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令和5年2月中 国際収支状況(速報)の概要

令和5年4月10日

財務省

令和5年2月中 国際収支状況(速報)の概要

経常収支

経常収支の内訳
  前年同月比
貿易・サービス収支 ▲8,245億円 ▲4,171億円  (赤字幅拡大)
  貿易収支 ▲6,041億円 ▲4,091億円  (赤字幅拡大)
  輸出 7兆6,443億円 +3,289億円  (+4.5%増加)
輸入 8兆2,484億円 +7,380億円  (+9.8%増加)
サービス収支 ▲2,204億円 ▲79億円  (赤字幅拡大)
第一次所得収支 3兆4,407億円 +5,390億円  (黒字幅拡大)
第二次所得収支 ▲4,190億円 ▲1,733億円  (赤字幅拡大)
経常収支 2兆1,972億円 ▲514億円  (黒字幅縮小)

「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、黒字幅を縮小した。

1.貿易・サービス収支:▲8,245億円の赤字(前年同月比▲4,171億円赤字幅拡大)

「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を拡大した。

(1) 貿易収支:▲6,041億円の赤字(前年同月比▲4,091億円赤字幅拡大)

輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を拡大した。

  1. 出:7兆6,443億円(前年同月比+3,289億円[+4.5%]増加、24か月連続の増加)

  2. 入:8兆2,484億円(前年同月比+7,380億円[+9.8%]増加、25か月連続の増加)

[参考1]令和5年2月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局3月30日付公表)

(1) 輸出:7兆6,543億円(確報値:前年同月比+4,654億円[+6.5%]増加、数量:同▲7.8%減少、価格:同+15.5%増加)

  1. 「商品別」では、自動車(同+2,197億円[+23.5%]、数量:同+4.6%)、医薬品(同+247億円[+29.0%]、数量:同+4.5%)、鉱物性燃料(同+245億円[+16.9%])等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対北米(同+2,071億円[+15.2%])、中東(同+852億円[+46.2%])等が増加。

(2) 輸入:8兆5,524億円(9桁速報値:前年同月比+6,520億円[+8.3%]増加、数量:同▲7.8%減少、価格:同+17.4%増加)

  1. 「商品別」では、石炭(同+2,774億円[+74.0%]、数量:同▲0.2%)、液化天然ガス(同+862億円[+12.8%]、数量:同▲9.9 %)、原粗油(同+858億円[+10.6%]、数量:同▲3.5 %)等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+2,920億円[+8.5%])、大洋州(同+2,218億円[+30.0%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

  1. ドルベース:87.71米ドル/バレル(前年同月比+1.1%)

  2. 円ベース:71,915円/キロリットル(前年同月比+14.8%)

(2) サービス収支:▲2,204億円の赤字(前年同月比▲79億円赤字幅拡大)

「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(2月):1,475,300人(前年同月比+8,724.1%)

出国日本人数(2月):537,700人(前年同月比+1,045.7%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆4,407億円の黒字(前年同月比+5,390億円黒字幅拡大)

「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

経常収支の推移
経常収支の推移(季節調整値)

金融収支

金融収支の内訳
  2月
直接投資 1兆7,315億円 1兆9,702億円
証券投資 ▲1兆5,528億円 9兆4,628億円
  株式・投資ファンド持分 ▲2兆1,602億円 1兆3,729億円
中長期債 3兆2,845億円 4兆4,696億円
短期債 ▲2兆6,771億円 3兆6,203億円
金融派生商品 ▲3,864億円 ▲7,277億円
その他投資 3兆537億円 ▲8兆9,379億円
外貨準備 4,461億円 1,036億円
金融収支 3兆2,921億円 1兆8,711億円

「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が3兆2,921億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆7,443億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲2兆3,974億円の資産減

信託銀行(信託勘定)等が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:4兆3,457億円の資産増

銀行等(銀行勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:129億円の負債増

海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲2,372億円の負債減

卸売等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:1兆612億円の負債増

その他債券が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

132.68円/米ドル(前年同月:115.2円/米ドル、前年同月比15.2%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

142.27円/ユーロ(前年同月:130.57円/ユーロ、前年同月比9.0%の円安)