令和6年8月8日
財務省
令和6年上半期中 国際収支状況(速報)の概要
Ⅰ経常収支
金額 | 前年同期比 | ||||
---|---|---|---|---|---|
貿易・サービス収支 | ▲4兆3,629億円 | +2兆8,879億円 | (赤字幅縮小) | ||
貿易収支 | ▲2兆6,118億円 | +2兆5,702億円 | (赤字幅縮小) | ||
輸出 | 50兆6,068億円 | +3兆1,694億円 | (+6.7%増加) | ||
輸入 | 53兆2,185億円 | +5,992億円 | (+1.1%増加) | ||
サービス収支 | ▲1兆7,511億円 | +3,177億円 | (赤字幅縮小) | ||
第一次所得収支 | 19兆1,969億円 | +1兆7,506億円 | (黒字幅拡大) | ||
第二次所得収支 | ▲2兆1,523億円 | +763億円 | (赤字幅縮小) | ||
経常収支 | 12兆6,817億円 | +4兆7,148億円 | (黒字幅拡大) |
「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、黒字幅を拡大した。
1.貿易・サービス収支:▲4兆3,629億円の赤字(前年同期比+2兆8,879億円赤字幅縮小)
「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。
(1) 貿易収支:▲2兆6,118億円の赤字(前年同期比+2兆5,702億円赤字幅縮小)
輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。
-
輸出:50兆6,068億円(前年同期比+3兆1,694億円[+6.7%]増加)
-
輸入:53兆2,185億円(前年同期比+5,992億円[+1.1%]増加)
[参考1]令和6年上半期分貿易統計(通関ベース:財務省関税局7月30日付公表)
(1) 輸出:51兆5,173億円(確報値:前年同期比+4兆1,668億円[+8.8%]増加、数量:同▲2.2%減少、価格:同+11.2%増加)
-
「商品別」では、自動車(同+1兆444億円 [+13.9%]、数量:同+1.6%)、半導体等製造装置(同+4,204億円[+24.2%]、数量:同+13.2%)、半導体等電子部品(同+3,184億円 [+12.6%])等が増加。
-
「主要地域別」では、対アジア(同+2兆1,630億円 [+8.7%])、北米(同+1兆4,309億円 [+14.6%])等が増加。
(2) 輸入:54兆7,548億円(9桁速報値:前年同期比+4,210億円[+0.8%]増加、数量:同▲4.7%減少、価格:同+5.8%増加)
-
「商品別」では、電算機類(含周辺機器)(同+3,457億円[+26.6%]、数量:同+0.3%)、航空機類(同+2,614億円[+105.6%])、原動機(同+1,966億円[+26.3%、数量:同▲18.4%])等が増加。
-
「主要地域別」では、対北米(同+8,129億円[+12.1%])、アジア(同+3,724億円[+1.5%])等が増加。
[参考2]原油価格(石油連盟の資料により財務省で算出)
-
ドルベース:85.72米ドル/バレル(前年同期比▲0.0%)
-
円ベース:81,218円/キロリットル(前年同期比+12.5%)
(2) サービス収支:▲1兆7,511億円の赤字(前年同期比+3,177億円赤字幅縮小)
「旅行収支」が黒字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。
[参考3]訪日外国人旅行者数(令和6年上半期):17,777,200人(前年同期比+65.9%)
出国日本人数(令和6年上半期):5,797,900人(前年同期比+60.4%)
(出典:日本政府観光局(JNTO))
2.第一次所得収支:19兆1,969億円の黒字(前年同期比+1兆7,506億円黒字幅拡大)
「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
当期 | 前期 | ||
---|---|---|---|
直接投資 | 13兆5,365億円 | 12兆6,637億円 | |
証券投資 | ▲4,801億円 | 21兆9,190億円 | |
株式・投資ファンド持分 | ▲7兆4,764億円 | 1兆3,492億円 | |
中長期債 | 3兆4,085億円 | 11兆8,247億円 | |
短期債 | 3兆5,878億円 | 8兆7,451億円 | |
金融派生商品 | 3兆6,330億円 | 5兆853億円 | |
その他投資 | 1兆2,353億円 | ▲31兆3,696億円 | |
外貨準備 | ▲8兆2,966億円 | 2兆9,544億円 | |
金融収支 | 9兆6,281億円 | 11兆2,528億円 |
「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が9兆6,281億円増加した。
1.金融収支・資産(居住者による投資)
(1) 対外直接投資:14兆1,561億円の資産増
本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲1兆2,383億円の資産減
信託銀行(信託勘定)等が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。
(3) 対外中長期債投資:2兆2,243億円の資産増
金融商品取引業者等が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。
2.金融収支・負債(非居住者からの投資)
(1) 対内直接投資:6,196億円の負債増
海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:6兆2,381億円の負債増
銀行業等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。
(3) 対内中長期債投資:1兆1,842億円の負債減
国債が売り越しとなったこと等から、負債減(処分超)となった。
[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の期中平均レート)
152.17円/米ドル(前年同期:134.92円/米ドル、前年同期比12.8%の円安)
ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの期中平均レート)
164.55円/ユーロ(前年同期:145.94円/ユーロ、前年同期比12.8%の円安)