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鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和4年3月22日(火曜日))

【冒頭発言】

令和4年度予算につきましては、衆議院予算委員会における1月24日の審議入り以降、衆議院で20日間、審議時間は約80時間、参議院で18日間、約69時間にわたりまして充実したご審議をいただき、先程成立をさせていただきました。また、税法につきましても、先ほど成立をいただいたところでございます。この間、多くの方々にお力添えをいただきました。深く感謝申し上げます。
 令和4年度予算は、令和3年度補正予算と一体として、新型コロナ対策に万全を期しつつ、「成長と分配の好循環」による「新しい資本主義」の実現を図るための予算であります。ロシアによるウクライナ侵略など国際情勢、経済状況、市場の動向等に現在不透明感が漂う中、新型コロナウイルス感染症に対し安心・安全を確保しながら、経済をしっかりと立て直して、財政健全化に向けて取り組んでいくため、本予算の迅速かつ着実に執行を進めてまいりたいと思っております 。

【質疑応答】

問)今大臣お話しいただきましたけれども、改めて予算成立を受けて今後の執行に当たってお考えのようなものを改めてお聞かせいただければと思います。あと、今与党内で追加の経済対策を求める声が上がっております。予算成立後すぐに政府として経済対策の策定と補正予算の編成、そこを検討する必要性についてどのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。

答)予算を成立させていただいたわけでありますが、やはりこれから先、様々な事柄で不透明感があると思います。殊にウクライナ情勢、これは刻一刻と変化するわけでありますし、経済状況、それから市場の動向を見ましても動きが激しいなというのが私の実感でございます。こういう中におきまして国民生活を守り、そして企業活動への悪影響を最小限に抑えていくという意味におきまして、3月4日に取りまとめました「原油価格高騰に対する緊急対策」、これをまずしっかりと実施をしていくことが大切であると思います。そして、引き続き、賃上げに向けた環境整備等によりまして雇用・賃金環境の改善を図って、さらに令和4年度予算をしっかりと実行に移して、コロナに対し安全・安心を確保しながら、経済を立て直し、財政健全化に向けて取り組んでいくこと、これが当面大切なことであると思っております。
 その上で、経済対策の策定、補正予算の編成ということについてお尋ねがありましたが、今現在、政府として経済対策の策定や補正予算の編成を検討しているわけではありません。引き続き、国民生活・企業等への影響を見極めるとともに、本予算の迅速かつ着実な執行に努めてまいりたいと思っております。

問)予備費について伺います。2021年度、今年度の予算では新型コロナ対応やガソリン価格抑制に向けた対策でコロナ対応予備費と通常の予備費、ともに年度後半にかけて支出が大きく膨らんだ状況にあります。成立した22年度予算でも5兆5,000億円と前年度と同額を積んでいらっしゃると思うんですが、もともと予備費自体については国会の議決を経ずに使途が決められるので財政民主主義を損なうとの指摘も強くあります。改めて予備費についての大臣のお考えと22年度の執行の方針について教えてください。

答)まずコロナ対策の5兆円ですけれども、これはやはりコロナ感染症、今まで2年ぐらいの経験なわけですけれども、やはりどういうような状況になるのか、なかなか見通せないというのがこの2年続いてきたんだと思います。オミクロン株の次に何か、こんなことはあってほしくありませんけれども、また変異種が出てきたりする可能性もありますし、様々コロナではわからない、予測がなかなか難しいことが起こってきたというのもこの2年間の事実であると思いますので、やはりそうした中で機動的に対応するための5兆円というもの、これは異例ですけれども、しっかり措置していく、それは国民の皆さんに対する安心感にもつながるのではないかと思います。ただ、予備費を積んでいるから何でも使えというわけにいきませんので、ここはやはりしっかりとこれを活用するに当たりましては、真に必要なものに使っていくということで、決して予備費があるから最後使い切っちゃえばいいとか、そんなことは毛頭考えておりません。必要なことに対して臨機応変に機動的に使っていくと、そういう方針で来年度もやっていきたいと思います。

問)為替についての質問なんですけれども、今日1ドル120円と6年ぶりの円安水準となっていまして、黒田日銀総裁は先日の会見でも円安というのは日本経済にとっていいことだと思うと発言されておりましたが、大臣は円安についてはどういう基本的認識をお持ちなのかということと、あと輸入価格が結局上がるので、今ただでさえ燃料費が上がっているわけなんですけれども、国民生活への影響等どういうふうに考えているか、教えてください。

答)黒田総裁の発言については私も聞いたところでございます。ただ、為替の相場等についてのコメントは、やはり私の不用意な発言が何か影響を与えてもいけませんので、発言は控えさせていただいているところでございますが、これは当然のことでありまして、皆様方に改めて申し上げるまでもないことでありますけれども、やはり為替の円安方向の動きによりまして、輸出企業の収益は改善します。その一方で、輸入物価の上昇を通じて、企業や消費者の生活にも負担増となり得るなど、プラスとマイナス面双方の影響があるんだと思っております。引き続き、為替市場の動向や日本経済への影響を見ていかなければならないんだと思います。
 そして物価上昇でありますけれども、今の足もとの物価上昇は、為替の影響ももちろんあるわけですけれども、それよりも主に原油をはじめとする世界的な原材料価格の上昇等が主な原因であると思っておりますので、まずはそういうことであるならば燃油の、「原油価格高騰に対する緊急対策」、3月4日にまとめたところでございますけれども、その中で激変緩和措置を大幅に拡充・強化いたしました。こうしたことをしっかりと行って、国民生活への悪影響を最小限に抑えることが重要であると思ってございます。
 為替の安定というのは重要でありまして、急激な変動というのは望ましくないわけでございます。政府として最近の円安の進行を含めまして、為替市場の動向でありますとか日本経済への影響をしっかりと注視してまいりたいと思っております。

問)冒頭質問のあった対策の話と関連するんですけれども、経済対策ですね、総理が国会等々でたびたびご発言されていると思うんですけれども、目下やられている原油だけではなくて、穀物であるとか食料品の物価上昇にも対応していかなければいけないというふうにおっしゃっていて、ちょっと基本的な質問で恐縮なんですが、そもそも政府としてそういった対策をやる必要性というのがどこまであるのかというのを大臣はどう考えられるのかと、あと線引きについて、やや政府として統一見解が見えないように私としては思えるんですけれども、その辺、財務大臣としての見解があればお聞かせいただければと思います。

答)先程の繰り返しになって恐縮ですけれども、今政府として、そうした補正予算でありますとか経済対策の策定というものを検討しているわけではありません。ただ、先程来申し上げていますとおり、ウクライナの情勢をはじめ先行き不透明と言っていいんだと思います。やはりそういうような状況の中にあっては日本経済に与える影響でありますとか国民生活に与える影響を最小化しなければならないということで、そうした動向を注視しながら必要に応じて適切に対応をしていく。先程申し上げました経済対策や補正ということについてはですね、そういうことに尽きるんだと思います。何かどこかに線があって、こっちだったらやらないけど、こっちだからやるというんじゃなくて、総合的に影響等を考えながら判断するということになるんだと思います。

(以上)