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令和4年3月中 国際収支状況(速報)の概要

令和4年5月12日

財務省

令和4年3月中 国際収支状況(速報)の概要

経常収支

経常収支の内訳
  前年同月比
貿易・サービス収支 ▲2,938億円 ▲1兆2,633億円 (赤字転化)
  貿易収支 ▲1,661億円 ▲1兆1,603億円 (赤字転化)
  輸出 8兆4,561億円 +1兆1,478億円 (+15.7%増加)
輸入 8兆6,221億円 +2兆3,081億円 (+36.6%増加)
サービス収支 ▲1,277億円 ▲1,030億円 (赤字幅拡大)
第一次所得収支 3兆2,603億円 +1兆4,039億円 (黒字幅拡大)
第二次所得収支 ▲4,171億円 ▲717億円 (赤字幅拡大)
経常収支 2兆5,493億円 +689億円 (黒字幅拡大)

「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を拡大したことから、黒字幅を拡大した。

1.貿易・サービス収支:▲2,938億円の赤字(前年同月比▲1兆2,633億円赤字転化)

「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字に転化した。

(1) 貿易収支:▲1,661億円の赤字(前年同月比▲1兆1,603億円赤字転化)

輸入額が輸出額を上回ったことから、「貿易収支」は赤字に転化した。

  1. 出:8兆4,561億円(前年同月比+1兆1,478億円[+15.7%]増加、13か月連続の増加)

  2. 入:8兆6,221億円(前年同月比+2兆3,081億円[+36.6%]増加、14か月連続の増加)

[参考1]令和4年3月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局4月27日付公表)

(1) 輸出:8兆4,600億円(確報値:前年同月比+1兆825億円[+14.7%]増加、数量:同▲1.4%減少、価格:同+16.3%増加)

  1. 「商品別」では、半導体等製造装置(同+1,162億円[+45.8%]、数量:同+13.8%)、鉄鋼(同+1,162億円[+38.8%]、数量:同▲0.3%)、鉱物性燃料(同+750億円[+90.5%])等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+5,246億円[+12.4%])、北米(同+3,133億円[+23.6%])等が増加。

(2) 輸入:8兆8,741億円(9桁速報値:前年同月比+2兆1,122億円[+31.2%]増加、数量:同0.0%、価格:同+31.2%増加)

  1. 「商品別」では、原粗油(同+3,553億円[+69.7%]、数量:同+5.4%)、石炭(同+2,967億円[+192.7%]、数量:同+15.0%)、液化天然ガス(同+2,672億円[+89.2%]、数量:同▲8.7%)等が増加。

  2. 「主要地域別」では、対アジア(同+7,483億円[+22.4%])、中東(同+4,154億円[+67.4%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

  1. ドルベース:91.79米ドル/バレル(前年同月比+48.8%)

  2. 円ベース:66,887円/キロリットル(前年同月比+61.0%)

(2) サービス収支:▲1,277億円の赤字(前年同月比▲1,030億円赤字幅拡大)

「その他サービス収支」が赤字に転化したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(3月):66,100人(前年同月比+438.4%)

出国日本人数(3月):70,700人(前年同月比+144.7%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆2,603億円の黒字(前年同月比+1兆,4,039億円黒字幅拡大)

「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

経常収支の推移
経常収支の推移(季節調整値)

金融収支

金融収支の内訳
  3月
直接投資 1,125億円 5,009億円
証券投資 5兆5,987億円 ▲2兆8,399億円
  株式・投資ファンド持分 1兆9,987億円 1兆3,745億円
中長期債 ▲4,922億円 ▲3兆97億円
短期債 4兆921億円 ▲1兆2,047億円
金融派生商品 586億円 3,138億円
その他投資 ▲4兆2,784億円 2兆6,593億円
外貨準備 245億円 4,023億円
金融収支 1兆5,159億円 1兆  364億円

「証券投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が1兆5,159億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:7,589億円の資産増

本邦企業による海外子会社の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲4,714億円の資産減

信託銀行(信託勘定)が売り越しとなったこと等から、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:▲3兆1,468億円の資産減

銀行等(銀行勘定)が売り越しとなったこと等から、資産減(処分超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:6,464億円の負債増

本邦企業による海外関連会社からの借入等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲2兆4,701億円の負債減

電気機器等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:▲2兆6,547億円の負債減

中長期国債が売り越しとなったこと等から、負債減(処分超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

118.51円/米ドル(前年同月:108.65円/米ドル、前年同月比9.1%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

130.61円/ユーロ(前年同月:129.39円/ユーロ、前年同月比0.9%の円安)