【質疑応答】
問)政府が検討中の経済対策について伺います。17日に発表された7-9月期の実質GDPの速報値が6四半期ぶりのマイナス成長となったことなどを受け、経済対策の中身や規模についてどうお考えですか。これまでの検討内容より上積みを検討する可能性はありますでしょうか。
答)土日にも会議をやって詰めたりして、昨日も総理のところに伺いましたが、やはり経済対策も1つ1つの必要な施策を360度の観点から洗って積み上げて、その結果でございます。ただ、昨日も申し上げましたとおり、ある程度規模的には積み上がっていると、大きくなっているとは思いますが、現実微調整もありますので、まだ申しあげる段階にはないかなと思っておりますが、いずれにしても暮らしを守るために物価高と戦い、かつ明日の日本の経済の強さを取り戻せるように危機管理の成長の投資もやると。かつ防衛につきまして2%ということも言っているわけですから、そういうものを全部入れていくのですが、本日、自民党の方は平場でございますから、このご意見も十分にお聞きしないといけないので、私の方から規模感を述べる時期には本日この時点ではないのかなと思っています。
問)経済対策の今の関係で、このところ政府、与党の動きなんかを見ていますと、もちろん質もさることながら、どちらかというと規模に比重が置かれているようにも見えるんですが、大臣、総理と何度もこのところお話しされていますけれども、今の日本経済にはある程度大きな規模というものが必要だというふうにお考えになっているのかどうか教えてください。
答)ちょうど足元QEが出て、久しぶりにマイナスが出たんですけれども、これも同時に報道されていますように最大の項目である消費が0.1ではあるけどプラスだし、投資も1プラスなので、事前に最悪の予測と言われていたよりはましな数字かなという見方もある中で、ただ、米国関税の影響が出て輸出がそういうマイナスになったということは事実ですから、それも踏まえると景気経済対策を打つには十分な理由があるということは当然あるんですよね。ですからそれも大まかには見越しながら今必要な施策を積み上げて最終調整段階にあるということではないかと思います。
問)もう1点だけ、そういう中でというか、今マーケットでは少し円安が進んだり、金利の上昇というところもあって、財政拡張によるマーケットリスクというのを大臣どのようにお考えでしょうか。
答)それは初めから積極財政ではなくて責任ある積極財政と申し上げ続けているのは、総理も私も初めからそれを念頭に置いておりますので、マーケットを常に注視しながら円の信認も国債の信認も大きく損なうことがないと、安定性を見出せるような説明ができるような質と規模をきちっと見据えていくということでずっと日々議論をして、だんだん最終調整段階に入っていると、そういうことでございます。
問)少しお話が出ましたけれども為替の水準について、対ユーロで180円台初めてということですとか、対ドルでも155円台に乗ってきたということで円安が急激に進んでいます。どう見ているか、対応についてという点についてお願いします。
答)いつものようですが、何円何銭という動向について具体的にコメントしますと、市場に不測の影響を及ぼすおそれがあるのでいつも差し控えてはおりますが、足元は、非常に一方的な、また、急激な動きも見られて、憂慮しております。為替自体はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であるということもいつも申し上げていますが、こういう状況ですから政府としては投機的な動向も含めて、為替市場における過度な変動や無秩序な動きにつきましては、高い緊張感を持って見極めているところでございます。
問)先ほどから出ていますけれども、経済対策の策定が最中ということで、こういったマーケットの状況、財政悪化の懸念というところも背景に1つあると指摘されていますけれども、こういった状況が策定中の今、規模の議論に影響を与え得るのかどうか、どういうふうにお考えでしょうか。
答)率直に言っていろいろな材料として規模ですとか、あるいは積極性みたいな報道が出て、それが材料になって買われているんじゃないか、円から言えば売られているとか、国債についてもそうですけれども、そういうニュースや情報はそれこそあちこちから入ってきております。これは2~3週間前から小さな山みたいなのは来ていますから、それを十分注視しながらですが、それを踏まえた上で足元の為替についての一方的な、また、急激な動きが見られるから、憂慮しているというふうに今日は申し上げさせていただきますが、そういう状況であります。
(以上)

