、とてもこの場では決められないんでしょうし、それからほかの大臣会合も関わってくるでしょうし、そういうことでこういう表現になっているんだと思いますが、この関係国だけで需要の6割以上カバーするんですね。つまりある意味で需要の面では非常にスーパーパワーなんですよ。その人たちが一堂に会してこの時期に迅速性を持って対応したということにはみんな共通の意義を感じていると思います。

問)関連で1点だけ、去年10月にG7でロードマップの方をつくっていると思います。あれはエネルギー大臣会合だったと思いますけれども、これとの接続性とか、また別のものをつくるのか、それともあの議論、ロードマップを土台にして議論が続いていくのか、この辺の整理をお願いできますか。

答)ロードマップ的なものについてはかなり具体的な案もあれば、多分エネルギー会合のものを意識したものもあれば、それはかなりいろいろでしたけれども、おっしゃったように例えば価格の問題、最低価格の問題だったり、オフテイク取引の問題であったり、需要の積上げであったり、普通想定される様々なことがほとんど全て議場に上ったということだと思います。

問)改めてなんですけれども、今回の中国から日本に今かかっているいわゆる輸出規制といいますか、レアアースをめぐる輸出管理について片山大臣から皆さんに恐らく説明をされて、各国からはどのような反応があったのか、あるいは日本に対して各国からこういう支援をするとか、何か申し出があったとか、いわゆる今の日中関係についての反応であるとか議論がどのようなものだったのかというのをもう少しお話しできたらお願いします。

答)私はアメリカの財務省からの求めによって淡々と、どういう内容が中国から、発表されたかということを申し上げただけで、それ以上予断は、あちらが発表していないことは分からないですよね。だから幅広い品目が対象となり得る曖昧な記載になっているということしかまだ分からないので、そしてそれがどう考えても再輸出の規制が導入されているから日本以外の第三国にも相当及び得るということが分かって、これは完全にサプライチェーンのディスラプションになり得るということは事実を元に淡々と説明して、そのことについてはやはり非常に困ったというか、実質的な実害を感じられた国も多かったと思いますし、そういうふうにもおっしゃっていましたし、そういうことだと思います。あとは日本の貿易措置ですから、それがこれ以上広がって、これ以上のダメージにならないようになってほしいと私も思いますし、そのことによって中国側が態度の変更をしてくれるんだったら、それはその方がいいですが、我々は既に強く申入れをしておりますので、そういうことではないかと思います。

問)本会合とは関係のない質問になってしまうんですけれども、少し前にトランプ大統領がイランと取引のある国に対して25%の関税を新たにかけるという表明をしました。日本の場合は数十億円程度の取引輸出入双方であまり影響は少ないのかもしれませんけれども、こういうふうなアイデアがまた出てきた、セカンダリーサンクションという意味だと思うんですがどのようにお考えでしょうか。

答)まだその問題について直接具体的に俎上に上ったり、検討したりということがないので、ちょっと今はお答えできる状態にはないですね。

(以上)