令和7年12月8日
財務省
令和7年10月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲1,963億円 | ＋430億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 貿易収支 | 983億円 | ＋2,510億円 | (黒字転化) | ||
| 輸出 | 9兆6,570億円 | ＋2,619億円 | (＋2.8％増加) | ||
| 輸入 | 9兆5,586億円 | ＋109億円 | (＋0.1％増加) | ||
| サービス収支 | ▲2,946億円 | ▲2,080億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 3兆4,646億円 | ＋2,746億円 | (黒字幅拡大) | ||
| 第二次所得収支 | ▲4,348億円 | ＋620億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 経常収支 | 2兆8,335億円 | ＋3,796億円 | (黒字幅拡大) | ||
「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を拡大したこと等から、黒字幅を拡大した。
１．貿易・サービス収支：▲1,963億円の赤字（前年同月比＋430億円赤字幅縮小）
「貿易収支」が黒字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。
(1) 貿易収支：983億円の黒字（前年同月比＋2,510億円黒字転化）
輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は黒字に転化した。
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輸出：9兆6,570億円（前年同月比＋2,619億円［＋2.8％］増加、2か月連続の増加）
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輸入：9兆5,586億円（前年同月比＋109億円［＋0.1％］増加、2か月連続の増加）
［参考１］令和7年10月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局11月27日付公表）
(1) 輸出：9兆7,662億円（確報値：前年同月比＋3,405億円［＋3.6％］増加、数量：同▲1.3％減少、価格：同＋5.0％増加）
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「商品別」では、半導体等電子部品（同＋848億円［＋15.8％］）、原動機（同＋386億円［＋16.0％］、数量：同＋5.9％）、原料品（同＋313億円［＋21.3％］）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋2,139億円［＋4.2％］）、西欧（同＋887億円［＋8.8％］）等が増加。
(2) 輸入：9兆9,923億円（9桁速報値：前年同月比＋666億円［＋0.7％］増加、数量：同＋1.5％増加、価格：同▲0.8％減少）
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「商品別」では、航空機類（同＋1,049億円［＋185.0％］）、原動機（同＋447億円［＋25.3％］、数量：同＋13.0％）、電算機類（含周辺機器）（同＋308億円［＋11.0％］、数量：同＋11.9％）等が増加。
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「主要地域別」では、対北米（同＋2,155億円［＋18.3％］）、アジア（同＋229億円［＋0.5％］）等が増加。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
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ドルベース：74.29米ドル／バレル（前年同月比▲7.4％）
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円ベース：69,889円／キロリットル（前年同月比▲5.0％）
(2) サービス収支：▲2,946億円の赤字（前年同月比▲2,080億円赤字幅拡大）
「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］ 訪日外国人旅行者数（10月）：3,896,300人（前年同月比＋17.6％）
出国日本人数（10月）：1,243,600人（前年同月比＋8.3％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：3兆4,646億円の黒字（前年同月比＋2,746億円黒字幅拡大）
「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
| 10月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 4兆3,633億円 | 2兆0,363億円 | |
| 証券投資 | ▲16兆0,915億円 | 9兆1,048億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | ▲8兆3,238億円 | 4兆2,614億円 | |
| 中長期債 | ▲1兆8,826億円 | 2兆0,554億円 | |
| 短期債 | ▲5兆8,850億円 | 2兆7,880億円 | |
| 金融派生商品 | 9,043億円 | 2,386億円 | |
| その他投資 | 11兆3,011億円 | ▲5兆2,050億円 | |
| 外貨準備 | 3,696億円 | 6,034億円 | |
| 金融収支 | 8,469億円 | 6兆7,782億円 | |
「その他投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が8,469億円増加した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：3兆8,356億円の資産増
本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：▲2兆856億円の資産減
信託銀行（信託勘定）が売り越しとなったこと等から、資産減（処分超）となった。
(3) 対外中長期債投資：▲9,373億円の資産減
銀行等（銀行勘定）が売り越しとなったこと等から、資産減（処分超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：▲5,277億円の負債減
本邦企業による海外関連会社からの借入の返済等がみられ、負債減（回収超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：6兆2,382億円の負債増
電気機器等の業種において買い越しとなったことから、負債増（取得超）となった。
(3) 対内中長期債投資：9,453億円の負債増
中長期国債等が買い越しとなったこと等から、負債増（取得超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
151.28円／米ドル（前年同月：149.63円／米ドル、前年同月比1.1％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
176.17円／ユーロ（前年同月：163.12円／ユーロ、前年同月比8.0％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表