令和7年10月8日
財務省
令和7年8月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲840億円 | ＋3,805億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 貿易収支 | 1,059億円 | ＋4,915億円 | (黒字転化) | ||
| 輸出 | 8兆3,596億円 | ▲339億円 | (▲0.4％減少) | ||
| 輸入 | 8兆2,537億円 | ▲5,254億円 | (▲6.0％減少) | ||
| サービス収支 | ▲1,899億円 | ▲1,110億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 4兆2,986億円 | ▲5,609億円 | (黒字幅縮小) | ||
| 第二次所得収支 | ▲4,388億円 | ▲99億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 経常収支 | 3兆7,758億円 | ▲1,903億円 | (黒字幅縮小) | ||
「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を縮小したこと等から、黒字幅を縮小した。
１．貿易・サービス収支：▲840億円の赤字（前年同月比＋3,805億円赤字幅縮小）
「貿易収支」が黒字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。
(1) 貿易収支：1,059億円の黒字（前年同月比＋4,915億円黒字転化）
輸入額の減少が輸出額の減少を上回ったことから、「貿易収支」は黒字に転化した。
-
輸出：8兆3,596億円（前年同月比▲339億円［▲0.4％］減少、4か月連続の減少）
-
輸入：8兆2,537億円（前年同月比▲5,254億円［▲6.0％］減少、5か月連続の減少）
［参考１］令和7年8月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局9月26日付公表）
(1) 輸出：8兆4,258億円（確報値：前年同月比▲67億円［▲0.1％］減少、数量：同▲3.9％減少、価格：同＋4.0％増加）
-
「商品別」では、自動車（同▲1,015億円［▲7.9％］、数量：同＋0.2％）、鉄鋼（同▲549億円［▲14.9％］、数量：同▲7.2％）、自動車の部分品（同▲394億円［▲12.6％］、数量：同▲8.4％）等が減少。
-
「主要地域別」では、対北米（同▲2,454億円［▲14.1％］）、アフリカ（同▲99億円［▲8.4％］）等が減少。
(2) 輸入：8兆6,686億円（9桁速報値：前年同月比▲4,754億円［▲5.2％］減少、数量：同▲0.1％減少、価格：同▲5.1％減少）
-
「商品別」では、原粗油（同▲1,996億円［▲21.0％］、数量：同▲2.5％）、医薬品（同▲1,739億円［▲33.2％］、数量：同▲10.7％）、液化天然ガス（同▲891億円［▲16.4％］、数量：同▲6.5％）等が減少。
-
「主要地域別」では、対中東（同▲2,312億円［▲20.3％］）、西欧（同▲2,308億円［▲18.0％］）等が減少。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
-
ドルベース：72.06米ドル／バレル（前年同月比▲17.3％）
-
円ベース：66,962円／キロリットル（前年同月比▲19.0％）
(2) サービス収支：▲1,899億円の赤字（前年同月比▲1,110億円赤字幅拡大）
「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］訪日外国人旅行者数（8月）：3,428,000人（前年同月比＋16.9％）
出国日本人数（8月）：1,648,300人（前年同月比＋14.7％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：4兆2,986億円の黒字（前年同月比▲5,609億円黒字幅縮小）
「直接投資収益」が黒字幅を縮小したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を縮小した。
Ⅱ金融収支
| 8月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 2兆6,146億円 | 1兆0,755億円 | |
| 証券投資 | ▲1兆6,945億円 | ▲3兆0,231億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | ▲4,212億円 | ▲2兆8,050億円 | |
| 中長期債 | ▲1,684億円 | 5,272億円 | |
| 短期債 | ▲1兆1,048億円 | ▲7,453億円 | |
| 金融派生商品 | 5,929億円 | 6,038億円 | |
| その他投資 | ▲2,722億円 | 3兆1,176億円 | |
| 外貨準備 | 5,978億円 | 2,542億円 | |
| 金融収支 | 1兆8,387億円 | 2兆0,280億円 | |
「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が1兆8,387億円増加した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：2兆6,075億円の資産増
本邦企業による海外関連会社への貸付等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：26億円の資産増
投資信託委託会社等が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
(3) 対外中長期債投資：3,321億円の資産増
信託銀行（信託勘定）が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：▲71億円の負債減
本邦企業による海外関連会社からの借入の返済等がみられ、負債減（回収超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：4,239億円の負債増
医薬品等の業種において買い越しとなったことから、負債増（取得超）となった。
(3) 対内中長期債投資：5,005億円の負債増
中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増（取得超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
147.67円／米ドル（前年同月：146.23円／米ドル、前年同月比1.0％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
171.74円／ユーロ（前年同月：161.21円／ユーロ、前年同月比6.5％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表