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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和3年7月16日(金曜日))

【質疑応答】

問)新型コロナ対策で政府が打ち出されました飲食店対策について相次いで撤回に追い込まれる事態となっております。先日の会見で大臣ご自身がおっしゃっていたように金融機関からの働きかけ等々普通おかしいというふうな政策がいったん政府方針として公表されるというふうな事態になったわけなんですけれども、このような撤回に追い込まれるという対応がなぜ公表前に見直されなかったのか、これについて大臣のご見解等あればお願いいたします。

答)今回撤回された連絡事務の話ですが、今回は金融機関とか酒類販売の卸業者に対して一般的な感染症対策を呼びかけるという趣旨のものが基本ですから、そういった認識が内閣官房のコロナ室との間で共有されていたので、事務方としては特に問題ないというような考え方が共有されていたのだと思います。しかしながら、とにかくいろいろな方面にご迷惑をおかけするようなことになりましたので、総理からもお詫びが出ておりましたし、私の方からも改めてお詫びを申し上げるところです。何でこのようなことになったのかと言えば、多分商売を知らないからだと思います。それが全てだと思います。例えば自分の家で商売した経験のある家に生まれ育てば、親の話を聞いていれば自然とわかるけど、親もサラリーマン、自分もそうだとなかなか商売のことはわからないのだと思います。考えてみてください、あそこのお店は何だか夜9時でも酒を売っている、10時でも酒を売っているという話のところに酒を出さないようにしてくださいと仲卸が、おたくちょっと遠慮してくれませんかねと言うと思いますか。
 そのように言われたら、それではこちらから買うと言われたらそれで終わり。仲卸というものは小売の人に、頼んで売っているところとしては、そこを止められたら終わりだと思うから、まず言わない。だから、基本的には命令はできないからお願いベースになっているだろう。別にそこは問題ないと思うんだね。できないから、実際問題として。私もやらないだろうと思います。ただ、それが今度は金融の方でその話になると、おたくにというけど、こっちは酒の業者等々、飲食業を含めて、いろいろな業者がコロナのおかげで仕事がきつくなっているからぜひ融資してくれといって、金融庁としては金融業者に対して融資してくれと頼んでいる方です。それが融資するなという話ではおかしいなと思うのが普通。そして金融業者は酒類の仲卸と違って、その地域において金融機関が1つしかないとかというようなところから止められたら、その業者は具合の悪いことになるから、その影響力は、仲卸の人の酒を卸さないという話と融資しないという話は影響力が全く違います。金融庁はしかも命令権があるから。そういったものの話はいかがなものかという中の意見もあったから結果的に出なかったわけです。しかし仲卸の方は別にそういった意識としてはあまり、そういったものはないからというので仲卸の方は6月ぐらいから始まったらしいから、そういったような話が進んでいったというように、外から見ているというか、現場にいたわけじゃないけれども、多分そういった話で事が進んでいったのであろうなとは思います。いずれにしても混乱をさせるということになっておりますので、私共としては金融庁として、また酒類販売業界等々、そういったところに対して関係するところにいろいろな混乱を生じさせておりますのでお詫びを申し上げるということを政府の方として言われ、私の方としても同様の話をさせていただいたということです。

問)重複するような形になって恐縮ですが、ということであるならば、今回の一連の3回も撤回が続いたわけですけれども、責任の主体というのはどこにあったというふうに大臣はお考えでしょうか。

答)これは現場にいないので何ともわかりませんが、他の省庁にも関係するところでもありますから、どこがというようなことは私は今の段階ではわかりません。

問)重複して申し訳ないんですが、火曜日の会見で大臣は金融機関への働きかけについて、金融機関への働きかけをするという西村大臣の発言について、おかしいと思わなきゃおかしいと。よくわからないから放っておけというふうに言ったというふうにご発言されていましたけれども、金融庁を担当する所管大臣としては、おかしいと思ったんならやめろと言わなきゃいけなかったんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

答)この話は常識的にはおかしいと思ったら、言われなきゃ止められないなんて役所はそのようなレベルでしょうか。

問)というわけじゃなくて、大臣としてそういうことを聞いたんだったら、おかしいんじゃないか、やめた方がいいんじゃないかというふうに。

答)おかしいと言われたら普通はやめます。私は出る直前に言われたので、おかしいのではないか、放っておくようにと。だから、おかしいと思った、そういったものはどう考えてもおかしい、放っておくようにと言えば自然と止まります。常識的には止まります。そういうものだと思っています。大臣に放っておくように言われて、いや、それでもやりますというのであれば、もう1回言ってこなきゃ。普通はこれはおかしいんだなと思ったら、そこで止まるはずです。そういう具合に理解しなければいけません。放っておけと言われたら、そこから外に出ていくということは通常は考えられないです。

(以上)