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チェンマイ・イニシアティブ(CMI/CMIM)について

チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)について
CMIM:Chiang Mai Initiative Multilateralisation

1. 概要
  • CMIMは、アジア危機の経験を踏まえ構築された、外貨の資金繰り困難に陥った域内国の通貨と、各国の保有する外貨資金を交換・融通し合うことで(通貨スワップ)、危機の連鎖・拡大を防ぐ仕組みです。アジア通貨危機後、東アジアにおける金融協力の必要性が認識され、2000年5月の第2回ASEAN+3財務大臣会議(於:タイ・チェンマイ)において、二国間の通貨スワップ契約のネットワークであるチェンマイ・イニシアティブ(CMI)が合意されました。その後、これらの通貨スワップ発動の際の当局間の意志決定の手続きを共通化し、支援の迅速化・円滑化を図るため、2010年3月、チェンマイ・イニシアティブ(CMI)のマルチ化契約(CMIM)が締結されました。
  • さらにその後、地域の金融セーフティーネットを更に強化し、CMIMの円滑な実施を確保する観点から、複数回にわたりCMIM契約の見直しを行うなど、信頼できる自助メカニズムとしての地位向上に努めています。


2. 構造
  • CMIMは、危機に対応するために外貨を供給する、以下の仕組みにより構成されます。
    ✓ 危機対応:危機が生じた国から要請があった場合に外貨を融通
    ✓ 危機予防:危機は顕在化していないが、潜在的な支援ニーズを有する国に対し、実際に危機が生じた場合に外貨を融通するため与信枠を(予防的に)設定
    ✓ 緊急融資:自然災害やパンデミックなどの外生ショックを起因として、突発的に外貨不足に陥った場合に外貨を融通
  • CMIMの資金規模総額は2,400億ドルで、各国の買入可能総額は、それぞれの貢献額と買入乗数により定められています(→CMIMにおける各国の買入可能総額(PDF)参照。なお、緊急融資ファシリティの要請可能額は、通常ファシリティ(危機対応、危機予防)の半分)。IMF支援プログラムが存在しない状態でも発動可能な割合は、各買入可能総額の40%です。

3.経緯
  •  CMIMは、2010年3月、二国間スワップ契約のネットワークであるチェンマイ・イニシアティブ(CMI)のマルチ化契約として発効しました。一本の契約の下で、通貨スワップ発動のための当局間の意思決定の手続きを共通化し、これまでCMIのネットワークに参加していなかった、ASEAN新規加盟国(ブルネイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)を含め、全てのASEAN加盟国が参加することとなりました(計13か国)。
  • 2014年7月のCMIM改訂契約の発効によって、資金規模が倍増(1200億ドル→2400億ドル)され、新たに危機予防機能が導入されるとともに、IMF支援プログラムとのリンク無しに発動可能な割合が30%に引き上げられました。
  • 2020年6月、コンディショナリティの強化やIMFとの連携強化等を含む、5年に一度のCMIM契約定期見直しに基づく改訂契約書が発効しました。
  • 2020年9月、 IMF支援プログラムとのリンク無しに発動可能な割合の40%への引き上げ、 現地通貨の活用、 参照金利となるLIBOR廃止(2021年末に実施)等を含む、CMIM契約臨時見直しに基づく改訂契約書が発効しました。
  • 2024年5月の財務大臣・中央銀行総裁会議において、日本が2023年の共同議長国下において議論を主導した、自然災害やパンデミックなどの外生ショックを起因として、突発的に外貨不足に陥った場合に、緊急融資にアクセス可能な新しい仕組み(「緊急融資ファシリティ」)の設立に合意しました。