このページの本文へ移動

鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和4年4月12日(火曜日))

【質疑応答】

問)参議院自民党が困窮者向けの10万円給付金、公明党は補正予算の編成、立憲民主党が総額21兆円の経済対策など、与野党から参院選に向けた大型の経済対策を求める声が強まっています。財政当局としての受け止めと財源となる予算措置の見通しについてお聞かせいただきたいと思います。もう1点、別件なんですが、今月20日にワシントンでG7の財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されるとの一部報道が出ておりますが、この検討状況とG20そのものの開催の可否について改めて見通しをお伺いできればと思います。

答)まず最初の質問でございますが、今の経済情勢等を踏まえまして、与野党から様々な発言でありますとか提言があることは承知をしております。原油価格・物価高騰への対策につきましては、総理の指示を受けまして、現在関係省庁において盛り込む施策等を検討しているという状況でございます。この点につきまして、大型経済対策を求める声が強まっているとのご指摘でございますが、直面する危機に緊急かつ機動的に対応するため、まずはこれまでに成立した予算を迅速かつ着実に執行するとともに、新たな財源措置を伴うものにつきましては、まずは一般予備費、それからコロナ予備費、これを活用した対応を優先していくこととしております。財務省といたしましても4月末を目途とする取りまとめに向けまして、関係省庁それから与党と十分連絡をしながら進めてまいりたいと思っております。
 それからG7・G20の関係でありますが、まずG20財務大臣・中央銀行総裁会議につきましては、議長国でありますインドネシアが4月20日にアメリカ・ワシントンで開催する予定である旨、公表しておるところでございますが、G7の開催につきましては、そうした報道は承知をしておりますが、議長国であるドイツが決定・公表するということになっておりますので、その公表前に私から予断を持って申し上げることは控えさせていただきたいと思います。 。

問)為替についてお伺いします。アメリカの長期金利の上昇などを受けて1ドル125円台後半まで円安が一段と進んでいます。為替へのコメントはなかなか難しいかとは思いますけれども、この為替の動き、大臣どうご覧になっていますでしょうか。

答)為替の水準につきましてコメントすることは、これはいつものことですが、私の不用意な発言が何か影響を与えてもいけませんので控えさせていただきますが、為替の安定は重要である、特に急激に変動するということは望ましくないと考えております。政府といたしましては、最近の円安の進行を含めまして、為替市場の動向でありますとか日本経済への影響をしっかりと緊張感を持って注視をしていきたいと思っております。
 そして今後の対応でありますが、これまでG7等で合意をされた考え方、すなわち為替レートは市場において決定される、為替市場における行動に関して緊密に協議する、過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与え得るという、このG7等で合意された考え方に基づきまして、米国等の通貨当局と緊密な意思疎通を図りながら、適切に対応していきたいと考えております。

問)先週、岸田首相が発言されていましたけれども、ロシアの追加制裁、今日多分閣議了解したのかなと思いますけれども、改めて追加制裁について財務省が、金融面の部分とかですけれども、意義と期待する効果について大臣のご所見をお伺いできたらと思います。

答)ご指摘のように先日4月8日に総理から表明されたように、4月7日発出されましたG7首脳声明を踏まえまして、政府として、ロシアへの新規投資の禁止、それからロシアの2つの銀行(ズベルバンク、アルファバンク)への資産凍結、そして資産凍結対象となる個人・団体のさらなる追加などの追加制裁を科して、ロシアに対する外交的・経済的な圧力を強化することとしたところでございます。これを受けまして、先程開かれました閣議におきまして、これらの措置の実施について閣議了解をしたところでございます。
 引き続き、ロシアに対し最大のコストを課すべく、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携をし、適切に対応していきたいと思っております。効果についてはいろいろな見方があるんだと思いますが、着実に経済制裁の効果というのは上がっているのではないかと判断をいたしております。

(以上)