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鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和5年8月1日(火曜日))

【質疑応答】

問)ビッグモーター問題に関連して、損害保険会社とビッグモーターそれぞれにどのような問題があると見ていらっしゃいますでしょうか。また、金融庁は損害保険会社とビッグモーターそれぞれに現状どのように対応しており、今後どう対応されていくのかも改めて教えてください。

答)昨日、ビッグモーター社と同社に保険販売を委託する損害保険会社7社に対して、ビッグモーター社を巡る事案について、原因究明を含む徹底した事実確認を行うため、保険業法に基づく報告徴求命令を発出いたしました。
 金融庁といたしましては、まずビッグモーター社に対しましては、会社法が求める内部統制に不備があるのではないかとの懸念も踏まえつつ、代理店としての保険募集に関する態勢などについて問題がなかったかどうかを確認してまいります。
 また、損害保険会社に対しましては、ビッグモーター社による不正行為の被害を受けた顧客や当該顧客への対応状況について確認を行ってまいります。
 なお、7社のうちの損害保険ジャパン株式会社については、同社が昨日公表したとおり、顧客の被害回復に向けた適切な対応に加え、本件に関する事実認識やビッグモーター社への出向者に係る事実関係、1社だけ顧客紹介を再開した際の経緯などについても確認を行うこととしております。
 その結果、一連の不正行為に関連し、保険契約者保護に欠ける問題が認められた場合には、法令に基づきまして厳正に対処してまいります。

問)冒頭の質問の関連でお伺いしたいと思います。報告徴求命令なんですけれども、報告を求める期限はいつまでなんでしょうかというのが1点と、あとビッグモーターや、特に損保ジャパンについては企業統治の問題ですとか証拠保全について懸念があると思うんですけれども、そういった中で立入検査の必要性についてはどうお考えでしょうか。

答)まず今回の報告徴求命令の内容、それから報告期限等についてご質問があったと思います。繰り返しになる面もございますが、ビッグモーター社に対しましては、当社の内部統制に不備があるのではないかという懸念を持っておりまして、不適切な行為の全体像やその原因について、保険募集に係る態勢に問題がなかったかどうかを含めて確認をするとともに、再発防止策などについても報告を求めることといたしております。
 そして損害保険会社に対しましては、ビッグモーター社による不正行為の結果、過大な保険料負担という形で顧客に不利益が生じているおそれがあることから、顧客の被害状況や被害回復に向けた対応状況などについて確認を行ってまいります。先程申し上げましたが、損保ジャパンについては、さらに別の観点からの調査もいたしたいと思っております。
 そして、期限については、今まだ7月31日に徴求命令を出したところでありますので、まだその期限ということは今申し上げる状況ではないと思っております。
 それから立入検査につきましては、まずはビッグモーター社からの報告内容を確認したいと考えております。そしてそれを確認した上で、さらにどのような法令上の対応をとるかについては、必要に応じて判断をしなければいけないと、そのように思っておりますので、今ここで立入検査を実施するとかしないとか、確定的なことを予断を持ってお答えすることはできない段階だと思います。

問)自民党の方で検討がされているNTT株の売却についてお尋ねいたします。党の方で売却の検討の協議体が立ち上がるわけですが、現時点で、防衛財源としてのNTT株の売却についてどのようにお考えかと、特に安定財源ということからすると、売ってしまえばなくなってしまうものであるので、安定財源ということを考えたときの株売却という手法についてどのようにお考えなのか、お聞かせください。

答)与党において、防衛力の財源についていろいろな議論が行われておりまして、もう既に総理にも提言がなされたと承知をしております。その中においてもNTT株について触れられているわけでございますが、いずれ、これはNTTを所管する役所、総務省において、株を保有し続けた方がいいのか、どうしたらいいのかという判断を、一義的にしてもらわなければなりません。
 政府部内の検討としては、そういう手順を踏んでいくということでありますので、今ここでこれが防衛財源にふさわしいとか、ふさわしくないとか、そういうことを申し上げる段階ではないと、そのように思っています。

問)安定財源として考えたときに、株といいますか、国有財産の売却の有効性というのはどのようにお考えでしょうか。

答)それも含めて総合的に判断をしなければいけないと、このように思います。
 NTT株を保有していることによって配当などもあるわけで、ずっと続いていくわけでありますし、売ってしまえばそれで終わりということにもなるんだと思います。いずれそういうことも含めまして、一義的には所管しております総務省において、判断をするということだと思います。

問)1点目なんですけれども、日銀が昨日、臨時国債買い入れオペを通知しまして、その後、円相場は1ドル142円台となっています。これについて大臣の受け止めをお聞かせください。
 そして2点目ですが、日銀が先週、長短金利操作の運用柔軟化を決定しまして、その後、債券市場では新発10年債の国債利回りが上昇しています。今後も金利が上昇する可能性がありますが、これが日本の利払費や財政に与える影響をどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

答)まず金融政策については、特に具体的な手法についてのお話ですけれども、これは日銀に委ねられるべきであると、そのように思っております。
 今回の決定については、YCCの運用を柔軟化することによりまして、金融緩和の持続性を高めるものであると、そのように受け止めております。
 植田総裁も7月28日の記者会見におきまして、2%の物価安定の目標の持続的・安定的な実現を見通せる状況には至っておらず、粘り強く金融緩和を継続する必要があると、そういうことをお話になっていると承知をしているところでございます。
 いずれにしても、私の立場で、金融政策について、あるいはそれが様々な経済指標にもちろん影響を与えるわけでありますけれども、それについてコメントするということは、立場上控えなければならないのではないかと考えております。

問)足元の為替の状況についても受け止めをいただけますでしょうか。

答)これも毎度のお答えで本当に恐縮でございますが、やはり為替相場は市場においてファンダメンタルズを反映されて決定されるものであるわけであります。安定的に推移するということが望ましいという、それが我々の立場でございますが、今、市場の動向を、ちょっと環境も変わっている中での動向についてもしっかりと見ていきたいと、見守っていきたいと、そのように思っています。

問)最初のビッグモーターの話に戻してしまうんですが、財務大臣、金融担当相、両方にお尋ねしたいと思います。損害保険代理店で疑われる不正行為について、財務局は自主的な聞き取りを行ったことはありますか。ビッグモーターについて、そのきっかけはつかめなかったのでしょうか。
 そして金融庁については、保険会社から不正請求についての報告はこれまでになかったんでしょうか。全国規模で代理店業務を行うビッグモーターのような保険業務について、金融庁と財務局の連携によりどのような効果的な対応がこれまで行われてきたかについて教えてください。

答)一般論として申し上げますと、損害保険代理店につきましては金融庁から委任を受けた財務局が、保険会社については金融庁が、日々ヒアリング等を含めモニタリングを行っているところでございます。したがいまして、ビッグモーター社や当社に保険販売を委託している保険会社についても、一般的なモニタリングを行っていたとの報告を受けています。
 しかしながら、ビッグモーター社における今回の一連の不正行為の端緒をつかむことが、この一般的なモニタリングの中でできなかったというのも事実であるということでございます。
 そういうことも受けまして、昨日、報告徴求命令を発出したわけでありますが、現在まさに事実確認を進めて、財務局における聞き取り、それから保険会社から金融庁に対してどのような報告があるのか、しっかりとこれを進めていきたいと考えております。

(以上)