【冒頭発言】
森友学園事案に係るご遺族からの情報公開請求について本日、8月に一部開示した赤木氏以外の担当者が取りまとめたと思われる文書の残余1万3,000ページ程度に加え、電子データに含まれていた赤木氏が送受信した電子メールの一部1万2,000ページ程度、計2万5,000ページ程度をご遺族に開示をさせていただきました。赤木氏以外の担当者が取りまとめたと思われる文書の残余については近畿財務局の担当者が手控えとして保管していた様々な時期・種類の文書の束が存在しており、例えば平成28年頃までの当時の土地取引に係る文書、平成29年を中心とした国会や会計検査院への対応に関する文書等が含まれております。これらの文書には森友学園との土地取引に関し4月に開示した一連の文書から欠落していると指摘のあった、いわゆる欠落文書が2件確認されております。これらは財務省ホームページまたは別途の開示請求でいずれも開示済みの文書と承知しております。電子データの全容の把握については引き続き精査を進めているところでありますが、その中に赤木氏が送受信した電子メールが含まれておりました。赤木氏が送受信した電子メールは平成27年7月から平成29年6月までの9,000件程度確認されており、現時点においては15万ページを上回ると想定されております。このうち森友学園事案と関連があるやりとりは3,000件超、4万ページ超の見込みとなっております。今回の開示では森友事案と関連があるやりとりについて時系列順に作業を進め、準備が整った平成27年7月から平成29年2月までの1,000件程度、1万2,000ページ程度を開示させていただきました。
今回開示する1,000件程度のうち500件超のパスワード付きファイルについて開封を試みたところ、民間企業から受信した一連のメール4件については開封できなかったため、当該メールの本文のみの開示となっております。
次回5回目の開示については12月頃を目途に赤木氏が送受信した電子メールのうち森友学園事案と関連があるやりとりについて、平成29年3月以降分を開示することとし、作業を進めております。
前回開示の際にご遺族からご要望があったことから、現時点で判明している開示文書の全体像についてご遺族に手交させていただきました。記者の皆さんのお手元にも配布をさせていただいていると思います。
前回8月の開示について、マスキングして不開示と判断した箇所について、箇所そのものに誤りがあるわけではありませんが、不開示とした理由の記載に一部誤りがあることが判明いたしました。今回の開示に併せ、ご遺族に理由の修正を通知させていただきました。こうした誤りがあったことは誠に遺憾であり、今回の開示においては確認体制の見直しを行ったところであります。
【質疑応答】
問)本日の文書開示後にご遺族から、新しい事実も出てきて再調査してほしいというような旨のお話もありました。改めて財務省として再調査についてのお考えをお伺いできますでしょうか。
答)まさに今回も開示をさせていただきましたけれども、高い志と倫理観を持って本当にまじめに公務に当たられた赤木俊夫氏が公務に起因するということで自死を選ばれたということ、このことは私ども本当に申し訳なく、また心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、そうした中でご遺族の方々、奥様をはじめ大変いろいろな思い、大変つらい思いされておられると思います。そうした思いには我々しっかりと応えていきたい、そういう思いで今回も含めて提出した資料、ご遺族の方からご要望があった資料に関してはできる限りの範囲で開示をするということでお示しをさせていただき、またいろいろなご質問等があれば、それに対して誠意を持ってお答えをさせていただいているところであります。今後ともそうした対応、そしてこの開示については今申し上げたようなスケジュールでしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
問)12月の開示について大臣からご説明がありましたけれども、間もなく新しい政権が発足すると思いますが、この情報公開法7条に基づく情報開示というのは新しい政権の財務大臣にも引き継がれていくと考えてよろしいでしょうか。
答)私としてはしっかり引き継いでいきたいと考えています。
問)新政権の下でもこの開示は続くと考えてよろしいですか。
答)私はそれが基本だと思います。これは政府としてご遺族に対しお約束をしたことでございますから、それは政府が変わっても基本的にそうした姿勢で当たるべきだと思いますし、当たっていくことになるだろう、だろうがつきますが、なるだろうと確信しています。
問)ご遺族の赤木雅子さんの手紙が大臣の秘書官のところに届いていると思います。大臣のお手元にも届きましたでしょうか。
答)先ほど私の手元に手紙を頂戴いたしました。すみません、中身はちょっと、こちらでよろしいですね。
問)中身はもうお読みになられましたか。
答)もちろん読ませていただきました。
問)それについての例えばご回答というか、ご感想というか、どういうことを思われましたでしょうか。
答)まさにそれを話すということは手紙の中身をお示しすることになるので、そこはどういう形で申し上げていいかというのは躊躇するところでありますけれども、基本的にまさに奥様としての思い、大変つらい思い、またご主人に対する思い、いろいろな思いを持ってお書きになられたということは、私はしっかり受け止めさせていただきました。それを踏まえた上で、先ほどのご質問でもありましたけれども、まさに今やらせていただいているこの開示という作業、これをしっかりと、またできる限りスピード感を持って取り組ませていただく、これがまず私どものやるべきことだということを改めて認識をするとともに、冒頭申し上げた赤木俊夫さんに対してお亡くなりになったということに対する改めて申し訳なさとお悔やみの思いを持っているところであります。
問)何らかの形でお返事をするということはお考えでしょうか。
答)今すぐに考えてはおりませんけれども、お手紙を頂きましたから、普通はお手紙を頂いたらお手紙をお返しするということでこれまで私はやらせてきていただきました。ただ大変きれいな字で書かれていますので、私の悪筆でいいかどうかということはあろうかと思います。
(以上)