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令和4年8月中 国際収支状況(速報)の概要

令和4年10月11日

財務省

令和4年8月中 国際収支状況(速報)の概要

経常収支

経常収支の内訳
  前年同月比
貿易・サービス収支 ▲3兆1,065億円 ▲2兆5,332億円  (赤字幅拡大)
  貿易収支 ▲2兆4,906億円 ▲2兆1,059億円  (赤字幅拡大)
  輸出 8兆596億円 +1兆5,447億円  (+23.7%増加)
輸入 10兆5,502億円 +3兆6,506億円  (+52.9%増加)
サービス収支 ▲6,159億円 ▲4,273億円  (赤字幅拡大)
第一次所得収支 3兆3,271億円 +1兆609億円  (黒字幅拡大)
第二次所得収支 ▲1,617億円 +307億円  (赤字幅縮小)
経常収支 589億円 ▲1兆4,416億円  (黒字幅縮小)

「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、黒字幅を縮小した。

1.貿易・サービス収支:▲3兆1,065億円の赤字(前年同月比▲2兆5,332億円赤字幅拡大)

「貿易収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を拡大した。

(1) 貿易収支:▲2兆4,906億円の赤字(前年同月比▲2兆1,059億円赤字幅拡大)

輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を拡大した。

  1. 出:8兆596億円(前年同月比+1兆5,447億円[+23.7%]増加、18か月連続の増加)

  2. 入:10兆5,502億円(前年同月比+3兆6,506億円[+52.9%]増加、19か月連続の増加)

[参考1]令和4年8月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局9月29日付公表)

(1) 輸出:8兆600億円(確報値:前年同月比+1兆4,552億円[+22.0%]増加、数量:同▲1.1%減少、価格:同+23.4%増加)

  1. 「商品別」では、自動車(同+2,865億円[+39.3%]、数量:同+8.8%)、鉱物性燃料(同+1,607億円[+171.0%])、半導体等製造装置(同+636億円[+22.4%]、数量:同+16.5%)等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+7,041億円[+18.1%])、北米(同+4,239億円[+34.9%])等が増加。

(2) 輸入:10兆8,800億円(9桁速報値:前年同月比+3兆6,218億円[+49.9%]増加、数量:同+2.8%増加、価格:同+45.9%増加)

  1. 「商品別」では、原粗油(同+6,223億円[+90.3%]、数量:同+1.5%)、石炭(同+6,193億円[+241.0%]、数量:同+6.7%)、液化天然ガス(同+5,103億円[+140.1%]、数量:同▲0.4%)等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+1兆4,224億円[+42.1%])、中東(同+7,769億円[+92.6%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

  1. ドルベース:112.41米ドル/バレル(前年同月比+52.3%)

  2. 円ベース:95,610円/キロリットル(前年同月比+87.5%)

(2) サービス収支:▲6,159億円の赤字(前年同月比▲4,273億円赤字幅拡大)

「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(8月):169,800人(前年同月比+555.2%)

出国日本人数(8月):386,400人(前年同月比+485.0%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆3,271億円の黒字(前年同月比+1兆609億円黒字幅拡大)

「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

経常収支の推移
経常収支の推移(季節調整値)

金融収支

金融収支の内訳
  8月
直接投資 9,639億円 7,111億円
証券投資 ▲1兆6,713億円 ▲12兆6,722億円
  株式・投資ファンド持分 ▲2兆9,993億円 7,237億円
中長期債 ▲9,174億円 ▲7兆5,222億円
短期債 2兆2,454億円 ▲5兆8,736億円
金融派生商品 1,160億円 6,196億円
その他投資 6,989億円 10兆5,863億円
外貨準備 4,878億円 543億円
金融収支 5,954億円 ▲7,009億円

「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が5,954億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆2,225億円の資産増

本邦企業による海外子会社の増資引き受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲3兆7,101億円の資産減

信託銀行(信託勘定)が売り越しとなったこと等から、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:1兆910億円の資産増

信託銀行(信託勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:2,586億円の負債増

海外企業による本邦企業の増資引き受け等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲7,108億円の負債減

情報・通信等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:2兆84億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

135.24円/米ドル(前年同月:109.84円/米ドル、前年同月比23.1%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

136.88円/ユーロ(前年同月:129.29円/ユーロ、前年同月比5.9%の円安)