このページの本文へ移動

麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和3年6月21日(月曜日))

【冒頭発言】

本日、近代の通貨制度が始まって150周年という年に当たりますので、その記念貨幣と新500円貨幣の打初め式というものに出席をさせてもらって、私の方から開会を宣言し、貨幣の製造を開始したところであります。今年は1871年に通貨制度が制定をされてから、いわゆる両とか朱とか分とかいうものから円、銭に通貨が統一されて、ちょうど150年を迎えるとともに、11月には新しい500円硬貨の発行を開始する節目の年に当たってもいます。そうした節目の年を祝う機会に立ち会えたということは大変光栄なんですが、150年にわたります日本の近代通貨制度の歴史というものを考えますと、先輩たちのいわゆる努力に思いを致していると同時に、改めて感謝と敬意を表する次第です。本年11月を目途に新500円硬貨というのを発行するとともに、2024年度の上期には、いわゆる新しい銀行券についても着実に準備を進めてまいりたいと、そのように考えております。私の方からは以上です。

【質疑応答】

問)新しい500円硬貨についてお聞きしたいんですけれども、およそ20年ぶりということで、様々な偽造防止の技術も盛り込まれていると伺っております。500円の偽造件数というのは、近年減少傾向ではあるということなんですが、日本の貨幣として偽造抵抗力を高めていくことについて、必要性ですとか今後も財務省としてどのように取り組んでいきたいかお聞かせください。

答)今言われましたけど、偽造というのはされないよう極めて精巧に日本の貨幣というのは造られていると思います。偽造の発見というものの数字は極めて低位で推移しているんだと思います。将来偽造が発生し得る可能性、予見性というものを持って、やっぱり偽造防止の技術というものは色々考えられておりますので、そういった新しい500円玉を出すことによって、貨幣に対する信頼性を高める。硬貨としては500円の発行枚数が多い方だと思います。発行枚数の絶対量は、いわゆる色々なスマホ等の利用で減ってはいますけれども、この発行枚数の中には、これ、500円というのは結構多い比率を占めているので、今回いわゆる両とか1朱とか2分とかいうようなお金から、円という名前に切り替えられて150年という節目の年にも当たりますので、500円貨幣の通貨、新しいものができるというのは大変喜ばしいと思っております。色々偽物が出ないように、偽造されないような技術も色々使われているところですけれども、よく使われるコインとしては、昔は10円だったんだと思いますが、今500円というのは最もよく使われるものの一つに上がってきていますので、そういった意味では、こういったものが慣れ親しんでもらえるというかね、そういうことになるのが一番かなと思っています。いずれにしても新しいものができるというので、150年の記念に当たって、打初め式をやらせていただくことになったということだと思います。

問)今おっしゃった通り、新しい500円硬貨で偽造防止対策というものが盛り込まれたものかと思うんですけれども、実際に今回打初めされて、実際の新しい硬貨をご覧になってどのようにお感じになられましたでしょうか。

答)私、残念ながらそれは目も悪いし、そんな細かいところまで全部よく見て、ああ、これ、偽物ですねみたいなほど目が良くないのであれなんですけれども、色々な話は聞きましたけど、ギザギザの形とか色々違っていますから、そういったようなものが、いわゆる信頼性が高まるというような、通貨というのは信頼ですから、これ。ちゃんとこれを持っていったら、ちゃんと500円の値打ちがあるかないかの勝負なので、そういった信頼性が高まる意味で、偽物がないというのが非常に大きい意味があって、偽物がよく多いとお札の通貨の額を大きくしようと思ってもできないところもいっぱいあるわけで、そういった意味では、通貨に信頼性を持たれるという意味においてコストが少々高くなっているのは確かですけれども、そういった中でも偽造がされない、安心感が持てる通貨というものの存在というのは極めて大きいと思っています。

(以上)