令和3年11月9日
財務省
令和3年9月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲4,869億円 | ▲1兆1,852億円 | (赤字転化) | ||
| 貿易収支 | ▲2,299億円 | ▲1兆1,366億円 | (赤字転化) | ||
| 輸出 | 6兆9,077億円 | ＋9,594億円 | (＋16.1％増加) | ||
| 輸入 | 7兆1,376億円 | ＋2兆960億円 | (＋41.6％増加) | ||
| サービス収支 | ▲2,570億円 | ▲486億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 1兆7,532億円 | ＋2,144億円 | (黒字幅拡大) | ||
| 第二次所得収支 | ▲2,327億円 | ＋5,032億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 経常収支 | 1兆337億円 | ▲4,676億円 | (黒字幅縮小) | ||
「経常収支」は、「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、黒字幅を縮小した。
１．貿易・サービス収支：▲4,869億円の赤字（前年同月比▲1兆1,852億円赤字転化）
「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字に転化した。
(1) 貿易収支：▲2,299億円の赤字（前年同月比▲1兆1,366億円赤字転化）
輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字に転化した。
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輸出：6兆9,077億円（前年同月比＋9,594億円［＋16.1％］増加、7か月連続の増加）
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輸入：7兆1,376億円（前年同月比＋2兆960億円［＋41.6％］増加、8か月連続の増加）
［参考１］令和3年9月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局10月28日付公表）
(1) 輸出：6兆8,410億円（確報値：前年同月比＋7,872億円［＋13.0％］増加、数量：同＋3.3％増加、価格：同＋9.4％増加）
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「商品別」では、鉄鋼（同＋1,769億円［＋94.4％]、数量：同＋19.2％）、鉱物性燃料（同＋775億円［＋167.8％]）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋7,176億円［＋21.3％］）等が増加。
(2) 輸入：7兆4,650億円（9桁速報値：前年同月比＋2兆786億円［＋38.6％］増加、数量：同＋7.6％増加、価格：同＋28.8％増加）
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「商品別」では、原粗油（同＋3,113億円［＋90.6％］、数量：同＋15.1％）、医薬品（同＋2,068億円［＋84.2％]、数量：同＋9.1％）、石炭（同＋1,612億円［＋136.4％]、数量：同＋18.1％）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋7,193億円［＋25.7％］）、中東（同＋3,861億円［＋95.7％］）等が増加。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
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ドルベース：73.81米ドル／バレル（前年同月比＋59.7％）
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円ベース：51,009円／キロリットル（前年同月比＋65.6％）
(2) サービス収支：▲2,570億円の赤字（前年同月比▲486億円赤字幅拡大）
「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］訪日外国人旅行者数（9月）：17,700人（前年同月比＋29.3％）
出国日本人数（9月）：52,400人（前年同月比＋65.8％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：1兆7,532億円の黒字（前年同月比＋2,144億円黒字幅拡大）
「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
| 9月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 1,608億円 | 1兆4,013億円 | |
| 証券投資 | 6兆2,743億円 | 1兆9,512億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | 1兆3,630億円 | 6,419億円 | |
| 中長期債 | 5兆1,196億円 | ▲3兆1,642億円 | |
| 短期債 | ▲2,083億円 | 4兆4,734億円 | |
| 金融派生商品 | 4,072億円 | ▲134億円 | |
| その他投資 | ▲4兆72億円 | ▲5兆9,495億円 | |
| 外貨準備 | ▲748億円 | 4兆9,136億円 | |
| 金融収支 | 2兆7,603億円 | 2兆3,032億円 | |
「証券投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2兆7,603億円増加した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：7,946億円の資産増
本邦企業による海外企業の買収等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：1,838億円の資産増
投資信託委託会社等が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
(3) 対外中長期債投資：4兆6,143億円の資産増
銀行等（銀行勘定）が買い越しとなったこと等から、資産増（取得超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：6,338億円の負債増
本邦企業による海外関連会社からの借入等がみられ、負債増（実行超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：▲1兆1,792億円の負債減
電気機器等の業種において売り越しとなったことから、負債減（処分超）となった。
(3) 対内中長期債投資：▲5,053億円の負債減
中長期国債が売り越しとなったこと等から、負債減（処分超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
110.17円／米ドル（前年同月：105.74円／米ドル、前年同月比4.2％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
129.81円／ユーロ（前年同月：124.66円／ユーロ、前年同月比4.1％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表