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片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和7年11月19日(水曜日))

【質疑応答】

問)今日の会合、そもそもどういった目的でされたのかと、中でどのようなやり取りをされたかのご紹介をお願いいたします。

答)まず、政府の体制が代わりましたが、新しい体制の下でも経済政策運営に当たって、政府と日本銀行が緊密に連携していく観点から、本日、私の方から植田日銀総裁、城内経済財政政策担当大臣、お呼びかけいたしまして、3者で面会する場を設けたということでございます。この場では賃金上昇を伴った持続的・安定的な物価上昇と持続的な経済成長の実現に向けて、政策運営には万全を期していくこと、それから市場の動向に対しては高い緊張感を持って注視するとともに、市場とも丁寧にコミュニケーションをとっていくということ、これを再確認いたしました。
 また、政府と日銀の共同声明につきましては、本部の名前が変わったものですから、そこを語句修正するということ、ですから全くテクニカルな書き換えだけで内容は全く変わりませんが、ここを私の方から再度確認して、明日ぐらいにはもう手続をとるということでご了解をいただきました。

問)日銀総裁との間で、現在の為替相場あるいは長期金利などの金融政策のことについて、直接話し合われたのであればその内容を、どういったことを日銀総裁と話し合われたかお聞かせください。

答)まず、為替については具体的なお話は出ませんでした。金融政策につきましては、金融政策決定会合等もございますが、いろいろな運営につきましての今までどおりの方針のご説明があったというふうに理解をしております。

問)政府が今まとめている経済対策について、こちらが為替市場でありますとか、あるいは長期金利などにも影響を与えているという現状がございますが、このことについて、具体的に今日この会合で話し合われたのかについてお願いいたします。

答)当然、今そういうものをつくっている責任者でございますから、差し支えのない範囲で、日銀総裁にも今どういう方針で経済対策がまとまりつつあり、その前提となる補正予算をまとめつつあるということはご説明いたしまして、そういったものも含めて高い緊張感を持って、様々な動向につきましては注視していくということを再確認したわけでございますが、これ以上具体的なやり取りについてはコメントは差し控えます。

問)経済対策の規模について、20兆円以上という報道もございますが、この規模感について話し合われたのか、現状の規模感の認識について、今、片山大臣のご認識をお聞かせ願えればと思います。

答)規模感等につきましての話合いはございません。この場はあくまでも政府と日銀の今申し上げたような連携強化というか連携確認でございますから、財政の話し合いの場ではありませんから、そういうことはございませんでした。あと、規模感につきましては、まだ揺れておりますが、ただ昨日までと違いますのは、手当の話が公明党さんから発表されましたし、それから約5,700億円というか6,000億円ぐらいですね、長年借りておりました自賠責のお話も載りましたので、そうすると当然これは、それにプラスになってくるものですから、そういうことはあるかと思いますが、まだ私が財務省を出てくる時点で折衝中のものがございましたので、それ以上は差し控えさせていただきます。

問)今、規模についてのお話しありましたけれども、マーケットへの影響等を考えると、補正予算での国債発行の規模というのも1つの焦点かと思うんですが、その辺の規模感については、大臣どのようにお考えでしょうか。

答)こちらもまだ確定的な数字を聞いておりませんので、規模感についてコメントできる状況にないかなと思っております。

問)以上とか、そういう目安みたいなものはいかがでしょうか。

答)何度も高市総理も私も答弁しておりますように、責任ある積極財政の中で重視している基準の1つとしては、債務残高も何種類かありますが、GDP比が緩やかに減るということを重視しておりますので、そういったことは観点に置いておりますが、具体的に数字につきましてはまだ確定しておりませんので、コメントできる状態にはございません。

問)今日の会談の所要時間、どれぐらいだったかということと、植田総裁とは諮問会議等でもお顔合わせはあったかと思いますけれども、じっくり腰を据えてお話になったのは、今回がご就任後は初めてということでよろしいでしょうか。

答)時間は6時10分からただいままでですから6時35分ぐらいまでですか、そんなお時間でございまして、就任後は確かに初めてだと思います。ただ長いお知り合いです。財務省にもご出向していらっしゃいましたので。

問)植田総裁との会話で、政策を植田総裁が説明されたということですけれども、政府としては日銀の見通しどおりであれば、緩やかに利上げしていくというスタンスについては容認するという理解でいいのでしょうか。

答)植田総裁がおっしゃっていることは、皆様が決定会合後にお聞きになった会見とほとんど軌を一にしていまして、市場とのコミュニケーションを非常に大事にしていらっしゃいますから、全部やはり同じ言葉で答えられるので、やっぱり調整をされるというお言葉なんですよね。私どもはお伺いしている限り特に異存はありませんので、それ以上の感じは私は受けませんでした。だから、そういうことを確定的に知ったかどうかという感想は、私は持ちませんでした。

(以上)