令和年9月17日
財務大臣談話
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アジア開発銀行(ADB)中尾武彦総裁は、本日、ADB理事会メンバーに対し、来年1月16日をもって辞任するとの意向を表明された。
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中尾総裁は、2013年4月の就任以来、6年以上にわたり、アジア開発基金(ADF)と通常資本財源(OCR)の資本統合による融資能力の大幅強化や、自然災害への迅速な対応などを通じ、アジア・太平洋地域の成長と貧困削減に向けて強い指導力を発揮された。さらに、新しい長期戦略(Strategy 2030)を策定し、気候変動関連支援や教育・保健分野の支援の強化、ジェンダーの平等の促進、民間部門業務の拡大を進めるなど、多くの改革を実行された。改めて、これまでの業績に敬意を表する。
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日本はADBに対してその創設以来、資金面のみならず、人材面でも大きな貢献を行ってきており、歴代の総裁を日本人が務めてきている。中尾総裁の後任候補についても、開発問題を含め国際金融の経験が豊富であり、アジア・太平洋地域の状況にも精通している、最適任の人物を、日本から速やかに推薦したい。