外為法は、外国為替、外国貿易その他の対外取引を総合的に対象とする法律であり、我が国の対外取引の基本法となっています。
1.内外資本取引
企業や個人は自由に海外の企業や個人と資本取引、決済等を行うことができます。
例えば・・・
- 海外に預金口座を開設し、その口座を通じて海外での取引の決済を行ったり、通信販売の代金を払うこと
- 海外との資金の貸付・借入
- 居住者間の外貨建て取引(企業間でのドル建て決済等) 等
2.外国為替業務
1998年(平成10年)4月以降、外国為替銀行制度、指定証券会社制度、両替商制度が廃止され、外国為替業務に着目した規制が撤廃されました。したがって、銀行以外の者でも自由に外貨の売買を業務として行うことが可能です。ただし、為替取引、預金の受入れ等の業務を行うことについては、別途銀行法等の適用があります。
例えば・・・
- 海外出張で持ち帰った外国通貨を個人間で交換
- 一般商店店頭で外貨両替、トラベラーズチェックを販売 等
3.事後報告制度
1998年(平成10年)の外為法改正により、内外資本取引等に係る事前の許可・届出制度が原則として廃止され、代わって事後報告制度が法運用上の重要な柱の一つとして位置付けられています。
具体的には、一定金額以上の支払等、資本取引、外国為替業務に関する事項について事後報告の提出を求め、国際収支統計の作成や市場動向の把握等に利用しています。
4.一定額を超える現金等の携帯輸出入の届出
一定額を超える現金等を携帯して出国・入国する場合には、事前に税関への届出が必要です。届出が必要とされるのは、次のような場合です。
- 携帯する次のものの合計額が100万円(北朝鮮を仕向地として輸出しようとする場合については10万円)相当額を超える場合
- 現金(外国通貨を含む)
- 小切手(旅行小切手を含む)
- 約束手形
- 有価証券
- 携帯する金の地金(純度90%以上)の重量が1キログラムを超える場合
(注)
関税法第67条の規定により、支払手段等の輸出又は輸入について書面により申告を行い、その許可を受けているときは、上記届出はすでになされたものと取り扱われます。
5.外貨両替業務に関する報告制度
1か月の取引合計額が100万円相当額を超える両替業者は事後報告が必要です。
報告いただく事項は、外国通貨又は旅行小切手の売却・買い入れの取引件数・金額の合計及び200万円相当額超の取引件数です。
【外貨両替を行う方々へ(PDF:2544KB)】