令和7年8月8日
財務省
令和7年上半期中 国際収支状況(速報)の概要
Ⅰ経常収支
金額 | 前年同期比 | ||||
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貿易・サービス収支 | ▲3兆1,368億円 | +1兆3,316億円 | (赤字幅縮小) | ||
貿易収支 | ▲1兆7,589億円 | +7,149億円 | (赤字幅縮小) | ||
輸出 | 51兆8,642億円 | +1兆1,709億円 | (+2.3%増加) | ||
輸入 | 53兆6,231億円 | +4,560億円 | (+0.9%増加) | ||
サービス収支 | ▲1兆3,779億円 | +6,167億円 | (赤字幅縮小) | ||
第一次所得収支 | 20兆7,668億円 | +6,569億円 | (黒字幅拡大) | ||
第二次所得収支 | ▲3兆0,311億円 | ▲7,759億円 | (赤字幅拡大) | ||
経常収支 | 14兆5,988億円 | +1兆2,126億円 | (黒字幅拡大) |
「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、黒字幅を拡大した。
1.貿易・サービス収支:▲3兆1,368億円の赤字(前年同期比+1兆3,316億円赤字幅縮小)
「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。
(1) 貿易収支:▲1兆7,589億円の赤字(前年同期比+7,149億円赤字幅縮小)
輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。
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輸出:51兆8,642億円(前年同期比+1兆1,709億円[+2.3%]増加)
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輸入:53兆6,231億円(前年同期比+4,560億円[+0.9%]増加)
[参考1]令和7年上半期分貿易統計(通関ベース:財務省関税局7月30日付公表)
(1) 輸出:53兆3,623億円(確報値:前年同期比+1兆8,396億円[+3.6%]増加、数量:同+0.9%増加、価格:同+2.7%増加)
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「商品別」では、半導体等製造装置(同+1,204億円 [+5.6%]、数量:同+0.6%)、自動車(同+1,162億円[+1.4%]、数量:同+2.9%)、食料品(同+1,057億円 [+19.7%])等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア(同+1兆5,712億円 [+5.8%])、中東(同+3,025億円 [+16.5%])等が増加。
(2) 輸入:55兆5,829億円(9桁速報値:前年同期比+6,951億円[+1.3%]増加、数量:同+4.5%増加、価格:同▲3.1%減少)
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「商品別」では、医薬品(同+3,821億円[+17.4%]、数量:同▲1.8%)、通信機(同+3,706億円[+21.4%])、電算機類(含周辺機器)(同+2,730億円[+16.6%]、数量:同+16.4%)等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア(同+1兆2,896億円[+5.0%])、西欧(同+7,838億円[+12.1%])等が増加。
[参考2]原油価格(石油連盟の資料により財務省で算出)
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ドルベース:76.91米ドル/バレル(前年同期比▲10.3%)
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円ベース:72,485円/キロリットル(前年同期比▲10.8%)
(2) サービス収支:▲1兆3,779億円の赤字(前年同期比+6,167億円赤字幅縮小)
「旅行収支」が黒字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。
[参考3]訪日外国人旅行者数(令和7年上半期):21,518,100人(前年同期比+21.0%)
出国日本人数(令和7年上半期):6,609,000人(前年同期比+14.0%)
(出典:日本政府観光局(JNTO))
2.第一次所得収支:20兆7,668億円の黒字(前年同期比+6,569億円黒字幅拡大)
「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

Ⅱ金融収支
当期 | 前期 | ||
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直接投資 | 12兆7,297億円 | 14兆7,662億円 | |
証券投資 | ▲5兆4,148億円 | 14兆2,848億円 | |
株式・投資ファンド持分 | ▲7,721億円 | 1兆8,046億円 | |
中長期債 | ▲6兆6,156億円 | ▲7,955億円 | |
短期債 | 1兆9,730億円 | 13兆2,757億円 | |
金融派生商品 | 1兆3,273億円 | 1兆0,256億円 | |
その他投資 | 3兆8,270億円 | ▲12兆8,514億円 | |
外貨準備 | 2兆2,511億円 | ▲1兆9,786億円 | |
金融収支 | 14兆7,203億円 | 15兆2,465億円 |
「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が14兆7,203億円増加した。
1.金融収支・資産(居住者による投資)
(1) 対外直接投資:16兆836億円の資産増
本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:1兆4,255億円の資産増
投資信託委託会社等が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。
(3) 対外中長期債投資:7兆2,127億円の資産増
金融商品取引業者が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。
2.金融収支・負債(非居住者からの投資)
(1) 対内直接投資:3兆3,540億円の負債増
海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:2兆1,976億円の負債増
電気機器等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。
(3) 対内中長期債投資:13兆8,283億円の負債増
国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。
[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の期中平均レート)
148.54円/米ドル(前年同期:152.17円/米ドル、前年同期比2.4%の円高)
ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの期中平均レート)
162.15円/ユーロ(前年同期:164.55円/ユーロ、前年同期比1.5%の円高)