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加藤財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和7年3月17日(月曜日))

【冒頭発言】

先程、G7財務大臣会議がオンラインで開催され、私が出席をいたしました。
 今回の会合については議長国、これはカナダでありますが、まだ議題等を公表していない、またどうされるか承知しておりませんので詳細は控えますが、私から発言させていただいたことをかいつまんで申し上げたいと思います。
 現下の国際情勢も踏まえ、G7は自由で開かれたルールに基づく国際経済システムを主導するとともに、イノベーションを通じた世界経済の発展や、為替を含めた金融市場の安定を推進してきたこと。そして、G7は国際経済システムの改善に向けて今後とも一致団結して取り組むべきであること。透明性のある情報開示に基づく予見可能性を確保するとともに、多国間・二国間の国際ルールに則ることこそが、世界経済の持続的な成長の基盤であること。世界経済の強靱性確保のためには、グローバルサプライチェーンの多様化が重要であり、その分断や特定の国への過度な依存は避けるべきであること。関税措置を含むマクロ経済・産業政策は、予見可能性を確保するとともに国際ルールに則ることを基礎とすべきであり、また、安定したサプライチェーンの構築に資するものでなければならないこと。先般我が国に対しても鉄鋼・アルミの追加関税の賦課が開始されたことは遺憾であることを申し上げ、更に、鉄鋼・アルミや自動車を含めた米国の関税措置について、日本としても米国としっかりと協議をしていく旨、これらを申し上げたところでございます。

【質疑応答】

問)関税政策について国際ルールに則るという話をされたと思うのですけれども、この件に関して会議の中でどのようなお話が他に挙がったのか、具体的に教えてください。

答)もちろん各国からそれぞれの話はありましたが、それぞれ他の国が何を言ったかは、基本的に言わないというのが国際会議におけるルールになっていますので、そこはご理解いただきたいと思います。

問)他の国の大臣の発言は紹介いただけないということですが、全体で一致した方向性、そういったものは、何か合意できたものというのはあるのかということと、もう1点、アメリカのベッセント長官もこの会合には参加されて、関税政策などについての協議に参加されたという認識でよろしいでしょうか。

答)まずG7各国の財務大臣が全員参加をされて、それぞれ発言をされておりました。
 それから1点目の、どのような形になったのか、どのような形で取りまとめるか、まさにこれは議長国の責任の下でおやりになるので、私がそれに先んじて申し上げるのは控えたいというように思いますけれども、全体としてはそれぞれの理解を深める会合であったというように思っておりますし、またこれから1年間カナダが中心になっておやりになることを期待したいと思います。

問)先程二国間という話と関税のお話がありましたけれども、基本的にマルチの場だと認識しているのですが、二国間というワードと関税も基本的には二国間の話だと思うのですが、今回のG7でその話を大臣からお話しされたという理由を教えていただけますでしょうか。

答)私が申し上げたのは多国間・二国間の国際ルールということを申し上げたということで、国際ルールの中には多国間のルールもありますし、二国間で積み上げてきたルールもある、それに則って、それを基本としてやっていくべきだと、そのようなことを申し上げたところであります。

問)基本的なことで恐縮なのですけれども、今回会談が開催されたきっかけというのは、カナダの財務大臣が新たに就任されたということなのか、それとも関税関係で先般動きがあったからなのかといったところを伺ってもよろしいでしょうか。

答)何がきっかけであったかというのは、別にコンセンサスがあるわけではないので何とも申し上げられませんけれども、1つには今お話があったように議長国がカナダでもありますし、その議長国において新たな政権がスタートし、そして先般、財務大臣が就任された、これはやはり1つの今回のきっかけになっているのではないかというように推測はいたします。

(以上)