令和3年12月8日
財務省
令和3年10月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲4,086億円 | ▲9,951億円 | (赤字転化) | ||
| 貿易収支 | 1,667億円 | ▲7,836億円 | (黒字幅縮小) | ||
| 輸出 | 7兆800億円 | ＋7,434億円 | (＋11.7％増加) | ||
| 輸入 | 6兆9,132億円 | ＋1兆5,269億円 | (＋28.3％増加) | ||
| サービス収支 | ▲5,754億円 | ▲2,115億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 1兆7,803億円 | ＋1,842億円 | (黒字幅拡大) | ||
| 第二次所得収支 | ▲1,915億円 | ＋427億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 経常収支 | 1兆1,801億円 | ▲7,681億円 | (黒字幅縮小) | ||
「経常収支」は、「貿易収支」が黒字幅を縮小したこと等から、黒字幅を縮小した。
１．貿易・サービス収支：▲4,086億円の赤字（前年同月比▲9,951億円赤字転化）
「貿易収支」が黒字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字に転化した。
(1) 貿易収支：1,667億円の黒字（前年同月比▲7,836億円黒字幅縮小）
輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は黒字幅を縮小した。
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輸出：7兆800億円（前年同月比＋7,434億円［＋11.7％］増加、8か月連続の増加）
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輸入：6兆9,132億円（前年同月比＋1兆5,269億円［＋28.3％］増加、9か月連続の増加）
［参考１］令和3年10月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局11月26日付公表）
(1) 輸出：7兆1,840億円（確報値：前年同月比＋6,192億円［＋9.4％］増加、数量：同▲2.6％減少、価格：同＋12.3％増加）
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「商品別」では、鉄鋼（同＋1,611億円［＋80.1％]、数量：同＋11.5％）、半導体等製造装置（同＋924億円［＋45.1％] 、数量：同＋22.0％）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋5,538億円［＋15.0％］）等が増加。
(2) 輸入：7兆2,525億円（9桁速報値：前年同月比＋1兆5,285億円［＋26.7％］増加、数量：同▲3.0％減少、価格：同＋30.7％増加）
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「商品別」では、原粗油（同＋2,763億円［＋81.0％］、数量：同▲0.6％）、石炭（同＋1,688億円［＋131.5％]、数量：同＋8.2％）、液化天然ガス（同＋1,281億円［＋67.6％]、数量：同▲22.1％）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋4,438億円［＋14.7％］）、中東（同＋3,301億円［＋78.9％］）等が増加。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
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ドルベース：76.81米ドル／バレル（前年同月比＋72.5％）
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円ベース：53,824円／キロリットル（前年同月比＋82.1％）
(2) サービス収支：▲5,754億円の赤字（前年同月比▲2,115億円赤字幅拡大）
「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］訪日外国人旅行者数（10月）：22,100人（前年同月比▲19.3％）
出国日本人数（10月）：50,800人（前年同月比＋63.6％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：1兆7,803億円の黒字（前年同月比＋1,842億円黒字幅拡大）
「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
| 10月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 2,993億円 | 1,608億円 | |
| 証券投資 | ▲6兆6,316億円 | 6兆2,743億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | ▲2兆2,118億円 | 1兆3,630億円 | |
| 中長期債 | 9,061億円 | 5兆1,196億円 | |
| 短期債 | ▲5兆3,259億円 | ▲2,083億円 | |
| 金融派生商品 | 753億円 | 4,072億円 | |
| その他投資 | 5兆2,994億円 | ▲4兆72億円 | |
| 外貨準備 | 780億円 | ▲748億円 | |
| 金融収支 | ▲8,796億円 | 2兆7,603億円 | |
「証券投資」において純資産が減少したことから、「金融収支」は純資産が▲8,796億円減少した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：4,743億円の資産増
本邦企業による海外企業の買収等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：4,649億円の資産増
投資信託委託会社等が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
(3) 対外中長期債投資：5,398億円の資産増
銀行等（銀行勘定）が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：1,750億円の負債増
海外親会社による本邦企業への出資等がみられ、負債増（実行超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：2兆6,767億円の負債増
銀行業等の業種において買い越しとなったことから、負債増（取得超）となった。
(3) 対内中長期債投資：▲3,663億円の負債減
中長期国債が売り越しとなったこと等から、負債減（処分超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
113.10円／米ドル（前年同月：105.24円／米ドル、前年同月比7.5％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
131.22円／ユーロ（前年同月：123.85円／ユーロ、前年同月比6.0％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表