令和6年9月9日
財務大臣談話
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アジア開発銀行(ADB)浅川雅嗣総裁は、本日、来年2月23日をもって辞任するとの意向を表明された。
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浅川総裁は、2020年1月の就任以来、4年以上にわたり、卓越した指導力を発揮し、二度のアジア開発基金増資(ADF13、ADF14)を成功裡に取りまとめ、G20を中心に進められている国際開発金融機関(MDBs)の改革にも率先して取り組むなど、アジア・太平洋地域の持続的な成長と貧困削減に向けて貢献してきた。また、自らの豊富な経験と優れた見識を活かし、加盟国の自律的な経済成長に向けて国内資金の動員を促進するとともに、気候変動の分野でも革新的な金融手法の導入や組織・業務モデル改革を通じ、当分野での銀行としての役割を高めた。さらに、直近では長期戦略(戦略2030)の中間レビューを取りまとめるなど、多くの取組を主導された。改めて、これまでの業績に敬意を表する。
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日本はADBに対してその創設以来、資金面のみならず、人材面でも大きな貢献を行ってきており、歴代の総裁を日本人が務めてきている。浅川総裁の後任候補についても、開発問題を含め国際金融の経験が豊富であり、アジア・太平洋地域の状況にも精通している、最適任の人物を、日本から速やかに推薦したい。