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令和6年3月中 国際収支状況(速報)の概要

令和6年5月10日

財務省

令和6年3月中 国際収支状況(速報)の概要

経常収支

経常収支の内訳
  前年同月比
貿易・サービス収支 5,584億円 +1兆255億円  (黒字転化)
  貿易収支 4,910億円 +9,253億円  (黒字転化)
  輸出 9兆3,707億円 +5,712億円  (+6.5%増加)
輸入 8兆8,797億円 ▲3,541億円  (▲3.8%減少)
サービス収支 674億円 +1,002億円  (黒字転化)
第一次所得収支 3兆4,447億円 +482億円  (黒字幅拡大)
第二次所得収支 ▲6,043億円 ▲350億円  (赤字幅拡大)
経常収支 3兆3,988億円 +1兆388億円  (黒字幅拡大)

「経常収支」は、「貿易収支」が黒字に転化したこと等から、黒字幅を拡大した。

1.貿易・サービス収支:5,584億円の黒字(前年同月比+1兆255億円黒字転化)

「貿易収支」が黒字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は黒字に転化した。

(1) 貿易収支:4,910億円の黒字(前年同月比+9,253億円黒字転化)

輸出額が輸入額を上回ったことから、「貿易収支」は黒字に転化した。

  1. 出:9兆3,707億円(前年同月比+5,712億円[+6.5%]増加、4か月連続の増加)

  2. 入:8兆8,797億円(前年同月比▲3,541億円[▲3.8%]減少、2か月ぶりの減少)

[参考1]令和6年3月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局4月26日付公表)

(1) 輸出:9兆4,693億円(確報値:前年同月比+6,463億円[+7.3%]増加、数量:同▲2.1%減少、価格:同+9.6%増加)

  1. 「商品別」では、自動車(同+994億円[+7.1%]、数量:同▲1.5%)、半導体等電子部品(同+522億円[+11.3%])、船舶(同+487億円[+36.0%]、数量:同+20.3%)等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+3,094億円[+6.6%])、北米(同+1,714億円[+9.5%])等が増加。

(2) 輸入:9兆823億円(9桁速報値:前年同月比▲4,916億円[▲5.1%]減少、数量:同▲9.6%減少、価格:同+5.0%増加)

  1. 「商品別」では、石炭(同▲2,088億円[▲35.1%]、数量:同▲6.1%)、液化天然ガス(同▲560億円[▲9.5%]、数量:同▲3.0%)、非鉄金属(同▲470億円[▲21.4%]、数量:同▲18.2%)等が減少。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同▲4,187億円[▲9.2%])、大洋州(同▲1,090億円[▲12.2%])等が減少。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

  1. ドルベース:83.00米ドル/バレル(前年同月比▲2.8%)

  2. 円ベース:78,016円/キロリットル(前年同月比+7.6%)

(2) サービス収支:674億円の黒字(前年同月比+1,002億円黒字転化)

「旅行収支」が黒字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は黒字に転化した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(3月):3,081,600人(前年同月比+69.5%)

出国日本人数(3月):1,219,800人(前年同月比+75.7%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆4,447億円の黒字(前年同月比+482億円黒字幅拡大)

「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

経常収支の推移
経常収支の推移(季節調整値)

金融収支

金融収支の内訳
  3月
直接投資 1兆6,200億円 1兆5,555億円
証券投資 2,237億円 ▲1兆2,714億円
  株式・投資ファンド持分 5,963億円 ▲1,528億円
中長期債 1兆2,910億円 3,597億円
短期債 ▲1兆6,636億円 ▲1兆4,783億円
金融派生商品 1兆12億円 3,057億円
その他投資 ▲3,794億円 5,443億円
外貨準備 127億円 5,357億円
金融収支 2兆4,782億円 1兆6,699億円

「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2兆4,782億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:3兆131億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲1兆2,958億円の資産減

信託銀行(信託勘定)等が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:4,068億円の資産増

信託銀行(信託勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:1兆3,931億円の負債増

海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲1兆8,921億円の負債減

銀行等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:▲8,842億円の負債減

その他債券が売り越しとなったこと等から、負債減(処分超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

149.63円/米ドル(前年同月:133.85円/米ドル、前年同月比11.8%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

162.70円/ユーロ(前年同月:143.37円/ユーロ、前年同月比13.5%の円安)