令和5年2月8日
財務省
令和4年12月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲1兆5,803億円 | ▲9,408億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 貿易収支 | ▲1兆2,256億円 | ▲8,961億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 輸出 | 8兆7,159億円 | ＋9,207億円 | (＋11.8％増加) | ||
| 輸入 | 9兆9,415億円 | ＋1兆8,168億円 | (＋22.4％増加) | ||
| サービス収支 | ▲3,547億円 | ▲447億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 1兆7,952億円 | ＋6,597億円 | (黒字幅拡大) | ||
| 第二次所得収支 | ▲1,815億円 | ▲533億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 経常収支 | 334億円 | ▲3,344億円 | (黒字幅縮小) | ||
「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、黒字幅を縮小した。
１．貿易・サービス収支：▲1兆5,803億円の赤字（前年同月比▲9,408億円赤字幅拡大）
「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を拡大した。
(1) 貿易収支：▲1兆2,256億円の赤字（前年同月比▲8,961億円赤字幅拡大）
輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を拡大した。
-
輸出：8兆7,159億円（前年同月比＋9,207億円［＋11.8％］増加、22か月連続の増加）
-
輸入：9兆9,415億円（前年同月比＋1兆8,168億円［＋22.4％］増加、23か月連続の増加）
［参考１］令和4年12月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局1月27日付公表）
(1) 輸出：8兆7,872億円（確報値：前年同月比＋9,061億円［＋11.5％］増加、数量：同▲7.1％減少、価格：同＋20.0％増加）
-
「商品別」では、自動車（同＋1,979億円［＋17.9％］、数量：同＋0.4％）、鉱物性燃料（同＋679億円［＋67.6％］）、建設用・鉱山用機械（同＋445億円［＋36.9％］）、等が増加。
-
「主要地域別」では、対北米（同＋2,675億円［＋17.2％］）、アジア（同＋1,886億円［＋4.1％］）等が増加。
(2) 輸入：10兆2,390億円（9桁速報値：前年同月比＋1兆7,548億円［＋20.7％］増加、数量：同▲6.4％減少、価格：同＋29.0％増加）
-
「商品別」では、石炭（同＋4,145億円［＋108.1％］、数量：同＋3.2％）、原粗油（同＋3,593億円［＋41.4％］、数量：同＋1.2％）、液化天然ガス（同＋2,200億円［＋36.8％］、数量：同▲13.8％）等が増加。
-
「主要地域別」では、対アジア（同＋4,800億円［＋12.2％］）、大洋州（同＋4,087億円［＋51.3％］）等が増加。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
-
ドルベース：94.99米ドル／バレル（前年同月比＋15.4％）
-
円ベース：82,443円／キロリットル（前年同月比＋39.7％）
(2) サービス収支：▲3,547億円の赤字（前年同月比▲447億円赤字幅拡大）
「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］訪日外国人旅行者数（12月）：1,370,000人（前年同月比＋11,237.3％）
出国日本人数（12月）：432,100人（前年同月比＋782.9％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：1兆7,952億円の黒字（前年同月比＋6,597億円黒字幅拡大）
「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
| 12月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 1兆7,923億円 | 1兆9,303億円 | |
| 証券投資 | 1兆9,489億円 | ▲5兆2,046億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | 1兆8,663億円 | ▲2兆3,788億円 | |
| 中長期債 | 4兆7,903億円 | ▲2兆6,083億円 | |
| 短期債 | ▲4兆7,077億円 | ▲2,176億円 | |
| 金融派生商品 | ▲1,753億円 | 8,997億円 | |
| その他投資 | ▲4兆5,928億円 | 2兆7,815億円 | |
| 外貨準備 | 3,295億円 | 5,312億円 | |
| 金融収支 | ▲6,975億円 | 9,381億円 | |
「その他投資」において純資産が減少したこと等から、「金融収支」は純資産が▲6,975億円減少した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：3兆912億円の資産増
本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：2兆588億円の資産増
信託銀行（信託勘定）等が買い越しとなったことから、資産増（取得超）となった。
(3) 対外中長期債投資：▲9,187億円の資産減
生命保険会社が売り越しとなったこと等から、資産減（処分超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：1兆2,989億円の負債増
海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増（実行超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：1,926億円の負債増
銀行等の業種において買い越しとなったことから、負債増（取得超）となった。
(3) 対内中長期債投資：▲5兆7,090億円の負債減
中長期国債が売り越しとなったこと等から、負債減（処分超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
134.93円／米ドル（前年同月：113.87円／米ドル、前年同月比18.5％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
142.7円／ユーロ（前年同月：128.69円／ユーロ、前年同月比10.9％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表